31 / 156
生贄の対価
血のバレンタイン
しおりを挟む
| 成瀬 愛香
お風呂から出た後、京ちゃんがコンビニで買ってきてくれた下着に着替え、朋花ちゃんに借りたパジャマに着替えた。お家には連絡を入れてある。
「どうぞ」
「ありがとう、朋ちゃん」
朋ちゃんは冷たいミルクをくれた。
一緒にテーブルを囲み、その上にお菓子を広げる。今日は朋花ちゃんとお泊まり親睦会だ。
今日は朝から色んな事があった。正確には昨日からだけど…
初日、2戦。しかも連敗、大敗北…
わたし、昨日まで処女だったんだけどなぁ。いいのかなぁ。今更だけど。京ちゃんと結ばれたから、ふふっ、ま、いっかー。
それにいっぱい中に出してくれたしね。デキたらいいのになぁ…でも今日は絶望日だから無理か…
「どうしたの?」
「いやー大人になったなぁってさ~」
「そ、そうね」
「なんかごめんね? 初めてがこんな事になっちゃって」
そう。鬼畜過ぎるよ、京ちゃん。思いついたのはわたしだけど。受理したのは朋花ちゃんだけど。鬼畜だったのは京ちゃんだけど。
京ちゃんの癖にー。しゅき~。
「構わない、わ。もしかしたら最悪あの悪魔どもにいいように穢されたのかも知れないし…むしろ、その、最高?…だったし」
「そう?良かった。京ちゃん、良いでしょ?」
「そ、そうね。す、素敵だった」
「ねー。気づかない人多いんだよ」
「それは、ごめんなさい」
「違う違う、京ちゃん、わざとそうしてるだけだから」
「わざと?」
「そうそう。小学生の時ね。京ちゃんは学校の王子様だったの」
「それは…想像出来ないわ。昨日までは」
「そう。心に触れるとね。一変するの」
そう。京ちゃんは王子様だった。すぐに悲しそうな顔を見つけだす。見つけだしたら救わずにはいられなかった。そして救われた子はだいたい初恋に襲われた。
そしてだいたい蹴落としてきた。姫として。
「でね、小学生の時、血のバレンタインがあってから昨日までの京ちゃんみたいになったの。でね、その時ちょうど──」
「血のバレンタインって何?」
「あ…それはね。えっと、京ちゃんの下駄箱にね。チョコと手紙が入れ替わりで入っていたの。ホワイトデーまで」
「?、どうゆう意味?」
「つまりね、先に誰かがチョコと手紙を入れて。次に来た人が先にあったチョコと手紙を砕いて破って捨てて、その次の人が、って言う感じで京ちゃんの下駄箱の下は散々なことになってたの」
「こわっ。…縄張り争い、みたいな?」
「あ、そうそう、それ。ナワバリ」
まあ、裏で煽ったのは私と永遠ちゃんだったんだけど。
「それで京ちゃん、心を痛めちゃって。お父さんも亡くなったのも重なってね、すごく病んでしまったの」
「そうなんだ…」
それは本当に誤算だった。まさかの出来事にわたしも酷く落ち込んだ。
「それでね、学校にはお父さんのことは伏せてたから、バレンタインのせいで京ちゃんが元気無くなったんだーって誰かが言って。女子による乱闘騒ぎまでなっちゃった」
多分、最初に言ったのは、純くんか、聖ちゃん。未知瑠ちゃんは…しない、エリカちゃんも違う。転校した桃ちゃんは、あり得そう…大穴で奈々ちゃん、かな。
「…すごいわ、ね」
「チョコ食べると鼻血が出る、なんて噂があったけど、わたしのところでは鼻血(物理)だった。そこから血のバレンタイン」
「そこからどうなったの? いやでもなんか聞くの怖い」
「京ちゃん律儀だから全員にごめんなさいしたの。お父さんの件で悲しいのに、告白を全員一人一人きちんと断るから罪悪感で辛そうだった。その上、みんなケガもしてるし」
