【完結】予想外の異世界で俺は第二の人生を生きることになった

オレンジペコ

文字の大きさ
29 / 71

28.貴方が悪いんですよ?ージフリート視点ー※

しおりを挟む
※変態注意です!変態注意です!大事なことなので二回言いました(・ω・)/
一応短めに書きましたが、内容的に多分Rにあたると思うのでダメな人は読まずに回れ右してください。

飛ばして読む人のために一言で言うと、これは『変態が宰相に睡眠薬を盛ってこっそり汚して喜んだお話』です。


──────────────────────────────


「…………」
ジフリートは床に倒れ込んだヴェルガーを見て冷たい笑みを浮かべていた。

この一週間献身的に仕事を手伝ったにもかかわらず、相変わらず彼の中では賢者マナの存在が大きいのかどこか心在らずといった様子だった。
腹立たしいことこの上ない。
その上、各領から来た者達も鬱陶しかった。

『執務は大事だが倒れては元も子もないから残業はさせないように伝えて欲しい』

そんな言葉を口にしてきたのだ。
これまではヴェルガーが国のために頑張っているのだから皆で優しく見守りましょうと伝えたら丸め込まれる者達ばかりだったというのに、これでは仕事に追われて辛そうなヴェルガーを思う存分堪能できないではないか。
今のところ何とか上手く躱している状況だが、これが続けば彼らの不信感が自分へと向けられるのは必至だ。
もしくは『主の健康管理すらできない無能』の烙印を押してくるかもしれない。
気遣ってますよとヴェルガー自身にアピールしているため早々そんな不名誉な事態にはならないだろうが、彼らが邪魔なことに変わりなかった。
そうこうしてストレスが溜まったところでいよいよ勇者一行が帰ってくる日となり、ヴェルガーは朝からそわそわと落ち着かない様子を見せつける。
いい加減腹も立っていたことだし、少し思い知らせてやりたいと思い、昼食に睡眠薬を投入した。
遅効性の薬だ。
恐らくヴェルガー自身何が起こったのかわかってはいないだろう。

「貴方が悪いんですよ?いつまでも私を見ようとしないんですから……」

とは言えここで密かに犯すのも面白くはない。
やはり初めての時は泣き叫び拒絶し、それでも逃げられない絶望の表情を浮かべていて欲しいと思うからだ。
眠っていてはそれも叶わない。

(そうだ。どうせなら悪漢を偽装するか)

刷り込むように徐々に恐怖を植え付け、そこを自分が助けるような形をとればヴェルガーも自分を頼りにしてくれるようになるかもしれない。
恐怖に染まる表情を堪能することもできるし怯える姿も近くで見ることができる。まさに一石二鳥だ。

そうだそうしようと考えて、サッとヴェルガーの身体を抱き上げ個室へと押し込む。
薬の量が少ないため効き目はごく短時間だが、いたずらをする時間くらいは十分にある。
起きた時のヴェルガーの反応が楽しみだと思いながら胸元を寛げ、ついでとばかりにその肌へと手を這わした。
初めて触れるその感触に感動し、下肢に熱が集まっていくのを感じてしまう。
意外にも厚いその胸板は女が縋るに相応しいものではあるが、女などにくれてやりたいとは思わない。

「はぁ…ヴェルガー様?今から貴方を私のもので汚して差し上げますね?」

そして興奮しながら好きなだけ唇を貪り、取り出した自身を扱いて、歪んだ想いをぶつけるように眠るヴェルガーの顔と胸元へとまんべんなく白濁をまき散らしてやった。
自分の出したもので好きな相手が汚れる姿は何とも言えないほど見ごたえがあり、思わずうっとりと視姦してしまう。
(最高だ……)
正直もっとずっと見ておきたいが、ここで時間を取りすぎるとこの後犯人として疑われる原因になりかねないため、そこは諦めるよりほかないだろう。
非情に残念だ。

