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【国際会議】
93.※国際会議㉛ Side.セドリック
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夕食をしっかり食べるアルフレッドを見遣り心の中でそっとほくそ笑んでいたのだが、アルフレッドが随分気合いを入れている様子を見て思わず目を丸くしてしまった。
何故そんなに気合いを入れているんだろう?
そう思っていたら急に深刻な顔でこんなことを言い出した。
「俺、今日はちゃんと考えたんだ。お前と結婚することについて」
「…え?」
(俺と…結婚することについて?)
正直俺はもう結婚している気になっていたから、わざわざそんなことを考えたことはなかった。
元々結婚自体に夢も何も持っていなかったし、俺達はもう誰がなんと言おうと既に書類上は夫婦だ。
だから今回は形だけという意識が強かったし、そんな考えにならなかったのは当然といえば当然だった。
けれどどうやらアルフレッドの方は違ったらしい。
「一年前ならきっと絶対嫌だって言ってたと思う。でも…悔しいけど今の俺はお前に惚れてる。だから…っ俺と、け、結婚してくれ!」
少し照れ臭そうに、でも俺を想いながら一生懸命真剣に俺にプロポーズの言葉を紡いでくるアルフレッド。
そんなアルフレッドの真っ直ぐな言葉が俺の心臓をストレートに貫いていった。
「グッ…」
「セド?!どうした?!」
アルフレッドが慌てたように飛んでくるが、大丈夫だ。これは別に毒にやられたわけでも何でもない。
ただ────邪な俺に純粋な言葉が思い切り突き刺さっただけの話だ。
こんな俺との結婚をアルフレッドは今日一日一生懸命考えてくれたのだろうか?
(嬉しい……)
自然とそんな感情が湧き上がってきてしまう。
俺の不埒な煩悩を吹き飛ばすようなことをあっさり言ってのけたアルフレッドに、言いようのない愛しさが込み上げてきて胸がいっぱいになった。
「はあ…お前は本当にいつまで経っても俺の心を揺さぶってくるな」
まさかここにきてやっと暗部が言っていた言葉の意味に気づくことになるとは思ってもみなかった。
「今夜は楽しもうと思ったが…予定は変更だ。初夜にふさわしく、優しく抱いてやるとしよう」
そう。俺達が今日行うのは遊びではなく『結婚式』だった。
結婚式とは神の前で愛を誓い、生涯を共に過ごすと誓い合う神聖な儀式。
浮わついた気持ちで行うようなものではなかったというのに────いくら神を信じていないとはいえ、それをどこかで軽視していた自分が愚かだった。
俺がすべきことはこの目の前の愛しい男を慈しみ、愛し、大事にすることだったのに…。
反省しきりな気持ちでアルフレッドをギュッと抱きしめ、気持ちを込めて唇を重ねる。
それは何とも言えない幸せな時間だった。
***
その後婚礼衣装に着替えて、二人で教会へと向かう。
場所は姫と挙式をした大聖堂だ。
あの時とは違い教会の中には俺とアルフレッド、そして立会人の暗部一人を除いて誰もいない。
明かりは夜に相応しくかなり抑えてあり、あの時とは全く違う荘厳な雰囲気を漂わせていた。
目の前には長いバージンロード。
(あの時は姫を抱き上げて歩いたんだったか…)
腰を抜かした姫を腕に抱き、何の感慨もなく歩いたこの道を、今は愛しい者と手を繋ぎ歩いている。
二人で手を繋いで一歩一歩踏みしめるように歩を進めていると、あの時は全く感じなかった緊張感が込み上げてくるような気がした。
