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今期見てるアニメの雑感
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「これからあなたが書く小説のコンセプト、魅力を30字以内で書き表すことができますか?」
小説ハウツー情報(創作論)でこういう質問が投げかけられることがある。
コンパクトに魅力を説明できないのであれば、作者のまとめる力はもちろん作品にも魅力がないと切って捨てる厳しいものだ。
一方、昨今のweb小説では作品内容をタイトルに書いて、他作品に埋もれないようにすることを半ば強いられている。
このアルファポリスでも、タイトルに最大70字まで入力できる。
web小説が隆盛する以前の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』から、ライトノベルタイトル長文化の傾向はあった、という主張もあるのだが……とはいえ。
アニメ化もされた『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』でもギリ30字。
西洋の古典小説の正式タイトルは30字どころではないものがある、と揚げ足取りをする者もTwitterにはいるが、それは無視をする。
書き出しが『吾輩は猫である』と同じパターンの小説が平成以降に山ほどヒットしてるか?
してないだろう? そういうことだよ。
そこに来て『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』である。
33字あるはずだ。何回も数えた。
数秘術? 33字とか数秘術効果狙ってんの? 自由な石工組合の最高位階と同じ文字数だよ?
神秘の数字369で創造を意味する3を2つ重ねてクラブ33に倣ってるの?
原作は第27回電撃小説大賞大賞らしいじゃん。
知らん……アニメは基本的に録画してCMスキップかAbemaとかアマプラで見るから、普段買わない電撃の受賞作は知らん。
電撃は筆者が好きな作家を基本的に育てない。
いいと思った作家がバスバス切られるから、好きじゃない。
アニメ化してても関係ない。
出版点数も多いし、それらの作家よりも『SAO』(確かに『SAO』は面白い。特に『GGO』。シノンはいいぞ)とかのがマスに受けるという判断か知らんけど、好きになった作家を切りすぎているから筆者はあのレーベルを一切信用しない。
ゆえにアニメ化したものだけ見るレーベルという感覚だが、売れてるらしい『86』は合わなかったな。
あとは老舗だからか、カバーにあらすじ書いてないんだよなあそこ。
それから背のカラーが青の本はタイトルが黒字で見づらいし、中身の印刷もあんまり好きじゃないという、マテリアルとしての不満もある。
そうは言っても、大ヒット作を多数擁する業界最大手である。
最大手がその30字超えのタイトル通しちゃうのかよ……すげぇ時代になったな。
◎『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』
ずっと何か違和感があった。
ギルドの受付嬢が実は人類の切り札でチートスキル持ちの最強。
別にそれはいいんだよ、そういうギャップ狙いみんな好きだもんねって。
電撃大賞受賞作と聞いたときは、そんな狙いまくった優等生みたいなのが獲ったんだぁ、って思ったけど。
てっきりwebから編集者が拾ってきたやつだと思ってた。
大賞受賞作がコケて金賞とか銀賞がハネる、みたいな現象の対策を最近はやってるんだなぁ。
昔は大賞受賞とか「巨大化は負けフラグ」レベルだったんじゃよ。
さて『鋼の錬金術師』や『鬼滅の刃』といった人気少年漫画の作者が女性とわかったとき、ファンは「え? 女性なの?」と驚きの声を上げたよな。
何を隠そう、筆者もその一人だ。
先日も『推しの子』が少女漫画雑誌から出なかったのヤバいよ、というはてなダイアリーの投稿があった。
『女性作家の憂鬱、【推しの子】は何で少女漫画誌で生まれなかったのか』
https://anond.hatelabo.jp/20250128043353
表現規制問題がぶちあがると「おまえだって論法」的に少女漫画の過激な性描写がやり玉に上がる。その過激な「青年誌ですら許されない」レベルらしい性描写に頼る以外なく万策尽きている、と記事にはあった。
筆者はそれを直接読んだことがないので知らないけれど、過激だとは聞いている。
少女漫画と直接的にはつながらないが不健全図書に指定される図書は、BL作品がかなりのウェイトを占めているなどという話も聞いている。
「これを読むと女性が男性オタク文化叩きでよく言う「ストーリーに必要ないエロ」だの「エロ以外の面白さが出せないからエロに頼っている」だの、実際に女性側が自分達の欠陥を投影しているだけというのがよく分かるな。」
(Hito Shinka -日塔深香-(『センサイクロペディア』『シンカ論マガジン』)@rita_shenxiang 様)
(https://x.com/rita_shenxiang/status/1884401903074959527)
@rita_shenxiang 様の指摘はまったく正しいと思う。
