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わたくしも小説を書いてみようかしら!
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あぁ、楽しみですわ!さっそくページを開きます。
わたくしはワクワクとした気分で物語の世界へ飛び込んでいきました。
「なんですの、この主人公たちは……」
第一巻を読み終えると思わずため息が出て来ました。
何とも言えない残念感に苛まれます。
主人公は貧乏男爵家の少女で、貴族学園に入学することになりました。
最初は右も左も分からない状況ですが、持ち前の明るさと人懐っこさを武器に友人を作っていくのです。
そして、その中でも特に仲良しになったのが、その国の第一王子でした。
二人は身分の差を越えて急速に仲良くなり、お互い惹かれあって行くのです。
しかし、二人の恋路を邪魔する者が現れました。
それはなんと同じクラスの公爵令嬢だったのです!
彼女は家柄も良く、顔立ちも整っており、文武両道といった非の打ちどころのない完璧な人間でした。
「なんとも既視感があるお話ですね……」
わたくしはこの展開にデジャブを感じていました。
そう、まるでわたくし自身のことを書いているような……。
いえ、違います。これはわたくしの物語ではありません。
これは架空のお話、フィクションなのです!
「ちょっとこの物語はご縁がなかったようですわね」
そう言って本棚から続きを取り出して、横にまとめておきます。
あとでソフィアにお願いして見えないところに片付けて貰いましょう。
「次ですわ。次に行きましょう」
わたくしは気を取り直して次の恋愛小説を手に取りました。
それから数時間後、わたくしは非常に憔悴しておりました。
「これも、これも、これも……全部ダメでしたわ……」
本の山を横目で見ながらガックリ肩を落とします。
結局どの作品も、身分差を抱えた主人公の二人が結ばれて、恋の邪魔者である公爵令嬢がことごとく不幸になってゆくのです……。
「なぜ主人公の王子はもともとの婚約者を陥れるのです!? 意味がわかりません!」
わたくしは憤慨しました。
この作品たちの著者はきっと性格が悪いに違いないですわ。
しかし、困ってしまいました。
最近購入した作品にわたくしが読めるものがありません。
「どうしたものでしょうか?」
うーん、と悩んでいると、ピカンッ!とある考えが思い浮かびました。
「そうだ! わたくしも小説を書いてみようかしら!」
今まで考えたこともありませんでしたが、読みたいものがなければ、自分で書けばよいではありませんか!
「そうと決まれば、早速執筆に取り掛かりましょう!」
わたくしはペンを片手に紙を広げました。
「まずは登場人物の名前を決めなくてはいけませんわね……」
わたくしはワクワクとした気分で物語の世界へ飛び込んでいきました。
「なんですの、この主人公たちは……」
第一巻を読み終えると思わずため息が出て来ました。
何とも言えない残念感に苛まれます。
主人公は貧乏男爵家の少女で、貴族学園に入学することになりました。
最初は右も左も分からない状況ですが、持ち前の明るさと人懐っこさを武器に友人を作っていくのです。
そして、その中でも特に仲良しになったのが、その国の第一王子でした。
二人は身分の差を越えて急速に仲良くなり、お互い惹かれあって行くのです。
しかし、二人の恋路を邪魔する者が現れました。
それはなんと同じクラスの公爵令嬢だったのです!
彼女は家柄も良く、顔立ちも整っており、文武両道といった非の打ちどころのない完璧な人間でした。
「なんとも既視感があるお話ですね……」
わたくしはこの展開にデジャブを感じていました。
そう、まるでわたくし自身のことを書いているような……。
いえ、違います。これはわたくしの物語ではありません。
これは架空のお話、フィクションなのです!
「ちょっとこの物語はご縁がなかったようですわね」
そう言って本棚から続きを取り出して、横にまとめておきます。
あとでソフィアにお願いして見えないところに片付けて貰いましょう。
「次ですわ。次に行きましょう」
わたくしは気を取り直して次の恋愛小説を手に取りました。
それから数時間後、わたくしは非常に憔悴しておりました。
「これも、これも、これも……全部ダメでしたわ……」
本の山を横目で見ながらガックリ肩を落とします。
結局どの作品も、身分差を抱えた主人公の二人が結ばれて、恋の邪魔者である公爵令嬢がことごとく不幸になってゆくのです……。
「なぜ主人公の王子はもともとの婚約者を陥れるのです!? 意味がわかりません!」
わたくしは憤慨しました。
この作品たちの著者はきっと性格が悪いに違いないですわ。
しかし、困ってしまいました。
最近購入した作品にわたくしが読めるものがありません。
「どうしたものでしょうか?」
うーん、と悩んでいると、ピカンッ!とある考えが思い浮かびました。
「そうだ! わたくしも小説を書いてみようかしら!」
今まで考えたこともありませんでしたが、読みたいものがなければ、自分で書けばよいではありませんか!
「そうと決まれば、早速執筆に取り掛かりましょう!」
わたくしはペンを片手に紙を広げました。
「まずは登場人物の名前を決めなくてはいけませんわね……」
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