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第四章 動乱の前日
第28話 自然の中でお酒づくりっ!
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午後3時くらいになると、人々は仕事を終えていく。 それ以降は、夜寝るまで、自由時間だ。 好きな人と話すのもよし、自分の趣味をするのもよしっ!!
生きている生身の人は、夕ご飯を作ったり、売ったりする時間帯だ。 歌子の家族も、朝に饅頭を作って売るだけでなく、夕方にも売っている。 歌子自身は歴史所で忙しいので、他の家族に任せているけど。
今も弟や妹たちが、頑張って饅頭を作っているのだろう。 正午をとうに過ぎて、終業の時間にさしかかった午後の歴史所。
歌子はいつものように、記録の石板が並ぶ棚の前で、しゃがんで作業をしていた。
「歌子ー」
名前を呼ばれて振り向くと、向こうからイトがやってきていた。
イトは静かに歩くから、いきなり声が聞こえてきて、びっくりする。 普通はもうちょっと、気配が感じられるものだけど。
同時に別のほうから、歌を歌っているのが聞こえてきた。 終業の歌だ、今日も仕事の時間が終わったみたいだ。 やったっ!!
「あぁ、イト、ちょっと待って」
歌子はそう言って、手元に目を戻していく。 あとちょっとで、今やってる作業が終わるんだ。
紙にさらさらと筆を動かしていくと、そばにイトがしゃがんできた。 私の作業を眺めながら、体をウズウズさせてる。
早く行きたいんだけど、みたいなオーラを感じる。 ちょっと待って、もうすぐ終わるから!
「歌子ちゃーん!」
今度は遠くから、呼ぶ声が聞こえた。 あぁ、向こうにも、まだ仕事があるのね。 何でしょうかっ!
「はいー!」
大きく返事をして、歌子はばたっと立ち上がる。
……あっそうだ、イトがいたんだった。 歌子は慌てて後ろを振り返りながら、適当な言葉を残していく。
「ちょっと、待っててっ!」
バタバタと走って、歌子はその場から離れていった。
それからしばらくの間、イトはじっと待っていた。 歴史所の外に出て、30分ぐらい座り込んでいると、ようやく歌子が来る。
「あ、ごめん、行こっか」
イトは何も言わずに立ち上がった。
ごめんね、生身は忙しいから、しょうがないんだよ、イトっ!! そう思いながら、歌子はうーんと腕を伸ばして、気持ちよさそうに伸びをしていく。
それで、何をするんだっけ? ……まぼろしのお酒……『夢見酒』を、作りたいんだったかな。
「えーっと、雨子が言ってた、お酒だったね」
「うん。 それと、前作ったやつの、確認もしたくて」
イトはお酒に興味があるらしく、色々なお酒をつくって研究している。 でも、幽霊は一人ではお酒をつくれないし、味も確認できないから、こうやって私がいつも連れ出されるのだ。
この街の人は、よくお酒を飲む。 単に好きなんだろう、なにかにつけて、飲んでいるのを見かける。
お酒は色んな種類が出回っている。 他の地方から来たお酒もあるし、元々この島で作っていたお酒もある。
イトのお酒づくりも、結構しっかりしててね。 開発したいくつかは、新たなお酒として、街に流通するようになっているぐらいなんだ。
2人は街を離れ、丘の原っぱに来た。 前に、ホナミに連れられてきた辺りだ。 ざあざあと風が草木を揺らしていて、午後の太陽が気持ちいい。
前を歩くイトは、よく見ると、地面に足をつけてはいない。 ほんの少し、浮いているように見える。
一方わたしは、地面にしっかりと足を踏みしめながら歩いている。 ここに来るまでに、階段とか丘とかを上らなきゃいけなくて大変だ。
イトは、どんな感覚で歩いてるんだろう? 階段を上り下りしても、そんなに疲れないんだろうか。
「あ、そうだ、さっき、歴史所で何か見てたの?」
昼間のことを思い出して、歌子は聞いてみる。 イトがいたのは、300年前の歴史が書かれてる辺りだったっけ。
イトは振り返って答えた。
「……あぁ、300年前の、話をね。 『時のはざまの殺人事件』っていうの、あったじゃん?」
「あぁ! うん、何か分かった?」
そういえば、洞窟の中でも、そんな話をしたな。 小春は馬鹿馬鹿しいと言っていたが、そんなことないはずっ! 多くの噂は、元になる話があるものなのだ。
せっかくなら、面白いことを期待しておこう。 そうだなあ、どんな話が面白いかな……?