緊張からかアルフレッドがギュッと手を握ってきたので、安心させるように俺も握り返してやる。
まさかこんな満ち足りた気持ちでここを歩くことになるなんて思いもよらなかった。
そうして高まる緊張を抱えながら聖壇の前で静かに立ち止まると、立会人である暗部が落ち着いた声で祝詞の言葉を紡ぎ始める。
「神の元で今一組の愛し合う者達が婚姻を望み誓いを立てます。どうか彼らの愛を見届け、彼らに永遠の祝福をお与えください」
その言葉と共に揃って一礼すると、双方にぴらりと一枚の紙が手渡された。
そこに書かれてあるのはガヴァム式の結婚式の流れだ。
ちょっと感動と緊張から忘れそうになっていたから非常に有難い。
(取り敢えず脱ぐか)
夕餉前の自分ならきっともうここで好きなようにアルフレッドを剥いて美味しく食べていただろう。
でもこれはちゃんとした結婚式だ。
できるだけこの通りにきちんと進めていきたい。
だから聞いてないぞと言わんばかりに睨みつけてくるアルフレッドを無視して俺はさっさと服を脱いだ。
後はアルフレッドが自分から脱ぐのを待つだけだ。
一瞬騙されたと叫んで逃げるかなとも考えたが、俺との結婚を前向きに考えてくれていただけあってアルフレッドは戸惑いながらも衣装を脱ぎ始めてくれたのでホッと安堵の息を吐く。
そして全部脱ぎ終わるとサッと暗部が服を回収し、アルフレッドが俺の前へと跪いた。
荘厳な雰囲気に包まれた広い大聖堂の中で、生まれたままの姿で向き合う二人。
興奮するなという方がおかしい。
そんな俺の男根をアルフレッドがそっと自分の口へと迎え入れる。
恥じらいながらも意を決したように奉仕し始めるアルフレッドの姿に思わず息を呑んでしまう。
これは流石に視覚の暴力だろうと思いながら熱く見つめていると、好きでやってるんじゃないからなと言わんばかりにアルフレッドから睨み上げられたが、そんなもの全く気にならなかった。
これは生涯ご奉仕しますという気持ちを込めて行われる行為なのだ。
それをアルフレッドは口だけではなく手まで使って丁寧に行ってくれている。
そんな姿がもう愛おしくて仕方がなかった。
(早く抱きたい…)
嬉しすぎていつも以上に興奮してしまうが、まだ我慢だ。
大事に大事に愛してやりたい。
こんな相手に酷いことなんてできるはずがない。
そんな思いを募らせながらギリギリまで我慢し、しっかり勃ち上がったところで口を離させた。
「アルフレッド…」
アルフレッドに手を差し伸べ、名を呼んで甘やかに口づけを交わし合う。
愛しいアルフレッドと早く繋がりたくて気持ちはどんどん高まるばかりだ。
そんな俺に暗部がタイミングを見計らって潤滑油を差し出してきたので、それを受け取りゆっくりと受け入れ態勢を整えていく。
アルフレッドの後ろを優しく丁寧にほぐしながら、胸に溢れる愛しい気持ちを少しでもアルフレッドに伝えたくて何度もキスを落としていると、アルフレッドの方も俺が愛しくてたまらないと言わんばかりの表情でキスを返してくれた。
しかもそっとその手を伸ばし、俺の男根へと指を這わせ始める。
最初は驚いてビクッと反応してしまったが、アルフレッドの気持ちがたまらなく嬉しくてそのまま腰を引き寄せ一度一緒にイッておこうと提案してやった。
そしてアルフレッドに扱かれながら俺はアルフレッドの中に入れた指で前立腺を執拗に責め始める。
「んっ!んぁっ…!」
気持ちよさそうに声を上げながらアルフレッドが俺に負けじと手を動かしてくるが、気持ち良過ぎて腰に力が入らなくなってきたのか俺に抱きつきながら喘ぎ始めた。
(可愛い……)
本当になんて可愛いんだろう?