「…それは居た堪れないわね」
「それで、わたしはそんな京ちゃんを助けたくって、告白したの。支えさせてー、なんて言って」
そう、わたしはズルかった。みんなにごめんなさいするまで確信が持てなかったから行動出来なかった。その時はまだ、昔の内気なままだった。
だってみんな可愛いんだもん! なんであんなに集まるの! バカじゃないの! バカじゃないの! 京ちゃんのナデポちーとやろ~! って当時は思ったなー。
「あれ? じゃあ昨日まではなんだったの?」
「中学に入ってから京ちゃんに義妹が出来たの」
「義妹?」
「そう。同い年の、義妹。京ちゃんのお母さんが再婚してね」
「再婚…」
「わたしは嫉妬深くって、一つ屋根の下で暮らすその同い年の女の子にずーっと嫉妬してたの。追いかけて欲しいから素っ気なくしたり別れたりして。昨日まではそうだった。けど、暴行で目が醒めた」
「そういうわけね」
「だから今朝は京ちゃんのお家まで行って、謝ろうって。そしたら義妹に詰られて。遅刻する時間までショックで立ち尽くしてた。でね、その女の子はね。言いふらさないで欲しいんだけど、C組の藤堂未羽ちゃんなの」
トリップしてた事は黙っておこう。…恥ずかしいし。
「Cのかわいい三人組よね?」
「そう。みんな同中でね。狭川さんに浅葱さんに義妹の未羽ちゃん」
浅葱と狭川の中3の時の変身は、絶対京ちゃんの仕業だ。あの壮絶ブラコン未羽ちゃんはそんなことしない。あれを見た時、心が掻きむしられた。
その時期は素っ気ないフリしていたから、京ちゃんにも聞けなかった。廊下でお家に行ったって聞こえたし。わたしに聞こえるように狭川は言ってた。絶対。忌々しい。
もー京ちゃんの無自覚トLOVEルメーカーさんめ! ちゃんと下心待って助けなよ! 下心無いから女の子が警戒しないじゃない! 警戒しないからズッキュンするじゃない! この初恋製造機! べっどやくざ!
…京ちゃんに恋すると性格変わる子が大半だった。狭川と浅葱ちゃんはその典型例だ。
わたしに聞こえるようになんて絶対しなかった。何せ林組だったし。
京ちゃんに褒められると自信付くからなあ。
ま、仕方ないか。
中学の時もいたな。後輩に。蹴落としたけど。
まあ? 今は? 心に? 余裕が? ありますし?
「でも下出は藤堂くんと関係無いって言ってた気がする」
「そりゃ彼女、ひた隠しにしてるもの。でもね、それは裏返しでね。なるだけ周りからも京ちゃんからも女として見られたくて。なのに彼女、血が繋がってないのに、超ド級のブラコンなの」
「超ド級?」
「さっきので解ると思うんだけど、四六時中京ちゃんといたら、そりゃそうなるかーって感じ。仕方ないかーって。まあ、そう思えるような余裕ができたのも、今日初めてをあげたからかな」
「それは、わかるわ。ん? 待って。今日? 昨日までは素っ気なく? …うん?」
「あはは。実は今日、朋ちゃんとはお揃いの記念日なのでした。京ちゃんも」
「えぇっ! その、じゃあ藤堂くんも今日が初めてだった? うそでしょ…? 腰とかもう別の生き物だったよぉ…」
「それは本当だよ。自分で言ってたし。断言できる。京ちゃんは昔から嘘をつけないの。大切なお父さんとの大切な約束だったから」
そう。今でも本当に大事に守ってる。…でも嘘がつけない京ちゃんに詰め寄ると楽しい。あ~小学校の時が懐かしい…
「…そっか。…でも、今日、初めてだったんだ……ふふ」
「………」
あ、童貞切ったの、わたしだから。そこ大事なとこだから。わたし以外はただのどんぐりだから。