歌子がムフフと一人で笑っていると、イトは話を続ける。
「それが起こったの、私が生きてた時代みたいで……」
「え?! そうなんだ」
そうだ、300年前って、イトが生きてた時代じゃん。 言われるまで、すっかり忘れていた。
……あれ、でも、イトはそんな事件は、聞いたことないって言ってたような。
「でも、イトは知らないんでしょ?」
「うん。 ……多分、私が死んだ後だと思う」
そうか、こっちも、スズネと似たようなものだ。 自分が死んだ後に、大きな出来事が起こって……。 歴史所で大きな出来事を知ったとしても、細かい雰囲気なんかは分からないだろう。
もし自分がそんな立場になったら、どんな気持ちがするんだろう? 自分が知ってる人たちと離れて、いきなりその人たちの生きた結果だけ知らされて……。
……うーん、寂しくなっちゃって……いや、『イェーイ! 私だけ自由じゃ~~ん??!!』ってなれたら、楽しいかもっ!ww そうだ、ポジティブにいこうっ!!!www
2人は話しながら丘を歩いていると、すごく大きな木が見えてきた。 ざあざあと風が吹き、雄大に葉っぱが揺れている。 あそこの根元に、私たちが作っているお酒のセットが、並べてあるんだ。
……ん? でも1人、その辺りに立っている人がいるみたい。 足元を見下ろして、私たちのお酒を眺めている人がいる。
長だ、この街の長が、そこには立っていた。
「長ー!」
大きな声で呼ぶと、長はこっちを振り向いた。 初老の、姿勢の良い女性の姿だ。
「歌子ちゃん……と、あら、イトじゃない」
わたしは長とは知り合いだ。 仕事中に歴史所でよく会うから、その時に話すのだ。
近づいていきながら、挨拶を返していく。
「こんにちはー。 ……あれ、イト、長と知り合いなんだ」
イトは静かに、うんと頷く。 へえ、知らなかった。 というか、そもそも私はイトのことを、詳しく知らない。 初めて会ったのも、じつは、つい数か月前だんだよね。
木の根元には、私たちが作っているお酒のセットが、並べてあった。 イトは砂漠でオアシスを見つけたような目をして、吸い寄せられるようにそこへ向かっていく。
ずいぶん待たせちゃったみたいだけど、ちょっと待って、イトっ! 長が目の前にいるのすらも、見えているかも分からない。
でも長は、そんな様子に慣れてるみたいだ。 すすーっと歩いていくイトを、何でもない目で眺めながら、説明を加えてくれる。
「私たち、同期なのよ。 生きてた時代が、同じでね」
「え?! あ、そうなの?」
素っ頓狂な声が出てしまう。 マジ? ……だって、長って、すごく年上に見える。
酒の前にしゃがみこんで、早く覗き込みたいとうずうずしているイトと、同じだったなんて。
「そう。 歳も、ほとんど同じだったの。 イトのほうが、ちょっと上かしら」
「へー! そうなんだ」
長は笑顔をたたえて頷き、遠い目をして話す。
「2人で、お医者さんの弟子をしててね。 ……あのとき、すごく腕の立つお医者さんが、村にいたのよ」
300年前の話だろう、2人は一緒に仕事をする仲間だった……。 へえ、だからよく分かり合ってるような感じなんだ。
足元では、イトはその会話にはまったく興味がなさそうだったが、ふと気になったように顔を上げた。
「……ねえ、先生って、この街にいるの?」
腕の立つ、お医者さんの先生……。 死んだ人なら、現代に降霊されている可能性は、誰にだってある。 しかし、長は首を振って答えた。
「いや、いないわよ。 ……今のところ、降霊されてはないわね」
イトはふうんと、また興味なさそうに言いながら、土器のほうに目をやる。 興味ないんかいっ!w
……でも、ちょっと不思議かも。 それだけ腕のたつお医者さんだったなら、なんで、今の時代に降霊されてないんだろう? だって、役立つ知識は、たくさん持ってるだろうに。
そう思いながら、歌子は、ふと気になったことを聞いてみる。
「ねえ、イトって、いくつで死んだの?」
イトは相変わらず、土器の縁に目を当てている。 酒を覗き込もうと、入れ物に思いっきり顔を近づけて、目をすり抜けて、なんとか中身を見ようとしているみたいだ。
そのままの体勢で、うーんとか、あーとか、意味をなさない適当な声を出していると、長が、また代わりに答えた。