上記のはてなにもあるように、女性作家が少年漫画誌などに進出し、活躍する例はある。
『推しの子』よりはるか昔の話になるが、レジェンド・高橋留美子先生の人気は根強いものがあるしな。
時代が違えば事情も違うだろうが、名前を性別不明とか男みたいな名前にしてないのも、凄いよな。
少女漫画の事情は正直知ったこっちゃないが、筆者が言うまでもなく女性作家でも全然、男性向け漫画でヒットする可能性はある。
だがそれは、飽くまでもカラーに合っているからである。
女性作者だぞ珍しかろうと「『名探偵コナン』に影響を受けた絵柄で女キャラが貧乳ばっかり」などと言われる作品をアニメ化しても、『鬼滅の刃』のようなヒットをするというわけではない。
『犬夜叉』の女性キャラクターは基本的に巨乳だった気がするが、なんか高橋先生は(『犬夜叉』に限らず)「私も大きいからどうということはない」みたいなパワーワードを言っていた気がするよな。見つけられなかったから、もし見つけた人はぜひコメントで教えて欲しい。若い頃の水着写真は見つけたが……MJIDE DEKAI。
バトルもの(に限らないだろうが)戦闘力に寄与しなくとも巨乳の方が強そう、みたいな感じで「強い(敵)女は巨乳」みたいな暗黙の了解はあるよね。
(『ウルトラマンアーク』のラスボスは人間態が佐藤江梨子なのに、星人態はバストが抉れたデザインで〝虚乳〟とTwitterで言われていたが……)
乳の話は、一旦置こう。
実を言うと、筆者が最初に電撃文庫で好きになったシリーズの作者は女性だった。
女性だったと思うんだけどな……うん。
その作家の作品で、萌え系のギャグにかわいいと思ったり笑ったり、現代伝奇バトルに脳を焼かれたりした。
謎の呪文にも心を熱くしたし、あの世界観が最高に好きだった。
よく筆者が女性作家批判で使う「完全に尻切れトンボで終わってるのに、あの人たちは余韻だと思っている」的な指摘もあてはまらないように書かれていた。そこは編集者によるコントロールなのかもしれないが、一般小説系はそのコントロールもないのが散見されるからな。
まあ、そのシリーズはアニメ化の際に出したいつもより薄い最新刊を出した切り、上で書いた通り打ち切られてしまった。
その後、まったく別の作品がいくつか出たり、なんかアンソロジーに参加したりはしたものの。
筆者の好きなシリーズが再開されることはなかった。
何が言いたいかというと、『ギルます』の原作者も女性らしいのだがまったく意外に思わなかった。
「だからか」としか思わなかった。
主人公がいつもヒスってイライラしてるし、トップ冒険者パーティー「白銀の盾」のイケメンリーダーの勧誘やアタックを「私は生活の安定した受付嬢でいたい」の一言の下にフり続ける。
少女漫画テンプレ、と評する人が居るのも頷ける。
イライラを客(冒険者)には見せないけど陰ではとか、白銀のイケメン相手には~みたいなのが日本っぽい。
ポリコレハリウッドなら、やっちゃってそう。
イケメンは実績があるのだが、しかしチート持ちの主人公の方が圧倒的に強い。
「私TUEEE」を残業の原因になるボス相手だけでなく、イケメンにも振りかざして「求愛してくる男をフリ続ける」をすることで負の性欲需要に対応する。
受付嬢は他にもいるのになぜいつも一人で残業しているかが疑問だったが、どうやら仕事が早いから冒険者が主人公の下へ殺到して、結果書類が集中してしまうらしい。
後輩受付嬢から「だから上にとって都合のいい存在になってしまう」と指摘されていて、ここも日本ぽかったな。
まあ、この「なんでいつも一人で残業?」の謎が解けたのはいいが……これフリ続けているのに白銀のリーダーが下心からよく残業を手伝いに来るっていう、あの残業デート演出のためなんだろうな。
チートスキル持ちなんだから、これ受付嬢で残業するより白銀に入った方が残業なしの英雄扱いで結果幸せになれそうなんだがなぁ。
街で暴れた不良冒険者に主人公が家を壊されたことがあったが、その際になんやかんやあって主人公が泊まった白銀の宿舎、王女様の部屋みたいだったし。
しかもこれ本当に幸せになれる道と、本人の希望が必ずしも一致しない的な皮肉……ではないようなんだよな。
安定云々も、本当は幼い頃に仲良くしてくれた冒険者がクエストで死んでしまったことがトラウマで、それで冒険者になりたくないってのが本音だって明かされたしな。
アニメだと、その冒険者のように死にたくないというより、仲良くなった冒険者が死ぬのが嫌っていう風に映ったし……それならなおのこと自分が冒険者になって仲間を守るべきでは?
受付嬢という、冒険者と関わる仕事をするのであれば顔見知りの冒険者の死に向き合う瞬間は、十分発生する可能性がある。
もっと冒険者との関わりが希薄な仕事をする方が、彼女はトラウマのフラッシュバックに襲われずに済むのではないか。
実際、強力な魔神が白銀を追い詰めていたとき。
白銀のメンバーが瀕死になると光るアイテムをもらっていた主人公は、それが光っているのを見て残業を抜け出して(このときはなぜか後輩と一緒に残業している)ダンジョンへ向かうし、結局主人公が魔神を倒すというね。
さすがに一撃じゃなかったから、別に『ワンパンマン』がやりたいわけではないんだなと思った。
うん、もう加入しろよ!