お風呂から出た後、京ちゃんがコンビニで買ってきてくれた下着に着替え、朋花ちゃんに借りたパジャマに着替えた。お家には連絡を入れてある。
「どうぞ」
「ありがとう、朋ちゃん」
朋ちゃんは冷たいミルクをくれた。
一緒にテーブルを囲み、その上にお菓子を広げる。今日は朋花ちゃんとお泊まり親睦会だ。
今日は朝から色んな事があった。正確には昨日からだけど…
初日、2戦。しかも連敗、大敗北…
わたし、昨日まで処女だったんだけどなぁ。いいのかなぁ。今更だけど。京ちゃんと結ばれたから、ふふっ、ま、いっかー。
それにいっぱい中に出してくれたしね。デキたらいいのになぁ…でも今日は絶望日だから無理か…
「どうしたの?」
「いやー大人になったなぁってさ~」
「そ、そうね」
「なんかごめんね? 初めてがこんな事になっちゃって」
そう。鬼畜過ぎるよ、京ちゃん。思いついたのはわたしだけど。受理したのは朋花ちゃんだけど。鬼畜だったのは京ちゃんだけど。
京ちゃんの癖にー。しゅき~。
「構わない、わ。もしかしたら最悪あの悪魔どもにいいように穢されたのかも知れないし…むしろ、その、最高?…だったし」
「そう?良かった。京ちゃん、良いでしょ?」
「そ、そうね。す、素敵だった」
「ねー。気づかない人多いんだよ」
「それは、ごめんなさい」
「違う違う、京ちゃん、わざとそうしてるだけだから」
「わざと?」
「そうそう。小学生の時ね。京ちゃんは学校の王子様だったの」
「それは…想像出来ないわ。昨日までは」
「そう。心に触れるとね。一変するの」
そう。京ちゃんは王子様だった。すぐに悲しそうな顔を見つけだす。見つけだしたら救わずにはいられなかった。そして救われた子はだいたい初恋に襲われた。
そしてだいたい蹴落としてきた。姫として。
「でね、小学生の時、血のバレンタインがあってから昨日までの京ちゃんみたいになったの。でね、その時ちょうど──」
「血のバレンタインって何?」
「あ…それはね。えっと、京ちゃんの下駄箱にね。チョコと手紙が入れ替わりで入っていたの。ホワイトデーまで」
「?、どうゆう意味?」
「つまりね、先に誰かがチョコと手紙を入れて。次に来た人が先にあったチョコと手紙を砕いて破って捨てて、その次の人が、って言う感じで京ちゃんの下駄箱の下は散々なことになってたの」
「こわっ。…縄張り争い、みたいな?」
「あ、そうそう、それ。ナワバリ」
まあ、裏で煽ったのは私と永遠ちゃんだったんだけど。
「それで京ちゃん、心を痛めちゃって。お父さんも亡くなったのも重なってね、すごく病んでしまったの」
「そうなんだ…」
それは本当に誤算だった。まさかの出来事にわたしも酷く落ち込んだ。
「それでね、学校にはお父さんのことは伏せてたから、バレンタインのせいで京ちゃんが元気無くなったんだーって誰かが言って。女子による乱闘騒ぎまでなっちゃった」
多分、最初に言ったのは、純くんか、聖ちゃん。未知瑠ちゃんは…しない、エリカちゃんも違う。転校した桃ちゃんは、あり得そう…大穴で奈々ちゃん、かな。
「…すごいわ、ね」
「チョコ食べると鼻血が出る、なんて噂があったけど、わたしのところでは鼻血(物理)だった。そこから血のバレンタイン」
「そこからどうなったの? いやでもなんか聞くの怖い」
「京ちゃん律儀だから全員にごめんなさいしたの。お父さんの件で悲しいのに、告白を全員一人一人きちんと断るから罪悪感で辛そうだった。その上、みんなケガもしてるし」
「…それは居た堪れないわね」
「それで、わたしはそんな京ちゃんを助けたくって、告白したの。支えさせてー、なんて言って」