「16よ。 降霊されたのは、去年よね」
あ、去年なんだ。 ちょっと新人っぽい、フレッシュな雰囲気が出てたから、なんとなくそうかなと思ってたんだよね。
そんなことを話していると、イトがやっとこっちを見た。
「私、元々体、弱かったから」
この街では、幼い子供の幽霊は珍しい。 どういう基準で降霊しているのかは分からないが、ある程度の年齢に達した人でないと、降霊していないようだ。
イトのように、16歳ぐらいの年齢からスタートする人も、特に珍しくはない。 小春やホナミたちも、似たようなものだし。
ところで、いまは2人は、どれぐらい年齢が離れたんだろう? 歌子はふと疑問に思って、長に聞いてみる。
「へー。 ……長は、いつ降霊されたんですか?」
「私は、50年前よ」
50年前……。 ちょうど社会が発達しはじめたころに、降霊されたのか。
「ふーん。 ……ってことは……」
「私は昔、30の時に死んだから、いま80歳ね」
「え?! ……あぁ、やっぱり、よく分からない」
不思議な感じがして、わたしは天を仰いで笑った。 やっぱりこの街にいると、時間の感覚がぐちゃぐちゃになる。
17歳と80歳で、再会するって……。 昨日まで同い年だった人が、人生経験バリバリのお婆さんになって、急に目の前に現れるのだ。
逆に長からすると、昔の友達が当時のままの幼い姿で現れる……。 それはいったい、どんな気分なんだろう?
2人で一緒に笑っていると、長は足元に目を向けた。
「これ、お酒作ってるの?」
私は、ようやくお酒に目を向ける。 そのそばで、イトは落ち着かないようにずっとウズウズしていた。 早くやれよとか思ってるんだろうか? まあまあ、ゆっくり話しながらでもいいじゃん。
「そうです。 ちょっと、見てみようか」
歌子はしゃがんで、酒が入った土器の、蓋を開けていく。 蓋は、縄で縛られていた。
「あ、ねえ、あのころ、人殺しってあったの?」
イトが思い出したように、唐突に長を見上げて聞く。 あぁ、さっきの『時のはざま』の話かな?
でも長は分かってないみたいだ、きょとんとした顔をして聞き返す。
「人殺し?」
「うん。 ……なんか、時のはざまってところで、殺人があったって……」
それを聞き、長は首をかしげた。 辺りの景色に目を向けていき、遠くのほうを眺めながら答える。
「いや。 人殺し自体、私が生きてるときには、無かったわよ。 ……何か、聞いたの?」
ようやく、酒の蓋があいた。 それに気づいたイトは、びっくりするほど素早く土器の中を覗く。 こらこら、そんなに急いでも、どうせ中身は暗くて見えないぞ。
イトは、土器を覗き込みながら、独り言のように話を続ける。
「うーん……その数十年後の人が、そういう出来事がその辺りで起きたって、聞いたらしくて……」
「ふーん。 私は、聞いたことはないけど。 ……あら、おいしそうね、何の酒かしら?」
長は、軽やかに腰を下ろしてくると、注がれた酒を興味深そうに眺めた。 歌子は、手元に小さな器を持ちながら答える。
「これは、桃です」
「へー、おいしそう! ……ちょっと、飲んで、私たちにも、味を教えて!」
そういって長はぐっと近づき、ワクワクした顔で言ってくる。 80歳にしては、元気だな。 歌子は楽しくなり、笑いながら一口飲んでみる。
「……どう?」
「んー。 ……あ、桃の香りがして、おいしい!」
なんとも平凡な感想しか出てこないのが、ちょっと悔しい。 でも、目の前の長は、それでも嬉しそうだ。
隣では、実験用の動物を処理するみたいに、イトが冷静に呟く。
「ふーん。 じゃ、これは、成功か」
「お、なんだ、酒か?」
こんどは別の、男の人の声がした。 振り向くと、向こうにたくましい男の幽霊が立ってこっちを見ていた。
この人も酒が好きなんだろうか、興味を隠しきれてない感じで、ちょっとウキウキしたように近づいてくる。
この人はアキカゼさんっていって、街の偉い人なんだ。 降霊術の、創始者の人でね。 大昔に生きてた人で、若く見えるけど、たぶん長よりは年上なんじゃないかな。
ちなみに、降霊術の能力を持った『巫女』は、男の人も、少ないけどいるよ。 アキカゼさんも、そのうちの一人ってわけだね。