腰が立たなくなるほど感じているくせに、それでもこんなに一生懸命に俺をイかせようとしてくれるなんて────。
「ひ…うっ……」
「アル…俺のアルフレッドっ…」
そうやって二人で高みへと上り詰め、息を整えながらまた口づけ合う。
正直何度口づけてもこの溢れる気持ちがどうしても止められない。
「アルフレッド…挿れるぞ」
そのせいであっと言う間に復活した自身をそっとアルフレッドの後孔へとあてがい、囁きを落としてゆっくりと潜り込ませていく。
グプッと沈み込んでいく楔にアルフレッドの身がフルリと震える。
もう何度も入ったことのある場所。
なのにどうして今日はいつも以上にこれほど感じてしまうのだろう?
(挿れただけでもっていかれそうだ……)
なんとか奥まで挿入したものの、このまま動いたら絶対にすぐにイッてしまう。
そう感じるほどにアルフレッドの中はいつも以上に気持ちが良くてたまらなかった。
けれど折角の結婚式なのだ。
余裕をもって事を為したかったし、できる限り愛情をこめてアルフレッドを抱きたかった。
だから我慢していたのに────。
「セド…も、何回イッてもいいから早く動いて…」
早く愛してほしいとアルフレッドが恋うるように熱っぽい表情で俺を見つめ、強く求めてくる。
正直理性を総動員させるのが精一杯で、よく理性の糸が切れなかったなと自分で自分を褒め称えたい気持ちでいっぱいだった。
アルフレッドが愛おしすぎてもうおかしくなってしまいそうだと思いながらその可愛い唇を何度も奪う。
「ああ…アルフレッド。今日は最高に幸せな日だ」
最初は邪な考えからだったが、この結婚式をやって本当に良かったと思う。
互いにこんなに幸せな気持ちで肌を重ね合うことができたのだから────。
「動くぞ……」
「んっ…!ぁあっ!!」
ズンッ!と奥深くまで突き上げると感じすぎたのか身を反らして嬌声を上げたので慌ててしっかりと支えて宥めるように抱き寄せる。
「あ…やぁ……」
「大丈夫だ。お前は俺に寄り掛かってただ気持ち良くなってくれていればいい」
どうやら適度に調整しながら抱かなければ危なそうだ。
本音を言うと獣のように貪りたいが、流石に結婚式でそれをやってはいけないことくらいはわかる。
やはりここは本来のガヴァムの結婚式に相応しく、睦まじく愛し合う姿を神に見せつけるのがいいのだろう。
この溢れる愛おしさを余すところなくアルフレッドに伝えて、アルフレッドの全てを俺のものにしてやりたかった。
「アルフレッド…もっとしっかり俺に抱きついていろ」
「あ…、ん…セド…ッ!」
「はぁ…奥まで挿れて揺さぶってやる」
この体勢なら結腸の奥まで挿れるのはそう難しくはない。
だからそこに入れた状態で沢山揺さ振って気持ち良くさせてやろう。
「ひぅ!あ…あぁ…んっ!」
ズブッとタイミングを見計らって奥まで入り込むと陶酔したような表情でアルフレッドが俺に必死にしがみついてきた。
「あっ!やぁあああっ!」
「くっ…!」
中が蠢ききゅううっと締め付けも増して全身で俺自身を欲するようにアルフレッドが腰を揺らしてくる。
「あ…はぁっんッ!イイッ!イイッ!」
とっくに理性が吹き飛び俺に溺れるアルフレッドが可愛すぎて何度も何度も口づけながら奥まで犯してやった。
「アルフレッド…。もっともっと感じろ。俺だけを求めて、俺だけを愛せ」
愛してる────何度もそう言ってやりながら気持ちをぶつけるように白濁を注ぎ込んだ。
一度、二度…。
その度にアルフレッドが嬉しそうに、幸せそうに笑う。
俺に抱かれて心から幸せそうに笑ってくれるアルフレッドが愛おしすぎてたまらない。
