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美月~聖女の力はひたすら隠す
ep36:美月視点㉖
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【星空の彼方】のイベントは、ルナの年齢によって発生するメインイベントと、攻略対象たちとの親密度によって発生するキャライベントがある。
メインイベントは魔物や魔族とのバトルがあり、ルナは聖女の力を使って仲間たちをサポートするポジションになる。
……筈だった。
「いっくよぉ~えいっ!」
「おお! ゴブリンリーダーが一撃で沈んだぞ」
「沈んだというか、埋まってるな」
「ルナのハンマーは最強だね!」
私は、アランと共に前衛に立ち、得意の岩ハンマーでゴブリンリーダーを沈める。
ゴブリンリーダーはモグラ叩きみたいに、地面に埋まってしまった。
近くでゴブリンたちを殲滅していたレグルスとアルデバランが、驚きつつも笑う。
アランも楽しそうに笑っていた。
「……殴りルナ、強すぎ……」
私の後方からゴブリンに魔法を放っていたレイカが、苦笑しながら小声で呟く。
ゲームのルナは、攻略対象たちに支援魔法を使い、自ら戦うことは滅多にしない。
しかし聖女であることを隠し続ける私は、自分に身体強化をかけて敵を殴りにいくことを常としていた。
「父さん、力を貸してくれてありがとう」
隣でゴブリンウォリアーを一撃で沈めたアランが、胸に手を当てて守護霊に感謝するポーズをとる。
アランのお父さんが守護霊となり、ときどき力を貸してくれる。
……ということになっているけど、実際は無詠唱でコッソリかけた私の支援魔法だ。
◇◆◇◆◇
ゴブリンリーダーを倒した後、レイカは私を屋敷に招いてくれた。
今日は休日で、アランは孤児院の子たちと一緒に遊んでいる。
「ありがとうルナ、これで2年生のメインイベントクリアね」
フリージアに似た様々な色の花々が咲く庭園で、レイカは満足そうに微笑みながらお茶を口に運ぶ。
エトワール国立学院初等部二年生で起きるイベントは、ゴブリンのボスキャラとの戦闘になる。
ボスは強く、攻略対象たちはまだ未熟なので、ゲームでは苦戦したイベントだった。
「ゴブリンリーダー戦、ゲームよりも楽だったわ」
「それは多分、アランのスペックが攻略対象より高いからじゃない?」
ケームよりも楽にクリアした戦闘を思い出しつつ、私は呟いた。
レイカがゲームとの違いを述べる。
チュートリアルで終わる筈のアランが、まさかあんなに強くなってボス戦で大活躍するとは思わなかった。
ゴブリンリーダー戦は盾役を務めるゴブリンウォリアーがやたらと硬くて苦労したのを覚えている。
今回はアランがウォリアーを倒してくれたから、盾を失くしたリーダーを倒すことは容易だった。
「この調子で、三年生イベントもよろしくね」
「おっけー、任せといて。アランに無双してもらうから」
転生女子たちがそんなことを話しているなんて、アランは全く気付いていないだろう。
私はこれからも聖女の力は明かさず生きていく。
アランのパパには悪いけど、引き続き守護霊になってもらうわ。
メインイベントは魔物や魔族とのバトルがあり、ルナは聖女の力を使って仲間たちをサポートするポジションになる。
……筈だった。
「いっくよぉ~えいっ!」
「おお! ゴブリンリーダーが一撃で沈んだぞ」
「沈んだというか、埋まってるな」
「ルナのハンマーは最強だね!」
私は、アランと共に前衛に立ち、得意の岩ハンマーでゴブリンリーダーを沈める。
ゴブリンリーダーはモグラ叩きみたいに、地面に埋まってしまった。
近くでゴブリンたちを殲滅していたレグルスとアルデバランが、驚きつつも笑う。
アランも楽しそうに笑っていた。
「……殴りルナ、強すぎ……」
私の後方からゴブリンに魔法を放っていたレイカが、苦笑しながら小声で呟く。
ゲームのルナは、攻略対象たちに支援魔法を使い、自ら戦うことは滅多にしない。
しかし聖女であることを隠し続ける私は、自分に身体強化をかけて敵を殴りにいくことを常としていた。
「父さん、力を貸してくれてありがとう」
隣でゴブリンウォリアーを一撃で沈めたアランが、胸に手を当てて守護霊に感謝するポーズをとる。
アランのお父さんが守護霊となり、ときどき力を貸してくれる。
……ということになっているけど、実際は無詠唱でコッソリかけた私の支援魔法だ。
◇◆◇◆◇
ゴブリンリーダーを倒した後、レイカは私を屋敷に招いてくれた。
今日は休日で、アランは孤児院の子たちと一緒に遊んでいる。
「ありがとうルナ、これで2年生のメインイベントクリアね」
フリージアに似た様々な色の花々が咲く庭園で、レイカは満足そうに微笑みながらお茶を口に運ぶ。
エトワール国立学院初等部二年生で起きるイベントは、ゴブリンのボスキャラとの戦闘になる。
ボスは強く、攻略対象たちはまだ未熟なので、ゲームでは苦戦したイベントだった。
「ゴブリンリーダー戦、ゲームよりも楽だったわ」
「それは多分、アランのスペックが攻略対象より高いからじゃない?」
ケームよりも楽にクリアした戦闘を思い出しつつ、私は呟いた。
レイカがゲームとの違いを述べる。
チュートリアルで終わる筈のアランが、まさかあんなに強くなってボス戦で大活躍するとは思わなかった。
ゴブリンリーダー戦は盾役を務めるゴブリンウォリアーがやたらと硬くて苦労したのを覚えている。
今回はアランがウォリアーを倒してくれたから、盾を失くしたリーダーを倒すことは容易だった。
「この調子で、三年生イベントもよろしくね」
「おっけー、任せといて。アランに無双してもらうから」
転生女子たちがそんなことを話しているなんて、アランは全く気付いていないだろう。
私はこれからも聖女の力は明かさず生きていく。
アランのパパには悪いけど、引き続き守護霊になってもらうわ。
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