んで『全修。』みたいに傲慢なスタンドプレーを続けた結果、自分の失敗で仲間を傷つけてしまう……的な描写を入れて痛みと向き合ったり乗り越えたりした主人公が何か成長とかするんですかね。
◎『全修。』
広瀬ナツ子。
このアニメの主人公である。
金子一馬の描いたイシュタム(イシュタルではない)みたいに長い黒髪で顔全部を覆い、紫のパーカーを着た女性アニメ監督。高校卒業後、アニメーターとなった彼女は才能が開花して、いくつもの作品を監督し、今や天才の名をほしいままにする。
次回作が初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品に決定するも、ナツ子は人を好きになったことがないために、コンテが行き詰ってしまう。
そんな折、社長の差し入れたハマグリ弁当が腐っているとも知らずに食し、食あたりによって死亡(?)。
ナツ子が目を覚ますと、そこは子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界だった。
凄まじい鬱展開を重ねることを知っているナツ子は、映画の通りに起きる敵の襲撃を前に────────描け、ナツ子────────という声とともに召喚される制作デスクに座る。
凄まじい速度で作画したそれらは魔法のように実体化し、映画の主人公たちに代わって敵の襲撃を迎撃するのだった。
今期に始まったアニメのうち、見ているものでは本作と『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』、それと前回更新記事で取り扱った『マジック・メイカー』が面白い。
アニメ監督が異世界転移してやることは、やはりアニメ監督であった。
ということでいいのだろうか。
ナツ子、という名前でもう草が生えてしまう。
その名前の業界人と言われたら、アニメ好きには御大しか浮かばないではないか。
敵の迎撃にナツ子が作画するのが、巨神兵みたいだったり、板野サーカス(※本人作画)だったり、サーバルキャットマスクだったり、うたプリなのかキンプリなのかわからんけどアニメのメンズアイドルだったり……基本的にパロディなのだ。もう、じゃあ主人公もそうやろ。狙っとるやろ。
作中作にして物語の舞台である『滅びゆく物語』の監督も草間彌生みたいだったしな。
個人的にはサーバルキャットマスク回が滅茶苦茶面白かった。
状況がタイマンだったから呼び出された、サーバルキャットマスク。
襲われたのが、市長の娘で孤児院を作りたいと思っている子だったから、タイガーマスクパロディというのは膝を打った。
パロディという体裁のために、タイガーではなく『けものフレンズ』で有名になった動物サーバルキャットの名を冠するという、改変。
ムキムキ長身でサーバルの覆面をしたレスラーが、カマキリ型のモンスター相手にダイナミックなプロレス技を連発。
作画が劇画調になったナツ子が、その戦闘を実況する。
それが筆者は妙にツボってしまい、何日か思い出し笑いしてしまうほどだった。
だがナツ子のやっていることはオリジナルの『滅びゆく物語』プロット破壊である。
最新話(2月11日時点)では、ナツ子の描いた剣士が敵に斃されてしまう。
いくら改変しても、その度に物語の修正力が働いてプロットを遂行しようとする、そのエネルギーがナツ子をついに上回ってしまった。
やはり『シュタインズ・ゲート』のように、世界線を乱したツケを払うパートが始まってしまうのか?
◎『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』
ラスボスを倒した、と思われた瞬間に起きた爆発に巻き込まれたキズナレッドは、異世界に転移していた。
冒険者としてうまく生活できていなかったキズナレッド=浅垣灯悟は、お家再興を誓う魔法使いのイドラに協力することを決意。
この世界には「魔力の種」という、植え付けられると特殊な魔法を授ける代わりにいずれ宿主を魔物に変えてしまう代物があることも発覚。
宿主から魔力の種を回収して旅をしている王女と勇者と出会ったことで、灯悟とイドラは彼らに協力することになった。
魔力の種をばら撒いているのは、魔王の子供を名乗る強力な魔王族だと発覚。
彼らの目的は、大昔に封印された魔王の復活。
灯悟はこれを「悪の組織」と認定。
元の世界に帰る方法探しと魔力の種回収、さらに魔王族打倒の旅が始まるのだった。
キズナレッドは、戦隊モノのお約束はだいたい使える!
変身した際に起きる背後の爆発には当たり判定があり、イドラや勇者ロゥジーもこれに巻き込まれたのは面白かった。変身しようとする戦隊の、うしろに立ってはいけない。
五人で使う必殺武器も、ダンジョンで巨大モンスター相手に使用。
イドラ、それとともに潜った冒険者と四人での発動だった。
最初は冒険者組との絆が足りなかったためにモンスターを倒せなかったが、短い時間で絆を構築して本領発揮。
モンスターを撃破した。
これがツッコミどころなのだが、なんと、合体巨大ロボも異世界に呼べる。
他のメンバーのマシンもやってきて、マキシマムキズナカイザーに合体する。
操縦席には灯悟が絆を結んだと判定され次第、イドラや王女テルティナ、勇者ロゥジーも勝手に搭乗させられてしまう。
上で触れた必殺武器使用の回では、最初巨大ロボでモンスターを討伐しようとした。
しかし、ロボがデカすぎてダンジョン内に侵入できなかった。いい制約の付け方だと思う。
時々、灯悟の回想として「絆創戦隊キズナファイブ」の1シーンが唐突に挿入されるのがジワる。
存在しない番組の第〇話とかサブタイトルまでしっかりクレジットされる、この熱の入り用。
キャラクターは物語開始以前にも、ちゃんと人生があるのだという厚みが感じられて良い。
回想で番組の1シーンが出ること自体が、ギャグになってるしな。
筆者は本家の戦隊をそんなに熱心に追っているわけではないが、子供の頃は好きだったし、学生時代以降もハマったやつとか話題になったやつはいくつか見ている。
さらに他の戦隊パロディである『俺、ツインテールになります。』などはオールタイムベスト10には入る好きなライトノベル作品だ。
ゆえに、題材として戦隊モノを扱うからには真剣に取り組んでもらいたいとは思っている。
そこへきて『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』は、基本的にコメディだが戦隊モノへの愛はしっかり感じられる。
最新話(2月11日時点)でイドラのライバルである、かつてイドラの家から最高の魔法使いの座を奪ったやつが登場するわけだが……魔法でクトゥルーの触手を召喚しやがった!
いやぁ、クトゥルー神話要素のある作品だとは思わなかったっすね。
まあ、逃げる魔王族を取り逃してしまうのは、審議ものだが。
小物を相手にするときのクトゥルーのメイン武器は、フィジカルよりも精神干渉でしょうが!
ヒロインのイドラは胸元を大胆に開いており、その豊かな胸の双丘を惜しげもなく晒しているのでご紳士の皆さまもそれ目当てでいいから視聴してみて欲しい。
◎『花は咲く、修羅の如く』
高校の放送部の話。
『響け!ユーフォニアム』の作者が原作を務める。
『ユーフォ』の田中あすか先輩が筆者はめっちゃすこなのだが、本作にも近いものを感じる先輩が登場する。
その先輩キャラが二匹目のどじょうを狙っている感じが露骨に透けて見えて、あんまりノレていない。
先輩同様に売り文句になっていた「実力者の同級生」も、放送部がスパルタだった中学から来た女子だろう。
またあのシスターフッド主体でやっていく布陣かな。
男性の扱いが女性同性愛者から見た男性、って感じよな。
隠して美少女動物園にするわけじゃなく、存在を描きはするけどモブでしかない的な。
居ても居なくてもいいし、女性に置き換えても問題なさそうというか。吹奏楽部の男子に運動部女子が向ける冷ややかな目線というか。
前クールからCM(たまたま見てしまった)を打っていて、気合いが入っていたんだろうことはわかる。
原作が『ユーフォ』と同じ人ということは、またハイカロリーな感動作品なのだろうとかなりハードルも高くなっていた。
なんかパワー不足なんだよなぁ。
ドカ盛り丼だと身構えていたら、お上品な定食が出てきて「この店は客の平均年齢高めかな?」みたいに目を瞬かせてしまった感じ。
「俺は一人の修羅なのだ!」と主人公の春山が未明に浜辺で朗読する様(1話の抜粋)がCMで流れるが、あの力強く豹変する様に惹かれて見ているのに、あれ読まないしなぁ。
いや、同じことばかりやられても飽きるけど、春山の朗読シーンであれと同じ熱量のやつがあったように思えない。
朗読することで領域展開して、聞き手を作品世界に引きずり込む演出あるけど……ホントに引きずり込めてる?
名門放送部のある中学での蓄積がない、ただ島の子供相手に読み聞かせしてきただけで自信がない。
ゆえに気後れして、自分を解放できない。
そういう設定なのかもしれないけど、未明の浜辺では読めるのに的な実力が発揮できない葛藤とかのが響く気がするんだけどなぁ。それはそれで「まだ本気出してないだけ」みたいに映る? 難しいなぁ。
スロースターターなだけで、10話から面白いとかなんですかねぇ。
◎まとめ
『Re:ゼロ3rd後半』始まったばっかりだが……おっぱい! そうそう、ネクロマンサーはこうでねぇと。
『全修。』見てる中で画が一番綺麗。話も面白い。キャラも立ってると思う。
『戦隊レッド』レッドのトンチキぶりと巨乳のツッコミが良い。キャラが立っている。笑える。
『マジック・メイカー』魔法研究してるだけなのに、それが真面目だから面白い。丁寧、誠実。
『ユーベルブラット』規制でカット多いらしいから、金曜ロードショー感覚。
『花修羅』青春が薄い。作画も『全修。』と2トップだと期待していたが……? 今後に期待。
『ギルます』ギャップと受付嬢制服と乳が目玉。美巨乳美脚は七難隠す。隠しきれてるか?
昨今、ネクロマンサーが主人公のなろう系みたいなのがたまにあるけど、もっと死を冒涜しろよ!
ふざけるな!
寓話の代行者だったソガシイナ先生の『NECROMANCER』を読め!
ストッパーのヒロインが出るまででいいから読め!
魔王とかネクロマンサーとか主人公にしたはいいけど、主人公に課せられる善性のせいで醍醐味が台無しになってるやついっぱいある。
『Re:ゼロ3rd後半』の敵みたいに、相手の大切な人を魂のない屍として使役するんだよぉ!
鬼畜やる覚悟なしにネクロマンサーを主人公にしてんじゃねぇ! 真面目にやれ!
小説ハウツー情報(創作論)でこういう質問が投げかけられることがある。
コンパクトに魅力を説明できないのであれば、作者のまとめる力はもちろん作品にも魅力がないと切って捨てる厳しいものだ。
一方、昨今のweb小説では作品内容をタイトルに書いて、他作品に埋もれないようにすることを半ば強いられている。
このアルファポリスでも、タイトルに最大70字まで入力できる。
web小説が隆盛する以前の『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』から、ライトノベルタイトル長文化の傾向はあった、という主張もあるのだが……とはいえ。
アニメ化もされた『終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?』でもギリ30字。
西洋の古典小説の正式タイトルは30字どころではないものがある、と揚げ足取りをする者もTwitterにはいるが、それは無視をする。
書き出しが『吾輩は猫である』と同じパターンの小説が平成以降に山ほどヒットしてるか?
してないだろう? そういうことだよ。
そこに来て『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』である。
33字あるはずだ。何回も数えた。
数秘術? 33字とか数秘術効果狙ってんの? 自由な石工組合の最高位階と同じ文字数だよ?
神秘の数字369で創造を意味する3を2つ重ねてクラブ33に倣ってるの?
原作は第27回電撃小説大賞大賞らしいじゃん。
知らん……アニメは基本的に録画してCMスキップかAbemaとかアマプラで見るから、普段買わない電撃の受賞作は知らん。
電撃は筆者が好きな作家を基本的に育てない。
いいと思った作家がバスバス切られるから、好きじゃない。
アニメ化してても関係ない。
出版点数も多いし、それらの作家よりも『SAO』(確かに『SAO』は面白い。特に『GGO』。シノンはいいぞ)とかのがマスに受けるという判断か知らんけど、好きになった作家を切りすぎているから筆者はあのレーベルを一切信用しない。
ゆえにアニメ化したものだけ見るレーベルという感覚だが、売れてるらしい『86』は合わなかったな。
あとは老舗だからか、カバーにあらすじ書いてないんだよなあそこ。
それから背のカラーが青の本はタイトルが黒字で見づらいし、中身の印刷もあんまり好きじゃないという、マテリアルとしての不満もある。
そうは言っても、大ヒット作を多数擁する業界最大手である。
最大手がその30字超えのタイトル通しちゃうのかよ……すげぇ時代になったな。
◎『ギルドの受付嬢ですが、残業は嫌なのでボスをソロ討伐しようと思います』
ずっと何か違和感があった。
ギルドの受付嬢が実は人類の切り札でチートスキル持ちの最強。
別にそれはいいんだよ、そういうギャップ狙いみんな好きだもんねって。
電撃大賞受賞作と聞いたときは、そんな狙いまくった優等生みたいなのが獲ったんだぁ、って思ったけど。
てっきりwebから編集者が拾ってきたやつだと思ってた。
大賞受賞作がコケて金賞とか銀賞がハネる、みたいな現象の対策を最近はやってるんだなぁ。
昔は大賞受賞とか「巨大化は負けフラグ」レベルだったんじゃよ。
さて『鋼の錬金術師』や『鬼滅の刃』といった人気少年漫画の作者が女性とわかったとき、ファンは「え? 女性なの?」と驚きの声を上げたよな。
何を隠そう、筆者もその一人だ。
先日も『推しの子』が少女漫画雑誌から出なかったのヤバいよ、というはてなダイアリーの投稿があった。
『女性作家の憂鬱、【推しの子】は何で少女漫画誌で生まれなかったのか』
https://anond.hatelabo.jp/20250128043353
表現規制問題がぶちあがると「おまえだって論法」的に少女漫画の過激な性描写がやり玉に上がる。その過激な「青年誌ですら許されない」レベルらしい性描写に頼る以外なく万策尽きている、と記事にはあった。
筆者はそれを直接読んだことがないので知らないけれど、過激だとは聞いている。
少女漫画と直接的にはつながらないが不健全図書に指定される図書は、BL作品がかなりのウェイトを占めているなどという話も聞いている。
「これを読むと女性が男性オタク文化叩きでよく言う「ストーリーに必要ないエロ」だの「エロ以外の面白さが出せないからエロに頼っている」だの、実際に女性側が自分達の欠陥を投影しているだけというのがよく分かるな。」
(Hito Shinka -日塔深香-(『センサイクロペディア』『シンカ論マガジン』)@rita_shenxiang 様)
(https://x.com/rita_shenxiang/status/1884401903074959527)
@rita_shenxiang 様の指摘はまったく正しいと思う。
上記のはてなにもあるように、女性作家が少年漫画誌などに進出し、活躍する例はある。
『推しの子』よりはるか昔の話になるが、レジェンド・高橋留美子先生の人気は根強いものがあるしな。
時代が違えば事情も違うだろうが、名前を性別不明とか男みたいな名前にしてないのも、凄いよな。
少女漫画の事情は正直知ったこっちゃないが、筆者が言うまでもなく女性作家でも全然、男性向け漫画でヒットする可能性はある。
だがそれは、飽くまでもカラーに合っているからである。
女性作者だぞ珍しかろうと「『名探偵コナン』に影響を受けた絵柄で女キャラが貧乳ばっかり」などと言われる作品をアニメ化しても、『鬼滅の刃』のようなヒットをするというわけではない。
『犬夜叉』の女性キャラクターは基本的に巨乳だった気がするが、なんか高橋先生は(『犬夜叉』に限らず)「私も大きいからどうということはない」みたいなパワーワードを言っていた気がするよな。見つけられなかったから、もし見つけた人はぜひコメントで教えて欲しい。若い頃の水着写真は見つけたが……MJIDE DEKAI。
バトルもの(に限らないだろうが)戦闘力に寄与しなくとも巨乳の方が強そう、みたいな感じで「強い(敵)女は巨乳」みたいな暗黙の了解はあるよね。
(『ウルトラマンアーク』のラスボスは人間態が佐藤江梨子なのに、星人態はバストが抉れたデザインで〝虚乳〟とTwitterで言われていたが……)
乳の話は、一旦置こう。
実を言うと、筆者が最初に電撃文庫で好きになったシリーズの作者は女性だった。
女性だったと思うんだけどな……うん。
その作家の作品で、萌え系のギャグにかわいいと思ったり笑ったり、現代伝奇バトルに脳を焼かれたりした。
謎の呪文にも心を熱くしたし、あの世界観が最高に好きだった。
よく筆者が女性作家批判で使う「完全に尻切れトンボで終わってるのに、あの人たちは余韻だと思っている」的な指摘もあてはまらないように書かれていた。そこは編集者によるコントロールなのかもしれないが、一般小説系はそのコントロールもないのが散見されるからな。
まあ、そのシリーズはアニメ化の際に出したいつもより薄い最新刊を出した切り、上で書いた通り打ち切られてしまった。
その後、まったく別の作品がいくつか出たり、なんかアンソロジーに参加したりはしたものの。
筆者の好きなシリーズが再開されることはなかった。
何が言いたいかというと、『ギルます』の原作者も女性らしいのだがまったく意外に思わなかった。
「だからか」としか思わなかった。
主人公がいつもヒスってイライラしてるし、トップ冒険者パーティー「白銀の盾」のイケメンリーダーの勧誘やアタックを「私は生活の安定した受付嬢でいたい」の一言の下にフり続ける。
少女漫画テンプレ、と評する人が居るのも頷ける。
イライラを客(冒険者)には見せないけど陰ではとか、白銀のイケメン相手には~みたいなのが日本っぽい。
ポリコレハリウッドなら、やっちゃってそう。
イケメンは実績があるのだが、しかしチート持ちの主人公の方が圧倒的に強い。
「私TUEEE」を残業の原因になるボス相手だけでなく、イケメンにも振りかざして「求愛してくる男をフリ続ける」をすることで負の性欲需要に対応する。
受付嬢は他にもいるのになぜいつも一人で残業しているかが疑問だったが、どうやら仕事が早いから冒険者が主人公の下へ殺到して、結果書類が集中してしまうらしい。
後輩受付嬢から「だから上にとって都合のいい存在になってしまう」と指摘されていて、ここも日本ぽかったな。
まあ、この「なんでいつも一人で残業?」の謎が解けたのはいいが……これフリ続けているのに白銀のリーダーが下心からよく残業を手伝いに来るっていう、あの残業デート演出のためなんだろうな。
チートスキル持ちなんだから、これ受付嬢で残業するより白銀に入った方が残業なしの英雄扱いで結果幸せになれそうなんだがなぁ。
街で暴れた不良冒険者に主人公が家を壊されたことがあったが、その際になんやかんやあって主人公が泊まった白銀の宿舎、王女様の部屋みたいだったし。
しかもこれ本当に幸せになれる道と、本人の希望が必ずしも一致しない的な皮肉……ではないようなんだよな。
安定云々も、本当は幼い頃に仲良くしてくれた冒険者がクエストで死んでしまったことがトラウマで、それで冒険者になりたくないってのが本音だって明かされたしな。
アニメだと、その冒険者のように死にたくないというより、仲良くなった冒険者が死ぬのが嫌っていう風に映ったし……それならなおのこと自分が冒険者になって仲間を守るべきでは?
受付嬢という、冒険者と関わる仕事をするのであれば顔見知りの冒険者の死に向き合う瞬間は、十分発生する可能性がある。
もっと冒険者との関わりが希薄な仕事をする方が、彼女はトラウマのフラッシュバックに襲われずに済むのではないか。
実際、強力な魔神が白銀を追い詰めていたとき。
白銀のメンバーが瀕死になると光るアイテムをもらっていた主人公は、それが光っているのを見て残業を抜け出して(このときはなぜか後輩と一緒に残業している)ダンジョンへ向かうし、結局主人公が魔神を倒すというね。
さすがに一撃じゃなかったから、別に『ワンパンマン』がやりたいわけではないんだなと思った。
うん、もう加入しろよ!
んで『全修。』みたいに傲慢なスタンドプレーを続けた結果、自分の失敗で仲間を傷つけてしまう……的な描写を入れて痛みと向き合ったり乗り越えたりした主人公が何か成長とかするんですかね。
◎『全修。』
広瀬ナツ子。
このアニメの主人公である。
金子一馬の描いたイシュタム(イシュタルではない)みたいに長い黒髪で顔全部を覆い、紫のパーカーを着た女性アニメ監督。高校卒業後、アニメーターとなった彼女は才能が開花して、いくつもの作品を監督し、今や天才の名をほしいままにする。
次回作が初恋をテーマにした劇場ラブコメ作品に決定するも、ナツ子は人を好きになったことがないために、コンテが行き詰ってしまう。
そんな折、社長の差し入れたハマグリ弁当が腐っているとも知らずに食し、食あたりによって死亡(?)。
ナツ子が目を覚ますと、そこは子供の頃に夢中になったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界だった。
凄まじい鬱展開を重ねることを知っているナツ子は、映画の通りに起きる敵の襲撃を前に────────描け、ナツ子────────という声とともに召喚される制作デスクに座る。
凄まじい速度で作画したそれらは魔法のように実体化し、映画の主人公たちに代わって敵の襲撃を迎撃するのだった。
今期に始まったアニメのうち、見ているものでは本作と『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』、それと前回更新記事で取り扱った『マジック・メイカー』が面白い。
アニメ監督が異世界転移してやることは、やはりアニメ監督であった。
ということでいいのだろうか。
ナツ子、という名前でもう草が生えてしまう。
その名前の業界人と言われたら、アニメ好きには御大しか浮かばないではないか。
敵の迎撃にナツ子が作画するのが、巨神兵みたいだったり、板野サーカス(※本人作画)だったり、サーバルキャットマスクだったり、うたプリなのかキンプリなのかわからんけどアニメのメンズアイドルだったり……基本的にパロディなのだ。もう、じゃあ主人公もそうやろ。狙っとるやろ。
作中作にして物語の舞台である『滅びゆく物語』の監督も草間彌生みたいだったしな。
個人的にはサーバルキャットマスク回が滅茶苦茶面白かった。
状況がタイマンだったから呼び出された、サーバルキャットマスク。
襲われたのが、市長の娘で孤児院を作りたいと思っている子だったから、タイガーマスクパロディというのは膝を打った。
パロディという体裁のために、タイガーではなく『けものフレンズ』で有名になった動物サーバルキャットの名を冠するという、改変。
ムキムキ長身でサーバルの覆面をしたレスラーが、カマキリ型のモンスター相手にダイナミックなプロレス技を連発。
作画が劇画調になったナツ子が、その戦闘を実況する。
それが筆者は妙にツボってしまい、何日か思い出し笑いしてしまうほどだった。
だがナツ子のやっていることはオリジナルの『滅びゆく物語』プロット破壊である。
最新話(2月11日時点)では、ナツ子の描いた剣士が敵に斃されてしまう。
いくら改変しても、その度に物語の修正力が働いてプロットを遂行しようとする、そのエネルギーがナツ子をついに上回ってしまった。
やはり『シュタインズ・ゲート』のように、世界線を乱したツケを払うパートが始まってしまうのか?
◎『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』
ラスボスを倒した、と思われた瞬間に起きた爆発に巻き込まれたキズナレッドは、異世界に転移していた。
冒険者としてうまく生活できていなかったキズナレッド=浅垣灯悟は、お家再興を誓う魔法使いのイドラに協力することを決意。
この世界には「魔力の種」という、植え付けられると特殊な魔法を授ける代わりにいずれ宿主を魔物に変えてしまう代物があることも発覚。
宿主から魔力の種を回収して旅をしている王女と勇者と出会ったことで、灯悟とイドラは彼らに協力することになった。
魔力の種をばら撒いているのは、魔王の子供を名乗る強力な魔王族だと発覚。
彼らの目的は、大昔に封印された魔王の復活。
灯悟はこれを「悪の組織」と認定。
元の世界に帰る方法探しと魔力の種回収、さらに魔王族打倒の旅が始まるのだった。
キズナレッドは、戦隊モノのお約束はだいたい使える!
変身した際に起きる背後の爆発には当たり判定があり、イドラや勇者ロゥジーもこれに巻き込まれたのは面白かった。変身しようとする戦隊の、うしろに立ってはいけない。
五人で使う必殺武器も、ダンジョンで巨大モンスター相手に使用。
イドラ、それとともに潜った冒険者と四人での発動だった。
最初は冒険者組との絆が足りなかったためにモンスターを倒せなかったが、短い時間で絆を構築して本領発揮。
モンスターを撃破した。
これがツッコミどころなのだが、なんと、合体巨大ロボも異世界に呼べる。
他のメンバーのマシンもやってきて、マキシマムキズナカイザーに合体する。
操縦席には灯悟が絆を結んだと判定され次第、イドラや王女テルティナ、勇者ロゥジーも勝手に搭乗させられてしまう。
上で触れた必殺武器使用の回では、最初巨大ロボでモンスターを討伐しようとした。
しかし、ロボがデカすぎてダンジョン内に侵入できなかった。いい制約の付け方だと思う。
時々、灯悟の回想として「絆創戦隊キズナファイブ」の1シーンが唐突に挿入されるのがジワる。
存在しない番組の第〇話とかサブタイトルまでしっかりクレジットされる、この熱の入り用。
キャラクターは物語開始以前にも、ちゃんと人生があるのだという厚みが感じられて良い。
回想で番組の1シーンが出ること自体が、ギャグになってるしな。
筆者は本家の戦隊をそんなに熱心に追っているわけではないが、子供の頃は好きだったし、学生時代以降もハマったやつとか話題になったやつはいくつか見ている。
さらに他の戦隊パロディである『俺、ツインテールになります。』などはオールタイムベスト10には入る好きなライトノベル作品だ。
ゆえに、題材として戦隊モノを扱うからには真剣に取り組んでもらいたいとは思っている。
そこへきて『戦隊レッド 異世界で冒険者になる』は、基本的にコメディだが戦隊モノへの愛はしっかり感じられる。
最新話(2月11日時点)でイドラのライバルである、かつてイドラの家から最高の魔法使いの座を奪ったやつが登場するわけだが……魔法でクトゥルーの触手を召喚しやがった!
いやぁ、クトゥルー神話要素のある作品だとは思わなかったっすね。
まあ、逃げる魔王族を取り逃してしまうのは、審議ものだが。
小物を相手にするときのクトゥルーのメイン武器は、フィジカルよりも精神干渉でしょうが!
ヒロインのイドラは胸元を大胆に開いており、その豊かな胸の双丘を惜しげもなく晒しているのでご紳士の皆さまもそれ目当てでいいから視聴してみて欲しい。
◎『花は咲く、修羅の如く』
高校の放送部の話。
『響け!ユーフォニアム』の作者が原作を務める。
『ユーフォ』の田中あすか先輩が筆者はめっちゃすこなのだが、本作にも近いものを感じる先輩が登場する。
その先輩キャラが二匹目のどじょうを狙っている感じが露骨に透けて見えて、あんまりノレていない。
先輩同様に売り文句になっていた「実力者の同級生」も、放送部がスパルタだった中学から来た女子だろう。
またあのシスターフッド主体でやっていく布陣かな。
男性の扱いが女性同性愛者から見た男性、って感じよな。
隠して美少女動物園にするわけじゃなく、存在を描きはするけどモブでしかない的な。
居ても居なくてもいいし、女性に置き換えても問題なさそうというか。吹奏楽部の男子に運動部女子が向ける冷ややかな目線というか。
前クールからCM(たまたま見てしまった)を打っていて、気合いが入っていたんだろうことはわかる。
原作が『ユーフォ』と同じ人ということは、またハイカロリーな感動作品なのだろうとかなりハードルも高くなっていた。
なんかパワー不足なんだよなぁ。
ドカ盛り丼だと身構えていたら、お上品な定食が出てきて「この店は客の平均年齢高めかな?」みたいに目を瞬かせてしまった感じ。
「俺は一人の修羅なのだ!」と主人公の春山が未明に浜辺で朗読する様(1話の抜粋)がCMで流れるが、あの力強く豹変する様に惹かれて見ているのに、あれ読まないしなぁ。
いや、同じことばかりやられても飽きるけど、春山の朗読シーンであれと同じ熱量のやつがあったように思えない。
朗読することで領域展開して、聞き手を作品世界に引きずり込む演出あるけど……ホントに引きずり込めてる?
名門放送部のある中学での蓄積がない、ただ島の子供相手に読み聞かせしてきただけで自信がない。
ゆえに気後れして、自分を解放できない。
そういう設定なのかもしれないけど、未明の浜辺では読めるのに的な実力が発揮できない葛藤とかのが響く気がするんだけどなぁ。それはそれで「まだ本気出してないだけ」みたいに映る? 難しいなぁ。
スロースターターなだけで、10話から面白いとかなんですかねぇ。
◎まとめ
『Re:ゼロ3rd後半』始まったばっかりだが……おっぱい! そうそう、ネクロマンサーはこうでねぇと。
『全修。』見てる中で画が一番綺麗。話も面白い。キャラも立ってると思う。
『戦隊レッド』レッドのトンチキぶりと巨乳のツッコミが良い。キャラが立っている。笑える。
『マジック・メイカー』魔法研究してるだけなのに、それが真面目だから面白い。丁寧、誠実。
『ユーベルブラット』規制でカット多いらしいから、金曜ロードショー感覚。
『花修羅』青春が薄い。作画も『全修。』と2トップだと期待していたが……? 今後に期待。
『ギルます』ギャップと受付嬢制服と乳が目玉。美巨乳美脚は七難隠す。隠しきれてるか?
昨今、ネクロマンサーが主人公のなろう系みたいなのがたまにあるけど、もっと死を冒涜しろよ!
ふざけるな!
寓話の代行者だったソガシイナ先生の『NECROMANCER』を読め!
ストッパーのヒロインが出るまででいいから読め!
魔王とかネクロマンサーとか主人公にしたはいいけど、主人公に課せられる善性のせいで醍醐味が台無しになってるやついっぱいある。
『Re:ゼロ3rd後半』の敵みたいに、相手の大切な人を魂のない屍として使役するんだよぉ!
鬼畜やる覚悟なしにネクロマンサーを主人公にしてんじゃねぇ! 真面目にやれ!
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