サヨと不思議みち

もちもち

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キツネさんの喫茶店

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「よおし!じゃあ一緒に帰ろうね!えっと、今4時だから。まだもう少しここにいられるね。さあ、これからどうしようか。」



チョウチョを頭にのせて、サヨはまた歩き始めました。
すると向こうのほうから、ふんわりこうばしい香りがしてきました。


「あ!コーヒーの香り!」


のんだことはないけれど、サヨはコーヒーをいれたときの香りが大好きです。



「う~ん、い~い香り~♪そうだ!この香りがするところに行ってみよう!」


サヨは、コーヒーのかおりがするほうへ歩き出しました。





大時計の前を通りすぎて、少し広い道を歩きます。


くんくん、クンクン。

サヨは、コーヒーの香りをたどりながら、いっけんの喫茶店の前につきました。




「うん!ここだわ!う~ん、やっぱりいい香りね!」



くんくん、クンクン。
クンクン、くんくん。



そうやって、サヨが喫茶店の前でクンクンかいでいると、ガチャリ。
喫茶店のトビラがひらいて、中からキツネさんが顔をだしました。



「あらあら、なんだかにぎやかだと思ったら。これはこれはかわいいお客さんじゃない。おじょうちゃん、ど~お?中で少し休んでいかなぁい?ホットミルクをごちそうするわん。」

「いいの?」
「いいのよいいのよ☆さあどうぞ~。」



キツネさんにさそわれるまま、サヨは喫茶店の中に入っていきました。

喫茶店の中には、数人のお客さんがいました。
静かなお店の中で、みんな、それぞれにくつろいでいます。
ジャマにならないようにサヨは静かに歩きます。



キツネさんは一番奥の、窓ぎわの席にサヨを案内してくれました。

「こちらへどうぞ~。」
「うん!よいしょ!」


サヨはランドセルを横において、クマさんにもらったふうせんを結びました。そしてキョロキョロ。


壁には、お月様や星の絵がかざってあって、天井からぶらさがったステンドグラスのランプが、ぼんやりと喫茶店の中をてらしています。


「わあ…、ねえチョウチョさん、あのランプきれいだね」


サヨは、ステンドグラスのランプを見つめながら、チョウチョにひそひそと話しかけました。おしゃべりはしないけれど、チョウチョもランプを見つめながら、うんうんとうなずきます。

ふとみると、喫茶店の外には、いろんなひとが歩いていました。
サヨとチョウチョは、一緒にその様子をながめます。



お買い物帰りのオオカミさん、お友達と待ち合わせしていたウサギさん、なにかメモを見ながら次のお店に向かう様子のヤギさん。ただながめているだけだけど、なんだかサヨも楽しくなってくるようでした。




しばらくすると。


カチャリ。
コトリ。


キツネさんが、ホカホカのホットミルクがタップリ入ったティーカップと、お水の入ったコップを運んできました。



「おまたせ~♪どうぞサービスのホットミルクでっす♪それからこっちのお水はお花を入れるためのお水☆」
「わあ!ありがとう!」

サヨは、さっそくコップにお花をさしました。
チョウチョはなんだか嬉しそうにお花のまわりを飛んでいます。



「キツネさん、いただきまーす!」

「はあい☆どうぞ~♪っと、ところでおじょうちゃん。ちょっとだけ聞いてもいいかしら?」
「うんっ」

「ごめんなさいねぇ、あっ飲みながらでいいのよ。あのね、そのチョウチョちゃん。どうするのかしら?」

「うん!このコはね、あたしみたいに、ここに迷いこんじゃったコなんだって。ネコさんが教えてくれたの。チョウチョさんにも聞いたら、一緒に帰りたいみたいだから、あたしと一緒に帰るの。」


「あらま☆そうなのねぇ♪それはよかったわ!」
「うん!えへへ。」

「そうだ!今はチョウチョだけど、向こうに帰って少しすれば、元の姿に戻れるからね☆」
「そうなの?よかったね!チョウチョさん!」


チョウチョも、嬉しそうにパタパタ飛びます。

「そうとなったら、なおさら!帰る前に、ゆっくり休んでいってね♪」
「うんっ。キツネさんありがとう!」






カチャリ、かちゃ、かちゃ。


コポコポ、こぽこぽ、コポコポ、こぽこぽ



かちゃかちゃ


ぷわぷわぷわ、ぷわぷわぷわ
こぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽこぽ




がさがさ、ガサリ





静かだけれど、心地のいい音が、喫茶店の中でひびいていて、サヨはなんだか、とっても落ち着きます。




ホカホカのホットミルクを飲みながら、サヨとチョウチョは、ゆったりと過ごしました。

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