勇者として生きる道の上で(R-18)

ちゃめしごと

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第一章 島からの旅立ち

第七話 IFルート

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 ウルファスパイドの攻撃は苛烈を極め、僕は瞬く間にボロボロにされてしまい、最後には組伏せられて胸元に大きな足を乗せられ、呼吸がままならなくなり気絶してしまった。

 その後、僅かな浮遊感の中で僕は気を失った。

 そして今、僕は目を覚ました訳だけど…。

 ここは何処だろう?島はいっぱい探検したけれど、こんな場所は知らない、薄暗くて、じめじめして…それに、岩だらけの場所だ。

 何処かの洞窟かな?

 動いて探索をしようとしたけれど、身体が痛んで力が入らなかった。

 ということは、ウルファスパイドに倒されてしまったのは夢じゃ無かったんだ。

 ここが何処なのかも分からないし不安だけれど、今は…少し休んで動けるようになろう。




 ※ウルファスパイドクイーン視点

 何でも、うちの若いのが元気に尻尾を振りながら私の下に報告をしにきた。

 そのモンスターの種の頂点、モンスター娘である私に直々に報告をしに来るなんてデカイ事が起きたか…はたまた褒められたくてやってくる可愛い理由しか存在しない。

 配下に連れられて巣の奥まで行くと、なんつーか、目を疑う様な光景だったよ。

 身体を丸めて眠る人間がいた。

 いや、別に人間ってくらいなら珍しくも無いんだ。たまに獲物が獲れたと配下が報告しに来るからな、その時は撫でてやると可愛い声で鳴くんだこいつら。

 配下が可愛いから私も自然と可愛い物が大好きに育ったわけなんだが…おいおい、この人間は可愛すぎやしないか。

 恐らくは旅を始めてまもないんだろうな、防具なんて存在しない、ただ旅に適した服装をして剣を腰に帯びているだけの少年だ。

 銀色の髪は一本一本が透き通るみたいに美しくて、光の少ねぇこの洞窟の中に居るってのに、煌きを放っている様に見えた。

 思わず…唾を飲み込んだよ。

 配下の頭を撫でてやると、一鳴きして嬉しそうに外に駆けていった。きっと私がこれからこいつを捕食すると思っているんだろうな。

 まぁ、捕食することには変わりないさ、意味合いが少し違ってくるだけで…。

 これが、私がこれまで食べた人間共の知識に影響される認識なのかは分からない、私達は食べた相手の知識を自分の物に出来るから。

 もしそうだとしても、今、この少年に思う事は一つだ。

 可愛すぎるだろ…。

 私の四足で一歩近づいた。獣の下半身はそのままウルファスパイドの物で、そこに人間みたいな上半身がくっついてるのが私のクイーンである証拠だ。

 そのクイーンである証拠の一部、獣の下半身と人間の肉体の接合部に存在する性器が…触れてもいないのに濡れそぼっていた。

 外見だけだ。この少年の外見を見ただけで私はこうなった。

 私の一歩に反応したのか、少年が僅かに身じろぎ、声を漏らした。

「ぅ…んぅ…」

 高い声をしていた。

 高くて、良い鳴き声を上げそうな―――あぁ、もう我慢出来ねぇ!

 駆け寄って、抱き上げて、胸に抱きしめた。

 その行動を受けて起きてしまった少年が慌てふためいているけれど、関係無い、可愛すぎる。

「なっ…なに、だれ!?むゃ…く、くるしいよ」

 私の胸に顔を埋めて、少年が苦しんでいる。

 少年が暴れる度に私の胸は形を変えて、まるで少年を包もうと自我を持っているみたいに逃さない。

「へへ…落ち着けって…ほら、深呼吸してみろ」
「ふぇ?…う、うん…すー、はー」
「ほら、落ち着いてきただろう、もう一回だ」
「うん…すー、はー…うぅうう…すーはー、すーはー」

 心なしか、落ち着く為の呼吸じゃ無くなってきている事を私は逃さなかった。

 いつの間にか慌てふためいて宙を掻いていた少年の手は私の背に回されて抱き着かれている。

「ふわぁ…お姉さんの香り、ぼく好きぃ…」
「へへ…そうか?」

 そのまま、私の胸に顔を埋めて安心しきった顔をしている。

 きっとまだ気付いていないからだな…こいつは未だに、私がモンスター娘である事に気が付かずに大人のお姉さんに抱きついている気持ちでいる。

 私の面は女性としては凛々しい方だろうな、髪もギザギザヘアーで歯もギザギザ、顔と上半身を見ただけじゃあ気付かない。

 眉を下げて、目元をとろんとさせている少年を見ていると…たまらなく現実を教えたくなっちまった。

「あんた…名前は?」
「ぼく…ぼく。アル、アルって呼んで」
「そうかアルか、アルはモンスターに抱きついて、癒される様な子なんだな」
「え…?えぅ、あ…あぁあぁぁあああ」

