異世界の赤髪騎士殿は、じゃじゃ馬な妻を追いかける

牡丹

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マーベリックの暇な1日

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王城騎士団総団長マーベリックの信条
ーやる時はやるー
だから団長もしくは副総団長で判断が付く案件を抱えていれば、自分は必要ない。と彼は自分の執務室にいない。

今日も朝から執務室を飛び出して、妻のクッキー屋に顔を出していた。

「また抜けてきたの?それも朝からなんて!サボっちゃダメでしょ。早く戻って!」

「暇なんだから大丈夫だ。
それにしても随分、種類が増えたな。
おっ、これは新作か?」

「ええ。期間限定なのよ。自信作よ。」

「友達の土産に5セット貰っても構わないか?」

「はいはい。いつものようにリボンもつけておくわね。戻って戻って。」

と追い出される。


王城へ戻ると早速、友達を訪ねる。
まずは建設省へ。

「おい、次官長はいるか?土産だ。」

「げっ、マーベリック!
タイミング悪すぎるぞ。今、取り込んでてな。」

「かまわん。邪魔するぞ。」

お茶を飲みながら1時間近く話し込む。

「じゃあな。また来る。」

と背中越しに手を振り帰って行く。
次は財務省へ。

「副長官、マーベリックだ。話し相手にきたぞ。いつものだ。」

ポイっとクッキーを渡す。

「これこれ、ウホホ。いつもすまんなぁ。」

その後は、法務省の友達を訪ねてお茶をしていく。
マーベリックが自分の執務室に帰って来たのは昼過ぎだ。

当然、マーベリックが、執務室にいなけれ副総団長が執務室に常駐となる。

「総団長、午前中は何も問題ありませんでした。
昼から早く帰って来てくださいよー。
今日はデートなんで。」

最近、婚約が決まった令嬢とだ。

「仕方ないな。クッキーの新作セットだ。彼女にな。」

「おっおー!ありがとうございます!昼からも任せて下さい!」


*****

副団長はさっきから何度も時計を見ている。
遅い、遅すぎる。今日はデートだって言っておいたのに。総団長、早く帰って来てくださいよー。
ああっ、約束に間に合わない!


マーベリックが7時半頃にやっと帰って来た。

「遅いです!総団長。デートだって言っておいたのに。酷いっすよ~」

副団長はむくれている。

「ハハハ。
だからクッキーをやっただろ?
彼女に渡せば機嫌も治るさ。
新作だぜ。
さぁー交代しよう。帰ってよし。」

「!!失礼します!」

フゥー
今日も各省庁の内情が聞ける有意義な1日だった。

「お茶で腹がタプタプたな。」

さて、もう一踏ん張りだな。
俺も早く帰ってケイコにクッキーのお礼を言わないとな。
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