そうだ! これから作る夢見酒の材料を、ついでに聞いちゃおう。 アキカゼさんって、この島の植物にすごく詳しくてね。 勉強会の、植物研究会のリーダーもつとめてるぐらいなんだ。
「アキカゼさん、ヨモギって、どこにありますか?」
「あぁ、ヨモギなら……。 ……ヨモギ?!」
アキカゼは言いかけて、びっくりした顔でこっちを見てきた。 眉をひそめて、聞き返してくる。
「……ヨモギの、酒作んのか?」
「はい。 夢見酒っていう、伝説のお酒なんですけど」
歌子が平然と答えると、アキカゼは目をパチパチさせ、頭を必死に回転させているようだ。 何年生きて来たか知らないが、聞いたことないのかも。
アキカゼは一瞬言葉を失ったが、やがて口を開いた。
「……あっちにあるぞ。 おーい!」
向こうのほうに大声で呼びかける。 向こうには植物研究会の人たちがいたみたいだ、呼びかけに応じて何人かが集まってきた。
「どうしました?」
「この子がヨモギの位置を知りたいそうだ。 案内してやれ」
偉そうな口調で、アキカゼは若い幽霊に向かって言う。 若い幽霊は、おっす!分かったっすっ! てな感じで快く頷いた。
「いいっすよ。 こっち来て」
ついてくるように促して、若い幽霊は向こうへ走っていく。 植物研究会の人たちも興味を持ったのか、一緒にパタパタとそれについていった。
「イト、代わりに行ってきて。 後で、追いつくから」
歌子は酒を片づけながら、促すように言う。 私は片付けとか準備で忙しいから、先に行ってて!
イトは、そばで座ってぼうっとしていた。 何か考え事をしていたみたいだ、気づいたように目の前の状況を見て、頷いて立ち上がっていく。
作業をしていると、あっという間に時間がたつ。 まだ日があると思っていたのに、もうほとんど、日が沈みかけていた。
「ふー!」
作業が一通り終わり、歌子が汗をぬぐう。 夕日がまぶしい。
そばには、何もすることがないイトが、座り込んでぼんやりとしている。 まあ、こうするしかないし、しょうがないんだけど。
「じゃ、帰ろっか」
イトに声をかけると、考え事をしていたイトは、その言葉で我に返る。 あぁ、うん、とか適当な言葉を言いながら、立ち上がって一緒に歩きだした。
丘を下りて行きながら、イトが話しだす。
「……そうだ、私これから研究棟に行かなきゃいけなくて。 降霊実験への、参加で」
「あぁ、今日だっけ」
降霊は、誰でも自由に行えるわけではないし、最近では公的にもやらなくなってきた。
でも、研究的な目的で、実験として降霊をしたいときはある。 どんな道具が上手く力を引き出せるか、とか、そういうのを実験で確かめたい時だね。
そういう時、本当に新しい幽霊を降ろしてしまうと、そのたびに人口が増えちゃう。 だから、今いる幽霊を一度この世から死者の国へ『戻して』、実験の時にもう一度この世に降ろしなおすんだ。
そうすることで、人口を増やさずに、降霊術の実験を何度もすることが出来るの。
そのために、その実験への参加義務が、街に住んでる幽霊の人には課されてる。 選ばれたら、理由がない限り断れないんだって。
「今日が期限だから、早く行かないと」
期限までに降霊研究所に出頭して、死者の世界に戻してもらう。 数日後に実験が行われ、再び降霊されて、この世に戻ってくる。
ちょっと面倒だけど……研究に貢献するために、しょうがないんだ。
「分かった。 じゃあね」
歌子は頷いて、先に走っていくイトを見送った。
生きている生身の人は、夕ご飯を作ったり、売ったりする時間帯だ。 歌子の家族も、朝に饅頭を作って売るだけでなく、夕方にも売っている。 歌子自身は歴史所で忙しいので、他の家族に任せているけど。
今も弟や妹たちが、頑張って饅頭を作っているのだろう。 正午をとうに過ぎて、終業の時間にさしかかった午後の歴史所。
歌子はいつものように、記録の石板が並ぶ棚の前で、しゃがんで作業をしていた。
「歌子ー」
名前を呼ばれて振り向くと、向こうからイトがやってきていた。
イトは静かに歩くから、いきなり声が聞こえてきて、びっくりする。 普通はもうちょっと、気配が感じられるものだけど。
同時に別のほうから、歌を歌っているのが聞こえてきた。 終業の歌だ、今日も仕事の時間が終わったみたいだ。 やったっ!!
「あぁ、イト、ちょっと待って」
歌子はそう言って、手元に目を戻していく。 あとちょっとで、今やってる作業が終わるんだ。
紙にさらさらと筆を動かしていくと、そばにイトがしゃがんできた。 私の作業を眺めながら、体をウズウズさせてる。
早く行きたいんだけど、みたいなオーラを感じる。 ちょっと待って、もうすぐ終わるから!
「歌子ちゃーん!」
今度は遠くから、呼ぶ声が聞こえた。 あぁ、向こうにも、まだ仕事があるのね。 何でしょうかっ!
「はいー!」
大きく返事をして、歌子はばたっと立ち上がる。
……あっそうだ、イトがいたんだった。 歌子は慌てて後ろを振り返りながら、適当な言葉を残していく。
「ちょっと、待っててっ!」
バタバタと走って、歌子はその場から離れていった。
それからしばらくの間、イトはじっと待っていた。 歴史所の外に出て、30分ぐらい座り込んでいると、ようやく歌子が来る。
「あ、ごめん、行こっか」
イトは何も言わずに立ち上がった。
ごめんね、生身は忙しいから、しょうがないんだよ、イトっ!! そう思いながら、歌子はうーんと腕を伸ばして、気持ちよさそうに伸びをしていく。
それで、何をするんだっけ? ……まぼろしのお酒……『夢見酒』を、作りたいんだったかな。
「えーっと、雨子が言ってた、お酒だったね」
「うん。 それと、前作ったやつの、確認もしたくて」
イトはお酒に興味があるらしく、色々なお酒をつくって研究している。 でも、幽霊は一人ではお酒をつくれないし、味も確認できないから、こうやって私がいつも連れ出されるのだ。
この街の人は、よくお酒を飲む。 単に好きなんだろう、なにかにつけて、飲んでいるのを見かける。
お酒は色んな種類が出回っている。 他の地方から来たお酒もあるし、元々この島で作っていたお酒もある。
イトのお酒づくりも、結構しっかりしててね。 開発したいくつかは、新たなお酒として、街に流通するようになっているぐらいなんだ。
2人は街を離れ、丘の原っぱに来た。 前に、ホナミに連れられてきた辺りだ。 ざあざあと風が草木を揺らしていて、午後の太陽が気持ちいい。
前を歩くイトは、よく見ると、地面に足をつけてはいない。 ほんの少し、浮いているように見える。
一方わたしは、地面にしっかりと足を踏みしめながら歩いている。 ここに来るまでに、階段とか丘とかを上らなきゃいけなくて大変だ。
イトは、どんな感覚で歩いてるんだろう? 階段を上り下りしても、そんなに疲れないんだろうか。
「あ、そうだ、さっき、歴史所で何か見てたの?」
昼間のことを思い出して、歌子は聞いてみる。 イトがいたのは、300年前の歴史が書かれてる辺りだったっけ。
イトは振り返って答えた。
「……あぁ、300年前の、話をね。 『時のはざまの殺人事件』っていうの、あったじゃん?」
「あぁ! うん、何か分かった?」
そういえば、洞窟の中でも、そんな話をしたな。 小春は馬鹿馬鹿しいと言っていたが、そんなことないはずっ! 多くの噂は、元になる話があるものなのだ。
せっかくなら、面白いことを期待しておこう。 そうだなあ、どんな話が面白いかな……?