こんなアルフレッドをもっとずっと抱いていたかった。
けれど三度目を注ぎ込んだところで糸が切れたようにアルフレッドが気を失ったので、俺も荒い息を整え名残惜しくはあったがゆっくりとアルフレッドの中から自身を引き抜いた。
「はぁ…はぁ…」
「セドリック様。宣言をしてもよろしいでしょうか?」
そこですっかり忘れていた第三者の存在を思い出し、ゆっくりとそちらに向き直り小さく頷きを返す。
「では…今ここに愛し合う夫婦が誕生しました。セドリック=プリモ=ブルーフェリアとアルフレッド=ゴッドハルト=ブルーフェリアの婚姻が成立したことをこの私、立会人ポワロが証言致します」
そして神に一礼し暗部の男が湯の張った桶と布を用意してこちらへと運んできた。
「結婚式を終えて…如何でしたか?」
「……見ていたくせにどの口が」
「そうですね。いつものセドリック様とは違っていたのがよくわかりました」
流石ガヴァムの伝統ある結婚式ですとニコニコ言ってくるのが鬱陶しい。
「これで側妃様の身も心も全て貴方のものですね」
「…元々全て俺のものだ」
「少なくともちょっと前まではただの独りよがりでしたが?」
「煩いぞ」
クスクスと笑われるがこの男はベテランの暗部で、俺との付き合いも長いので言ってもあまり意味はない。
「それにしてもあのセドリック様が『愛』を覚えてくださるとは…」
「…………」
アルフレッドを清めながら聞くとはなしに聞き流しているが、ポワロの口は全く閉じられることなく言葉を紡いでいく。
「母君にも冷たく、愛情なんて欠片も持ち合わせていなかった貴方に愛情を覚えさせてくれたお相手です。ずっと大事にしてあげてくださいね」
「言われなくても…」
大事にするに決まっているではないか。
こんな相手に早々出会えるはずがないのだから。
そして自分の身も清め再度婚礼衣装を身にまとい、アルフレッドにも衣装を着つけてやる。
そんな俺に不意にポワロが満面の笑みで言葉を紡いできた。
「ご結婚、おめでとうございます」
「…………ありがとう」
小さくそう答え、姫との結婚で言われたどの祝福の言葉よりも今この時の言葉の方がずっと嬉しいなと思いながら、これ以上ないほどの幸福に満たされながら俺はそっとアルフレッドを抱き上げたのだった。
何故そんなに気合いを入れているんだろう?
そう思っていたら急に深刻な顔でこんなことを言い出した。
「俺、今日はちゃんと考えたんだ。お前と結婚することについて」
「…え?」
(俺と…結婚することについて?)
正直俺はもう結婚している気になっていたから、わざわざそんなことを考えたことはなかった。
元々結婚自体に夢も何も持っていなかったし、俺達はもう誰がなんと言おうと既に書類上は夫婦だ。
だから今回は形だけという意識が強かったし、そんな考えにならなかったのは当然といえば当然だった。
けれどどうやらアルフレッドの方は違ったらしい。
「一年前ならきっと絶対嫌だって言ってたと思う。でも…悔しいけど今の俺はお前に惚れてる。だから…っ俺と、け、結婚してくれ!」
少し照れ臭そうに、でも俺を想いながら一生懸命真剣に俺にプロポーズの言葉を紡いでくるアルフレッド。
そんなアルフレッドの真っ直ぐな言葉が俺の心臓をストレートに貫いていった。
「グッ…」
「セド?!どうした?!」
アルフレッドが慌てたように飛んでくるが、大丈夫だ。これは別に毒にやられたわけでも何でもない。
ただ────邪な俺に純粋な言葉が思い切り突き刺さっただけの話だ。
こんな俺との結婚をアルフレッドは今日一日一生懸命考えてくれたのだろうか?
(嬉しい……)
自然とそんな感情が湧き上がってきてしまう。
俺の不埒な煩悩を吹き飛ばすようなことをあっさり言ってのけたアルフレッドに、言いようのない愛しさが込み上げてきて胸がいっぱいになった。
「はあ…お前は本当にいつまで経っても俺の心を揺さぶってくるな」
まさかここにきてやっと暗部が言っていた言葉の意味に気づくことになるとは思ってもみなかった。
「今夜は楽しもうと思ったが…予定は変更だ。初夜にふさわしく、優しく抱いてやるとしよう」
そう。俺達が今日行うのは遊びではなく『結婚式』だった。
結婚式とは神の前で愛を誓い、生涯を共に過ごすと誓い合う神聖な儀式。
浮わついた気持ちで行うようなものではなかったというのに────いくら神を信じていないとはいえ、それをどこかで軽視していた自分が愚かだった。
俺がすべきことはこの目の前の愛しい男を慈しみ、愛し、大事にすることだったのに…。
反省しきりな気持ちでアルフレッドをギュッと抱きしめ、気持ちを込めて唇を重ねる。
それは何とも言えない幸せな時間だった。
***
その後婚礼衣装に着替えて、二人で教会へと向かう。
場所は姫と挙式をした大聖堂だ。
あの時とは違い教会の中には俺とアルフレッド、そして立会人の暗部一人を除いて誰もいない。
明かりは夜に相応しくかなり抑えてあり、あの時とは全く違う荘厳な雰囲気を漂わせていた。
目の前には長いバージンロード。
(あの時は姫を抱き上げて歩いたんだったか…)
腰を抜かした姫を腕に抱き、何の感慨もなく歩いたこの道を、今は愛しい者と手を繋ぎ歩いている。
二人で手を繋いで一歩一歩踏みしめるように歩を進めていると、あの時は全く感じなかった緊張感が込み上げてくるような気がした。
緊張からかアルフレッドがギュッと手を握ってきたので、安心させるように俺も握り返してやる。
まさかこんな満ち足りた気持ちでここを歩くことになるなんて思いもよらなかった。
そうして高まる緊張を抱えながら聖壇の前で静かに立ち止まると、立会人である暗部が落ち着いた声で祝詞の言葉を紡ぎ始める。
「神の元で今一組の愛し合う者達が婚姻を望み誓いを立てます。どうか彼らの愛を見届け、彼らに永遠の祝福をお与えください」
その言葉と共に揃って一礼すると、双方にぴらりと一枚の紙が手渡された。
そこに書かれてあるのはガヴァム式の結婚式の流れだ。
ちょっと感動と緊張から忘れそうになっていたから非常に有難い。
(取り敢えず脱ぐか)
夕餉前の自分ならきっともうここで好きなようにアルフレッドを剥いて美味しく食べていただろう。
でもこれはちゃんとした結婚式だ。
できるだけこの通りにきちんと進めていきたい。
だから聞いてないぞと言わんばかりに睨みつけてくるアルフレッドを無視して俺はさっさと服を脱いだ。
後はアルフレッドが自分から脱ぐのを待つだけだ。
一瞬騙されたと叫んで逃げるかなとも考えたが、俺との結婚を前向きに考えてくれていただけあってアルフレッドは戸惑いながらも衣装を脱ぎ始めてくれたのでホッと安堵の息を吐く。
そして全部脱ぎ終わるとサッと暗部が服を回収し、アルフレッドが俺の前へと跪いた。
荘厳な雰囲気に包まれた広い大聖堂の中で、生まれたままの姿で向き合う二人。
興奮するなという方がおかしい。
そんな俺の男根をアルフレッドがそっと自分の口へと迎え入れる。
恥じらいながらも意を決したように奉仕し始めるアルフレッドの姿に思わず息を呑んでしまう。
これは流石に視覚の暴力だろうと思いながら熱く見つめていると、好きでやってるんじゃないからなと言わんばかりにアルフレッドから睨み上げられたが、そんなもの全く気にならなかった。
これは生涯ご奉仕しますという気持ちを込めて行われる行為なのだ。
それをアルフレッドは口だけではなく手まで使って丁寧に行ってくれている。