 そこでようやく気が付いて、再び暴れ出した。

 アルか、可愛い名前をしていやがる。

 その可愛さを増長させる様な動きだ。だって、こいつはもう私から逃れることなんて出来ないんだから。

 私の身体から歪な音がする。皮膚を喰い破って、上半身に新しく二つの腕が生える音だ。

 それは私のスパイドの部分、蜘蛛の脚二つが腕として生える。

「な…なに、それ…やだ。やだよぉ…」

 涙目になりながらの拒否が私の嗜虐心を駆り立てる。

 人の腕日本でアルの背中に手をやって抱きかかえて拘束をして、残る蜘蛛の脚でアルの腹部を僅かに刺す。

「あ…ああぁあぁあ…あぁあぁぁあああああぁ!!」

 叫びを上げているけれど、痛くは無いハズ。

 私達ウルファスパイドと昆虫である蜘蛛の違いは、毒を注入する為の器官だ。

 昆虫の蜘蛛が歯を使う所、私達ウルファスパイド種は脚を使う。

 そして今、段々とアルの身体には毒が流し込まれている。

「あ…え…あぇ…う…」

 この毒は媚薬なんてチャチな代物じゃない、依存性を植え付ける毒だ。

 五感で感じた物に依存する風に改造してしまう毒。

 故に今、アルは視界に映った私がたまらなく愛おしくて、鼻孔に残る私の香りがたまらなく好ましくて、肌に触れる私の腕や素肌がたまらなく病み付きになっていて、

「ほら、アル…落ち着いて口を開けて…」

 耳に聞こえる私の声をずっと聞いていたいと思ってしまい、

「ん、んぁ、あー、むゅ…ちゅ…くちゅ…っは…んぅ…」

 今、口の中に侵入してきた私の舌の味が、また楽しみたいと依存してしまっているんだ。

 ここまでくれば遠慮をする必要は無い、口の中を蹂躙する。キスが上手いとか、舌使いが上手とか関係無い、私の味をただアルに覚え込ませる為に、獣の様に長くザラついた舌で歯を、喉を、ただ蹂躙する。

 私の舌をアルの舌に文字通り絡ませる。人間同士のキスではありえない、舌が樹木の枝の様に這い、絡み付いてくる獣のキス。大人のキスすら遠く及ばない、蹂躙され意思の尊重も無い絶対的な上下関係を分からせるキス。

 粘液質な唾液が糸を引いて、唇を離した後も私とアルは繋がっていた。

「あ…は…えへ…」

 心地よさからアルが、物事を考えられていないと分かる虚ろな瞳で笑みを零した。

 ―――可愛い。

 大半の人間は、ここまでされてもまだ警戒心を持っている。

 だけどアルは、きっと凄く純粋で…気持ち良さに流されてしまったんだ。

「なぁ、アル…気持ち良いか?」
「うん…きもちぃ、ぼく…ぺろぺろするの、すきだな」

 胸を締め付ける様な、甘い…言葉。

 蹂躙されただけの人間は決して口にしない、好きという言葉。

 その言葉が、こんなにも嬉しくて、相手を愛おしく思わせてくれるなんて、知らなかった。

 最初に見たときから感じていた。きっと私は、この少年を好きになるって…。

「アル、深呼吸して」
「ん…すー…はー…すー…はー」

 その呼吸は段々と早くなっていき、私に手を伸ばして、抱き着いて来た。

 だけど、私はアルの肩を掴んで抱きつけない様にした。

 困った顔を浮かべたアルが、何とか私に抱き着こうともがいている。それでも私に近付けなくて、それが悲しくて、段々と涙目になっていく。

 何も考えられないから、純粋なアルだから、快楽を与えてくれる私という存在に近づけない事が悲しくなってしまったのだろう。

 アルは餌だ。

 餌として見ないと、私までおかしくなってしまう。

 だから言え、私の香りを求める言葉を、依存している物を欲しがる言葉を、そうすれば私はアルを愚かな依存者として餌という認識を持てるから。

 頑張って手を伸ばして、ようやくアルは私の手を取った。依存者であれば、それを齧ったり、匂いを嗅いだりする。

 だけど、だけどアルは。


「あ…は…温かい、ね…お姉さんの、体温だ」


 頬に持って行って、頬擦りをした。


「もっと…傍に…」


 そして、匂いや味よりも、私というそのものを求めた。

 快楽で、頭が働いていないとして、そうすれば人間は本能的な行動に出る。

 つまり、アルは本能的に私に近付きたいと…そう思ってくれたのか?