そう、わたしはズルかった。みんなにごめんなさいするまで確信が持てなかったから行動出来なかった。その時はまだ、昔の内気なままだった。
だってみんな可愛いんだもん! なんであんなに集まるの! バカじゃないの! バカじゃないの! 京ちゃんのナデポちーとやろ~! って当時は思ったなー。
「あれ? じゃあ昨日まではなんだったの?」
「中学に入ってから京ちゃんに義妹が出来たの」
「義妹?」
「そう。同い年の、義妹。京ちゃんのお母さんが再婚してね」
「再婚…」
「わたしは嫉妬深くって、一つ屋根の下で暮らすその同い年の女の子にずーっと嫉妬してたの。追いかけて欲しいから素っ気なくしたり別れたりして。昨日まではそうだった。けど、暴行で目が醒めた」
「そういうわけね」
「だから今朝は京ちゃんのお家まで行って、謝ろうって。そしたら義妹に詰られて。遅刻する時間までショックで立ち尽くしてた。でね、その女の子はね。言いふらさないで欲しいんだけど、C組の藤堂未羽ちゃんなの」
トリップしてた事は黙っておこう。…恥ずかしいし。
「Cのかわいい三人組よね?」
「そう。みんな同中でね。狭川さんに浅葱さんに義妹の未羽ちゃん」
浅葱と狭川の中3の時の変身は、絶対京ちゃんの仕業だ。あの壮絶ブラコン未羽ちゃんはそんなことしない。あれを見た時、心が掻きむしられた。
その時期は素っ気ないフリしていたから、京ちゃんにも聞けなかった。廊下でお家に行ったって聞こえたし。わたしに聞こえるように狭川は言ってた。絶対。忌々しい。
もー京ちゃんの無自覚トLOVEルメーカーさんめ! ちゃんと下心待って助けなよ! 下心無いから女の子が警戒しないじゃない! 警戒しないからズッキュンするじゃない! この初恋製造機! べっどやくざ!
…京ちゃんに恋すると性格変わる子が大半だった。狭川と浅葱ちゃんはその典型例だ。
わたしに聞こえるようになんて絶対しなかった。何せ林組だったし。
京ちゃんに褒められると自信付くからなあ。
ま、仕方ないか。
中学の時もいたな。後輩に。蹴落としたけど。
まあ? 今は? 心に? 余裕が? ありますし?
「でも下出は藤堂くんと関係無いって言ってた気がする」
「そりゃ彼女、ひた隠しにしてるもの。でもね、それは裏返しでね。なるだけ周りからも京ちゃんからも女として見られたくて。なのに彼女、血が繋がってないのに、超ド級のブラコンなの」
「超ド級?」
「さっきので解ると思うんだけど、四六時中京ちゃんといたら、そりゃそうなるかーって感じ。仕方ないかーって。まあ、そう思えるような余裕ができたのも、今日初めてをあげたからかな」
「それは、わかるわ。ん? 待って。今日? 昨日までは素っ気なく? …うん?」
「あはは。実は今日、朋ちゃんとはお揃いの記念日なのでした。京ちゃんも」
「えぇっ! その、じゃあ藤堂くんも今日が初めてだった? うそでしょ…? 腰とかもう別の生き物だったよぉ…」
「それは本当だよ。自分で言ってたし。断言できる。京ちゃんは昔から嘘をつけないの。大切なお父さんとの大切な約束だったから」
そう。今でも本当に大事に守ってる。…でも嘘がつけない京ちゃんに詰め寄ると楽しい。あ~小学校の時が懐かしい…
「…そっか。…でも、今日、初めてだったんだ……ふふ」
「………」
あ、童貞切ったの、わたしだから。そこ大事なとこだから。わたし以外はただのどんぐりだから。
7
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる