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第1章 17歳 〜思春期少年少女と狂気の社会人〜
第25話 赤い秋
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秋が深まり、日に日に寒さが増すこの頃。制服も夏服から冬服に切り替わった。文化祭を控え、皆で何をするか話し合う。2年生は演劇を行う。
「演劇をするが、どういうテーマがいい?」
ノリに良い担任の桜木が、巧みに話を振り、生徒達の興味を引き出す。高校の文化祭の演劇の、パターンは主にこういうものがある。
1既存の昔話や映画を題材にしたもの
2既存の漫画やアニメ、ドラマを題材にしたもの
3まったくのオリジナル作品
1は誰もが知っているもので、オチも分かりやすいので作りやすいものではある。一方で話がありきたりで陳腐な印象を持たれやすい。2は有名なものがあり、これもまた作りやすい。一方でマニアックすぎるとついていけなくなり、内輪ウケしかしなくなるという欠点がある。3は独創性に富み、自由に作ることが出来る。一方で腕がないと失敗しやすい。委員長の美香も考える。まずは、全員のアイデアを募ることにした。
大阪関西万博も終わりが近づいてきた頃、ゆかりは家族との夕食で、文化祭について話す。
「文化祭か、もうそんな時期やねんな。」
和服でグイッと日本酒を飲む父。この日の夕食は、ホッケ焼き。ゆかりは、漬物をポリポリ齧りながら、話を進める。
「そう。2年生やから演劇をやるの。」
「演劇、面白そうやね。」
「今、脚本を考えている最中なの。」
小鉢を摘みながら、父は話を聞いている。
「脚本、頑張れよ。唯一無二の作品を期待してるで。」
「うん。」
その夜、ゆかりは寝間着の和服を着て、座布団に座り、アイディアを考案していた。
(唯一無二の…。セクシーとかエログロとかの方がええな…。)
部屋にある本棚から、『少女椿』や『ヘルタースケルター』を取り出して読む。狂気と官能の世界を模索していく内に、ゆかりは褌の上から鉛筆で秘部をなぞり、甘い喘ぎ声を出して感じる。
「あんっ…。あぁ…。」
それから三日三晩かけて、シナリオを考えていき、遂に納得のいくシナリオが出来上がった。
「これならイケる。」
迎えたある日の授業、文化祭の演劇の内容を決めていく。最終候補に残ったのは6作品。
・ギャンブルパーティー
・墓の下
・ポリスストーリー
・パイレーツ・オブ・カリビアン
・ミッション・インポッシブル
・地獄のストーカーキング
内容は、こうだ。
1 ギャンブルパーティー
「賭博黙示録カイジ」や「賭ケグルイ」などを題材にしたオリジナル演劇。とある大富豪が開催するギャンブルパーティーへ招待された主人公。そこで一攫千金をかけたゲームに挑むが…。
2 墓の下
自殺志願者のある男は、樹海に行こうとすると墓場へ迷い込む。そこで見たのは、セクシーな幽霊達のパーティーだった…。
3 ポリスストーリー
1980年代のジャッキー・チェンの名作「ポリスストーリー 香港国際警察」。麻薬組織を追いかける痛快な刑事 チェンの物語。
4 パイレーツ・オブ・カリビアン
アメリカの作品。2003年にジョニー・デップ主演で公開された「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」を皮切りに、5作品公開。カリブ海の海賊がテーマ。
5 ミッション・インポッシブル
アメリカのドラマ「スパイ大作戦」をベースにしたアクション・スパイシリーズの映画。トム・クルーズが主演。
6 地獄のストーカーキング
狙った獲物は、地獄の果てまで追い詰める、という悪名高いストーカーキング 刈谷。彼はもう足を洗おうとしていた。そこで最後のターゲットにしたのは、どこか影のある雰囲気の女性 ユウ。だが、彼女には、ある秘密が…。
その中の「地獄のストーカーキング」はゆかりが描いた作品である。奇妙奇天烈×エロチズムが交じる自信作だ。
(私の作品が入選したら、主演も私で…。)
脚本した者達で、プレゼンテーションを行い、最終的にゆかりの作品が入賞した。
「私が傑作を作るわ🖤」
三日三晩かけて、脚本を練り上げたゆかり。配役も決まり、皆に公開した。
「地獄のストーカーキング」
刈谷・・・葉山柊
ユウ・・・笹川ゆかり
女子大生A・・前川萌絵
女子大生B・・奥村美穂
OL・・・・桂木美香
YouTuber・パク・テヒョン
下着泥棒・河本潤二
警官・・・松本太一
シークレット・・井上由依
田原和志
中村浩二
野中恵美
山本亜依
脚本を読んだ出演者達は、その独特な内容に声を挙げた。
「このオチは、中々スゴないか?」
「推理小説でも、こんなオチは無いわね。」
ラストのホラー映画並みのオチは見物。脚本を読んだ担任の桜木も舌を巻く。
「庵野秀明や細田守でも、これは思いつかへんぞ。大成功させてくれ。」
「はい。」
自信を持つゆかり。作中では、本物の食べ物を出すので、そのシーンはゆかりも実演しながら練習する。
「ホールケーキは、手作りにする?」
「業務スーパーで材料買えば、予算は抑えられるな。」
韓国で流行っているモッパン(食べている所の動画)も行なう。本番で出すのは、本場のモッパンで出てくるチャジャンミョン(中国の炸醤麺がモデル)・プルダック炒め麺・ヤンニョムチキン・ハニーバターチキン・トッポギ。実家が焼肉屋のテヒョン、試しにテーブルを借りて行なってみた。
「モッパンは韓国で人気あるから。ゆかりさんもやってみて。」
チャジャンミョン・プルダック炒め麺・トッポギ2人前、ヤンニョムチキン・ハニーバターチキンは1人100g。辛い味付けなので、甘いジュースをつける。
「いただきます。」
チャジャンミョンを啜るゆかり。これは甘口で食べやすい。ハニーバターチキンも食べ進めるが、プルダック炒め麺やヤンニョムチキンは辛く、ゆかりは手が止まる。
「辛い…。」
「ゆかりさん、頑張って。」
ジュースで流し込みながら、辛いものは平らげた。何とか完食。
「これを本番でやるのね。私は美味しい思い出来ていいわ。」
ジュースを飲み干し、余裕の笑みのテヒョン。
「それなら良かった…。」
辛味と満腹感で椅子にもたれるゆかり。どうなることやら…。
「演劇をするが、どういうテーマがいい?」
ノリに良い担任の桜木が、巧みに話を振り、生徒達の興味を引き出す。高校の文化祭の演劇の、パターンは主にこういうものがある。
1既存の昔話や映画を題材にしたもの
2既存の漫画やアニメ、ドラマを題材にしたもの
3まったくのオリジナル作品
1は誰もが知っているもので、オチも分かりやすいので作りやすいものではある。一方で話がありきたりで陳腐な印象を持たれやすい。2は有名なものがあり、これもまた作りやすい。一方でマニアックすぎるとついていけなくなり、内輪ウケしかしなくなるという欠点がある。3は独創性に富み、自由に作ることが出来る。一方で腕がないと失敗しやすい。委員長の美香も考える。まずは、全員のアイデアを募ることにした。
大阪関西万博も終わりが近づいてきた頃、ゆかりは家族との夕食で、文化祭について話す。
「文化祭か、もうそんな時期やねんな。」
和服でグイッと日本酒を飲む父。この日の夕食は、ホッケ焼き。ゆかりは、漬物をポリポリ齧りながら、話を進める。
「そう。2年生やから演劇をやるの。」
「演劇、面白そうやね。」
「今、脚本を考えている最中なの。」
小鉢を摘みながら、父は話を聞いている。
「脚本、頑張れよ。唯一無二の作品を期待してるで。」
「うん。」
その夜、ゆかりは寝間着の和服を着て、座布団に座り、アイディアを考案していた。
(唯一無二の…。セクシーとかエログロとかの方がええな…。)
部屋にある本棚から、『少女椿』や『ヘルタースケルター』を取り出して読む。狂気と官能の世界を模索していく内に、ゆかりは褌の上から鉛筆で秘部をなぞり、甘い喘ぎ声を出して感じる。
「あんっ…。あぁ…。」
それから三日三晩かけて、シナリオを考えていき、遂に納得のいくシナリオが出来上がった。
「これならイケる。」
迎えたある日の授業、文化祭の演劇の内容を決めていく。最終候補に残ったのは6作品。
・ギャンブルパーティー
・墓の下
・ポリスストーリー
・パイレーツ・オブ・カリビアン
・ミッション・インポッシブル
・地獄のストーカーキング
内容は、こうだ。
1 ギャンブルパーティー
「賭博黙示録カイジ」や「賭ケグルイ」などを題材にしたオリジナル演劇。とある大富豪が開催するギャンブルパーティーへ招待された主人公。そこで一攫千金をかけたゲームに挑むが…。
2 墓の下
自殺志願者のある男は、樹海に行こうとすると墓場へ迷い込む。そこで見たのは、セクシーな幽霊達のパーティーだった…。
3 ポリスストーリー
1980年代のジャッキー・チェンの名作「ポリスストーリー 香港国際警察」。麻薬組織を追いかける痛快な刑事 チェンの物語。
4 パイレーツ・オブ・カリビアン
アメリカの作品。2003年にジョニー・デップ主演で公開された「パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち」を皮切りに、5作品公開。カリブ海の海賊がテーマ。
5 ミッション・インポッシブル
アメリカのドラマ「スパイ大作戦」をベースにしたアクション・スパイシリーズの映画。トム・クルーズが主演。
6 地獄のストーカーキング
狙った獲物は、地獄の果てまで追い詰める、という悪名高いストーカーキング 刈谷。彼はもう足を洗おうとしていた。そこで最後のターゲットにしたのは、どこか影のある雰囲気の女性 ユウ。だが、彼女には、ある秘密が…。
その中の「地獄のストーカーキング」はゆかりが描いた作品である。奇妙奇天烈×エロチズムが交じる自信作だ。
(私の作品が入選したら、主演も私で…。)
脚本した者達で、プレゼンテーションを行い、最終的にゆかりの作品が入賞した。
「私が傑作を作るわ🖤」
三日三晩かけて、脚本を練り上げたゆかり。配役も決まり、皆に公開した。
「地獄のストーカーキング」
刈谷・・・葉山柊
ユウ・・・笹川ゆかり
女子大生A・・前川萌絵
女子大生B・・奥村美穂
OL・・・・桂木美香
YouTuber・パク・テヒョン
下着泥棒・河本潤二
警官・・・松本太一
シークレット・・井上由依
田原和志
中村浩二
野中恵美
山本亜依
脚本を読んだ出演者達は、その独特な内容に声を挙げた。
「このオチは、中々スゴないか?」
「推理小説でも、こんなオチは無いわね。」
ラストのホラー映画並みのオチは見物。脚本を読んだ担任の桜木も舌を巻く。
「庵野秀明や細田守でも、これは思いつかへんぞ。大成功させてくれ。」
「はい。」
自信を持つゆかり。作中では、本物の食べ物を出すので、そのシーンはゆかりも実演しながら練習する。
「ホールケーキは、手作りにする?」
「業務スーパーで材料買えば、予算は抑えられるな。」
韓国で流行っているモッパン(食べている所の動画)も行なう。本番で出すのは、本場のモッパンで出てくるチャジャンミョン(中国の炸醤麺がモデル)・プルダック炒め麺・ヤンニョムチキン・ハニーバターチキン・トッポギ。実家が焼肉屋のテヒョン、試しにテーブルを借りて行なってみた。
「モッパンは韓国で人気あるから。ゆかりさんもやってみて。」
チャジャンミョン・プルダック炒め麺・トッポギ2人前、ヤンニョムチキン・ハニーバターチキンは1人100g。辛い味付けなので、甘いジュースをつける。
「いただきます。」
チャジャンミョンを啜るゆかり。これは甘口で食べやすい。ハニーバターチキンも食べ進めるが、プルダック炒め麺やヤンニョムチキンは辛く、ゆかりは手が止まる。
「辛い…。」
「ゆかりさん、頑張って。」
ジュースで流し込みながら、辛いものは平らげた。何とか完食。
「これを本番でやるのね。私は美味しい思い出来ていいわ。」
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