そんな姿がもう愛おしくて仕方がなかった。
(早く抱きたい…)
嬉しすぎていつも以上に興奮してしまうが、まだ我慢だ。
大事に大事に愛してやりたい。
こんな相手に酷いことなんてできるはずがない。
そんな思いを募らせながらギリギリまで我慢し、しっかり勃ち上がったところで口を離させた。
「アルフレッド…」
アルフレッドに手を差し伸べ、名を呼んで甘やかに口づけを交わし合う。
愛しいアルフレッドと早く繋がりたくて気持ちはどんどん高まるばかりだ。
そんな俺に暗部がタイミングを見計らって潤滑油を差し出してきたので、それを受け取りゆっくりと受け入れ態勢を整えていく。
アルフレッドの後ろを優しく丁寧にほぐしながら、胸に溢れる愛しい気持ちを少しでもアルフレッドに伝えたくて何度もキスを落としていると、アルフレッドの方も俺が愛しくてたまらないと言わんばかりの表情でキスを返してくれた。
しかもそっとその手を伸ばし、俺の男根へと指を這わせ始める。
最初は驚いてビクッと反応してしまったが、アルフレッドの気持ちがたまらなく嬉しくてそのまま腰を引き寄せ一度一緒にイッておこうと提案してやった。
そしてアルフレッドに扱かれながら俺はアルフレッドの中に入れた指で前立腺を執拗に責め始める。
「んっ!んぁっ…!」
気持ちよさそうに声を上げながらアルフレッドが俺に負けじと手を動かしてくるが、気持ち良過ぎて腰に力が入らなくなってきたのか俺に抱きつきながら喘ぎ始めた。
(可愛い……)
本当になんて可愛いんだろう?
腰が立たなくなるほど感じているくせに、それでもこんなに一生懸命に俺をイかせようとしてくれるなんて────。
「ひ…うっ……」
「アル…俺のアルフレッドっ…」
そうやって二人で高みへと上り詰め、息を整えながらまた口づけ合う。
正直何度口づけてもこの溢れる気持ちがどうしても止められない。
「アルフレッド…挿れるぞ」
そのせいであっと言う間に復活した自身をそっとアルフレッドの後孔へとあてがい、囁きを落としてゆっくりと潜り込ませていく。
グプッと沈み込んでいく楔にアルフレッドの身がフルリと震える。
もう何度も入ったことのある場所。
なのにどうして今日はいつも以上にこれほど感じてしまうのだろう?
(挿れただけでもっていかれそうだ……)
なんとか奥まで挿入したものの、このまま動いたら絶対にすぐにイッてしまう。
そう感じるほどにアルフレッドの中はいつも以上に気持ちが良くてたまらなかった。
けれど折角の結婚式なのだ。
余裕をもって事を為したかったし、できる限り愛情をこめてアルフレッドを抱きたかった。
だから我慢していたのに────。
「セド…も、何回イッてもいいから早く動いて…」
早く愛してほしいとアルフレッドが恋うるように熱っぽい表情で俺を見つめ、強く求めてくる。
正直理性を総動員させるのが精一杯で、よく理性の糸が切れなかったなと自分で自分を褒め称えたい気持ちでいっぱいだった。
アルフレッドが愛おしすぎてもうおかしくなってしまいそうだと思いながらその可愛い唇を何度も奪う。
「ああ…アルフレッド。今日は最高に幸せな日だ」
最初は邪な考えからだったが、この結婚式をやって本当に良かったと思う。
互いにこんなに幸せな気持ちで肌を重ね合うことができたのだから────。
「動くぞ……」
「んっ…!ぁあっ!!」
ズンッ!と奥深くまで突き上げると感じすぎたのか身を反らして嬌声を上げたので慌ててしっかりと支えて宥めるように抱き寄せる。
「あ…やぁ……」
「大丈夫だ。お前は俺に寄り掛かってただ気持ち良くなってくれていればいい」
どうやら適度に調整しながら抱かなければ危なそうだ。
本音を言うと獣のように貪りたいが、流石に結婚式でそれをやってはいけないことくらいはわかる。