 だとしたら、こんなの、

「なぁ…アル、私の事…好きか?」

 恥ずかしいけど、こんなの、一つの種の女王として恥ずかしいけど、



「うん、だぁい好き」



 好きにならない訳、無いだろ!!


※アル視点

 ふわふわの頭の中で、考える事が出来たのはお姉さんが僕を気持ち良くしてくれたっていう事実。

 身体が痛かったのに、いつのまにか大丈夫で、お姉さんの温かさが欲しくて仕方が無くて。

 頬っぺたにお姉さんの掌を当てたら、すっごく安心したんだ。

 だから、お姉さんに好きかどうかを聞かれた時に僕は、自然と頬が緩んで、心のままに言葉を発した。

 そうしたらお姉さんは、僕を抱きしめてくれた。

 強く強く。お姉さんの柔らかい身体に、僕が沈んじゃんじゃないかって程に。

 それが気持ち良くて、お姉さんを好きっていったからなのか、それとも、好きって言えたのが嬉しかったからなのか、

「アル…私も…私もアルの事好き…好き…」

 耳元で何度もそう言ってくれるお姉さんの言葉に影響されちゃったのか、

「僕も、好き…大好き、好き…」
 
 言葉にすればするほど、どんどんお姉さんの事が好きになっていった。

 

 そこで僕の冒険は終わり、ずっとずっと、大好きなお姉さんと暮らす事を選んだんだ。

 子供も生まれて、僕はウルファスパイド達と今日も狩りをする。

 これが僕の今の日常、選び取った日常なんだ。


 IF END 2 選び抜いた幸せの中で ①



―――IF2 アルが拒絶したら―――


「…や、やだ!やだっ!!」

 毒を注入したのに、アルは依存性に陥らなかった。

 …たまにいるんだ。毒が効かない人間って奴は。

 そういう時は仕方ないよな、物理的に…依存させるしかないんだから。

 二本の蜘蛛の脚で、アルの衣服を無理やり剥ぎ取る。

 露出したアルの小さな陰部…おちんちんが可愛らしく縮こまっていた。

 アルを抱きしめて、首元に長い長い私の舌を這わせる。首筋を刺激して、ゆっくりとゆっくりと、早くなぞったのでは感じる事が出来ない舌の熱を肌に与えていく。

 肌にせよ舌にせよ、長く触れていれば温かさが段々と増してくるのは必然、それでいて、濡れた舌は雫を垂らし、首筋から垂れた水滴はアルの身体を伝い、全身を指先でなぞるかのような感触で犯す。

「ひゃ…あ…ああ…あ…」

 指先を震わせて、身体を震わせて、必死に快楽を逃そうと動くアル。
 
 だけど、逃がし切れていない…だからこそ、言葉として漏れてしまう。情けない、女性の様な声を漏らしてしまう。

 舌だけじゃない、二本の蜘蛛の脚先からアルには効かない毒をふんだんに出して、濡らし、洞窟内の空気に当てられてひんやりと冷たさを感じる様になった所で、アルの腿の裏側に脚先を添えて下へ、上へ、当てるのでは無く添える事で、一箇所に刺激が集中し動き回る事でくすぐったさが与えられる。