「ヴェルガー様?最高に魅力的な叫び声をあげてくださいね?皆でお探しして駆け付けますので…」

一番に駆け付けたら恐怖に震えながら自分へと縋りついてくれるだろうか?
それを考えるだけでゾクゾクとした悦びが湧き上がってくるような気がした。


***


何食わぬ顔をして執務室へと戻り『ヴェルガー様が見当たらないが誰か見なかったか』と尋ねると、ここ最近ヴェルガーの覚え目出度いイシュカとリノがこちらを睨んできた。

「もしやどこかで倒れているのではないですか?もしそうなら一大事ですよ?」
「そうですよ!真面目なあの方がサボるとは思えませんし心配です」
「我々は宰相閣下にもう少し休んでいただけるよう声を掛けてあげて欲しいと信厚い貴方にもお願いしたはずですが、きちんとお伝えいただけましたか?」
「仕事は大事ですがあのままでは倒れてしまいます。無茶をしがちなトップの体調管理は傍にいる我々皆の仕事でもあるのですよ?おわかりですか?」

自分を見つめてくる彼らの双眸はきつく眇められている。
けれど先程のことでかなり気分も良くなったので、これくらいのことでイラつくこともない。

「私も気遣って声はお掛けしたのですが、ヴェルガー様は精力的に率先して仕事をこなされるのであまり強くは言えず…。力不足で申し訳ない」

そうして心底申し訳ないという態を取ると彼らも納得がいったのか、では今度は皆で直訴しましょうと言われてしまった。
とは言えそれくらいならヴェルガーのことだ。『仕事が滞るのは仕方がないが』等ポツリと溢せば自分がやらねばと責任に駆られ、彼らの言葉を聞き流してくれることだろう。

そうやって密かにほくそ笑んでいたところで、やはりヴェルガーの姿が見当たらないのは心配だとの声が上がった。

「皆でお探しした方がよいのではないでしょうか?」
「そうですね。どこかで休息がてら眠っておられるならそのまま寝かせて差し上げてもいいですが、倒れていては大変です」
そして手分けして探してみようということになり、部下達みんなでヴェルガーが行きそうな場所へとそれぞれ探しに出た。



しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~

さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。 そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。 姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。 だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。 その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。 女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。 もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。 周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか? 侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?

超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ
BL
転生したのは人気アニメの序盤で消える超絶美形の悪役でした。

精霊の港 飛ばされたリーマン、体格のいい男たちに囲まれる

風見鶏ーKazamidoriー
BL
 秋津ミナトは、うだつのあがらないサラリーマン。これといった特徴もなく、体力の衰えを感じてスポーツジムへ通うお年ごろ。  ある日帰り道で奇妙な精霊と出会い、追いかけた先は見たこともない場所。湊(ミナト)の前へ現れたのは黄金色にかがやく瞳をした美しい男だった。ロマス帝国という古代ローマに似た巨大な国が支配する世界で妖精に出会い、帝国の片鱗に触れてさらにはドラゴンまで、サラリーマンだった湊の人生は激変し異なる世界の動乱へ巻きこまれてゆく物語。 ※この物語に登場する人物、名、団体、場所はすべてフィクションです。

性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000の勇者が攻めてきた!

モト
BL
異世界転生したら弱い悪魔になっていました。でも、異世界転生あるあるのスキル表を見る事が出来た俺は、自分にはとんでもない天性資質が備わっている事を知る。 その天性資質を使って、エルフちゃんと結婚したい。その為に旅に出て、強い魔物を退治していくうちに何故か魔王になってしまった。 魔王城で仕方なく引きこもり生活を送っていると、ある日勇者が攻めてきた。 その勇者のスキルは……え!? 性技Lv.99、努力Lv.10000、執着Lv.10000、愛情Max~~!?!?!?!?!?! ムーンライトノベルズにも投稿しておりすがアルファ版のほうが長編になります。

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

とある美醜逆転世界の王子様

狼蝶
BL
とある美醜逆転世界には一風変わった王子がいた。容姿が悪くとも誰でも可愛がる様子にB専だという認識を持たれていた彼だが、実際のところは――??

転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜

隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。 目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。 同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります! 俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ! 重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ) 注意: 残酷な描写あり 表紙は力不足な自作イラスト 誤字脱字が多いです! お気に入り・感想ありがとうございます。 皆さんありがとうございました! BLランキング1位(2021/8/1 20:02) HOTランキング15位(2021/8/1 20:02) 他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00) ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。 いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!

処理中です...