やはりここは本来のガヴァムの結婚式に相応しく、睦まじく愛し合う姿を神に見せつけるのがいいのだろう。
この溢れる愛おしさを余すところなくアルフレッドに伝えて、アルフレッドの全てを俺のものにしてやりたかった。
「アルフレッド…もっとしっかり俺に抱きついていろ」
「あ…、ん…セド…ッ!」
「はぁ…奥まで挿れて揺さぶってやる」
この体勢なら結腸の奥まで挿れるのはそう難しくはない。
だからそこに入れた状態で沢山揺さ振って気持ち良くさせてやろう。
「ひぅ!あ…あぁ…んっ!」
ズブッとタイミングを見計らって奥まで入り込むと陶酔したような表情でアルフレッドが俺に必死にしがみついてきた。
「あっ!やぁあああっ!」
「くっ…!」
中が蠢ききゅううっと締め付けも増して全身で俺自身を欲するようにアルフレッドが腰を揺らしてくる。
「あ…はぁっんッ!イイッ!イイッ!」
とっくに理性が吹き飛び俺に溺れるアルフレッドが可愛すぎて何度も何度も口づけながら奥まで犯してやった。
「アルフレッド…。もっともっと感じろ。俺だけを求めて、俺だけを愛せ」
愛してる────何度もそう言ってやりながら気持ちをぶつけるように白濁を注ぎ込んだ。
一度、二度…。
その度にアルフレッドが嬉しそうに、幸せそうに笑う。
俺に抱かれて心から幸せそうに笑ってくれるアルフレッドが愛おしすぎてたまらない。
こんなアルフレッドをもっとずっと抱いていたかった。
けれど三度目を注ぎ込んだところで糸が切れたようにアルフレッドが気を失ったので、俺も荒い息を整え名残惜しくはあったがゆっくりとアルフレッドの中から自身を引き抜いた。
「はぁ…はぁ…」
「セドリック様。宣言をしてもよろしいでしょうか?」
そこですっかり忘れていた第三者の存在を思い出し、ゆっくりとそちらに向き直り小さく頷きを返す。
「では…今ここに愛し合う夫婦が誕生しました。セドリック=プリモ=ブルーフェリアとアルフレッド=ゴッドハルト=ブルーフェリアの婚姻が成立したことをこの私、立会人ポワロが証言致します」
そして神に一礼し暗部の男が湯の張った桶と布を用意してこちらへと運んできた。
「結婚式を終えて…如何でしたか?」
「……見ていたくせにどの口が」
「そうですね。いつものセドリック様とは違っていたのがよくわかりました」
流石ガヴァムの伝統ある結婚式ですとニコニコ言ってくるのが鬱陶しい。
「これで側妃様の身も心も全て貴方のものですね」
「…元々全て俺のものだ」
「少なくともちょっと前まではただの独りよがりでしたが?」
「煩いぞ」
クスクスと笑われるがこの男はベテランの暗部で、俺との付き合いも長いので言ってもあまり意味はない。
「それにしてもあのセドリック様が『愛』を覚えてくださるとは…」
「…………」
アルフレッドを清めながら聞くとはなしに聞き流しているが、ポワロの口は全く閉じられることなく言葉を紡いでいく。
「母君にも冷たく、愛情なんて欠片も持ち合わせていなかった貴方に愛情を覚えさせてくれたお相手です。ずっと大事にしてあげてくださいね」
「言われなくても…」
大事にするに決まっているではないか。
こんな相手に早々出会えるはずがないのだから。
そして自分の身も清め再度婚礼衣装を身にまとい、アルフレッドにも衣装を着つけてやる。
そんな俺に不意にポワロが満面の笑みで言葉を紡いできた。
「ご結婚、おめでとうございます」
「…………ありがとう」
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カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。
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