 しかし、そのくすぐったさは首筋の快感とリンクして、混乱の中に居るアルには快楽と同等の者に感じられているだろう。

「や…やめ…やめてよぉ…」

 涙にぬれた瞳を凝視する。

 それは覚え込ませる為、今、アルが、誰に何をされているのかを覚え込ませる為に、真正面から顔を見据える。

 目を逸らそうとしても、逸らせない。

 私の眼が、逸らさせない。

 恐怖の中で感じる快楽、矛盾した状況。

 逃げたいと願う心に反して、快楽に反応してアルのおちんちんは大きくなり始めていた。

「アル…大きくしちゃうんだ。怖くて、逃げたくて、モンスター娘から与えられる快楽なのに、気持ち良くなっちゃうんだ」

 わざと、現状を説明する事でアルの中にある羞恥心と背徳感をくすぐる。

 私達モンスター娘は、そうした知識を生まれた時から持っている。

「ほら…あっ…私のおまんこに、アルのおちんちん…先っぽだけ入っちゃったぜ?」

 まだ完全に勃起をしたとはいえない半勃ちのおちんちんを、私の中へ招待する。

「これ以上気持ち良くなっちゃうと、完全に入っちゃうぜ…気持ち良くなりたくない?気持ち良くなりたくないよな?」

 温かいアルのおちんちんが、私の中で段々と、段々と、その存在を主張し始める。

 望まぬ快楽のハズなのに…では無い、望まぬ快楽だからこそ、その背徳感がより一層の悦楽を与える。

「気持ち良くなりたいの?だから大きくしてるのか?」
「ちがっ…ひぁ…だめ…だめだよ…だめなのにぃ…」

 その訴えすら、自分に対する言い訳になる。

 主張ですら無い、心は傾き始めているのだから。

 完全に嫌悪だけならば、勃起なんてしない、アルは確かに気持ち良くなっている。そして―――

「もっと気持ち良くなりたいんだろ?」

 ―――そう、願っているのだ。

「あ、あぁあ、だめ、だめぇえぇえ…」

 だからこそ、『だめ』。『嫌』では無く『だめ』という言葉が漏れる。

 混乱しているからこそ、漏れる言葉に嘘は無い。

 そして、アルの興奮は最高潮を迎え、完全に勃起をしてしまった。

 いや、

「ほら、勃起…私に大きくさせられちゃった」

 彼の意思を蹂躙して、私が大きくした。

 その事実に、アルは身を震わせた。自分が誰に何をされたのか、理解をしてしまった。

 そう。私に気持ち良くさせられたという事を。

 ゆっくりと、ゆっくりと動く。下で首筋を舐めた時の様に、私の膣内がどうなっているのかをおちんちん越しに伝えていく。

「ほら…分かる?ひだがいっぱいあって、早く動かしたら気持ちいだろうな…」
「あう…うぅううう…」

 歯をカチカチと鳴らして、今にも動きそうな身体を抑えている。

 私に抱きしめられてまともに動かせるのは指先と歯、そして脚に…腰。

 膣壁がおちんちんを擦り上げて、アルのおちんちんを余すところなく刺激していく。

「あぁー気持ち良いよね、あっ…ほら、今おちんちんピクってしたよ?それとも、ピクってさせたのかな?」
「ちが…ちがうもん…」

 どれだけ否定をしても、気持ち良さに抗う事は出来ない。

 何度もピクピクと、おちんちんが跳ねる。

 もう既にアルの脚はびしょびしょだ。私の愛液と、アル自身の我慢汁で濡れている。

 確かな刺激と、足りない刺激、その境界線にアルは置かれている。

 きっと、無知なアルは射精という行為を正しく理解していない、だけど、私の膣内に出す事を本能的に躊躇っているのだろう。

 そう。本能的に…つまり、射精してしまったその時は、アルが本能から私に敗北をした瞬間になる。

 決して裏返る事の無い、敗者と強者が決定してしまう。

「ぴくぴく…ぴくぴく…いっぱい動いてるぜ?我慢してるんだよな、我慢しなければすっごい気持ちいのに、我慢して、我慢して、我慢すればするほど、どんどん気持ち良くなっちゃうのに我慢するしか無いんだよな」
「あぁああぁあ…もう…もうだめぇ…」

 限界、相手がそう感じたタイミングを読み。

 抱きしめる。

 後は簡単、相手が何度か呼吸をするのを待つ。

「ふぁ…すー、はー…ふぁあぁ…」

 私からしている香りは、単純に女性フェロモンの強い香り、それはただ単純に男を刺激する香りという事だ。

 蜘蛛の脚をアルのお尻に這わせて持って行き、アルが顔を上げて快楽に染まった表情で私を見つめた来た所で、そっと耳元で囁くだけだ。

「我慢、もう出来ないね…出しちゃえ」

 そして同時に、思い切りアルを引き寄せる。

 お尻を押して、アルの腰を無理やり私に打ち付けさせる。

「あぁ、ぁあぁぁあぁ―――あっ!ぁ…あぁっ…んっ、はっ…はぁぁあっ…あ…」

 ―――ッ!

 く…あ、凄い…勢い…出てる。アルのが…いっぱい出てる…。

 気持ち良い…私まで…堕ちちゃいそうなっ…気持ち良さ…。

「ん―――っは…はぁ」

 深い快感を耐えて、アルと身体を放す。

 もうアルは、抵抗する気力も残っていないのか口元を僅かに開けて私を見つめていた。

 そう。

 これで終わり。

 雄は貰った。

 後は体力の無くなった雄を…私は…食べるだけ。




 ―――いただきます。




「あ…いやだ!いや、やめて、やめてよ―――あぁあぁあぁあああああ!!!」

 

 IF END 3 快楽のその先で ①










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