歌子がムフフと一人で笑っていると、イトは話を続ける。
「それが起こったの、私が生きてた時代みたいで……」
「え?! そうなんだ」
そうだ、300年前って、イトが生きてた時代じゃん。 言われるまで、すっかり忘れていた。
……あれ、でも、イトはそんな事件は、聞いたことないって言ってたような。
「でも、イトは知らないんでしょ?」
「うん。 ……多分、私が死んだ後だと思う」
そうか、こっちも、スズネと似たようなものだ。 自分が死んだ後に、大きな出来事が起こって……。 歴史所で大きな出来事を知ったとしても、細かい雰囲気なんかは分からないだろう。
もし自分がそんな立場になったら、どんな気持ちがするんだろう? 自分が知ってる人たちと離れて、いきなりその人たちの生きた結果だけ知らされて……。
……うーん、寂しくなっちゃって……いや、『イェーイ! 私だけ自由じゃ~~ん??!!』ってなれたら、楽しいかもっ!ww そうだ、ポジティブにいこうっ!!!www
2人は話しながら丘を歩いていると、すごく大きな木が見えてきた。 ざあざあと風が吹き、雄大に葉っぱが揺れている。 あそこの根元に、私たちが作っているお酒のセットが、並べてあるんだ。
……ん? でも1人、その辺りに立っている人がいるみたい。 足元を見下ろして、私たちのお酒を眺めている人がいる。
長だ、この街の長が、そこには立っていた。
「長ー!」
大きな声で呼ぶと、長はこっちを振り向いた。 初老の、姿勢の良い女性の姿だ。
「歌子ちゃん……と、あら、イトじゃない」
わたしは長とは知り合いだ。 仕事中に歴史所でよく会うから、その時に話すのだ。
近づいていきながら、挨拶を返していく。
「こんにちはー。 ……あれ、イト、長と知り合いなんだ」
イトは静かに、うんと頷く。 へえ、知らなかった。 というか、そもそも私はイトのことを、詳しく知らない。 初めて会ったのも、じつは、つい数か月前だんだよね。
木の根元には、私たちが作っているお酒のセットが、並べてあった。 イトは砂漠でオアシスを見つけたような目をして、吸い寄せられるようにそこへ向かっていく。
ずいぶん待たせちゃったみたいだけど、ちょっと待って、イトっ! 長が目の前にいるのすらも、見えているかも分からない。
でも長は、そんな様子に慣れてるみたいだ。 すすーっと歩いていくイトを、何でもない目で眺めながら、説明を加えてくれる。
「私たち、同期なのよ。 生きてた時代が、同じでね」
「え?! あ、そうなの?」
素っ頓狂な声が出てしまう。 マジ? ……だって、長って、すごく年上に見える。
酒の前にしゃがみこんで、早く覗き込みたいとうずうずしているイトと、同じだったなんて。
「そう。 歳も、ほとんど同じだったの。 イトのほうが、ちょっと上かしら」
「へー! そうなんだ」
長は笑顔をたたえて頷き、遠い目をして話す。
「2人で、お医者さんの弟子をしててね。 ……あのとき、すごく腕の立つお医者さんが、村にいたのよ」
300年前の話だろう、2人は一緒に仕事をする仲間だった……。 へえ、だからよく分かり合ってるような感じなんだ。
足元では、イトはその会話にはまったく興味がなさそうだったが、ふと気になったように顔を上げた。
「……ねえ、先生って、この街にいるの?」
腕の立つ、お医者さんの先生……。 死んだ人なら、現代に降霊されている可能性は、誰にだってある。 しかし、長は首を振って答えた。
「いや、いないわよ。 ……今のところ、降霊されてはないわね」
イトはふうんと、また興味なさそうに言いながら、土器のほうに目をやる。 興味ないんかいっ!w
……でも、ちょっと不思議かも。 それだけ腕のたつお医者さんだったなら、なんで、今の時代に降霊されてないんだろう? だって、役立つ知識は、たくさん持ってるだろうに。
そう思いながら、歌子は、ふと気になったことを聞いてみる。
「ねえ、イトって、いくつで死んだの?」
イトは相変わらず、土器の縁に目を当てている。 酒を覗き込もうと、入れ物に思いっきり顔を近づけて、目をすり抜けて、なんとか中身を見ようとしているみたいだ。
そのままの体勢で、うーんとか、あーとか、意味をなさない適当な声を出していると、長が、また代わりに答えた。
「16よ。 降霊されたのは、去年よね」
あ、去年なんだ。 ちょっと新人っぽい、フレッシュな雰囲気が出てたから、なんとなくそうかなと思ってたんだよね。
そんなことを話していると、イトがやっとこっちを見た。
「私、元々体、弱かったから」
この街では、幼い子供の幽霊は珍しい。 どういう基準で降霊しているのかは分からないが、ある程度の年齢に達した人でないと、降霊していないようだ。
イトのように、16歳ぐらいの年齢からスタートする人も、特に珍しくはない。 小春やホナミたちも、似たようなものだし。
ところで、いまは2人は、どれぐらい年齢が離れたんだろう? 歌子はふと疑問に思って、長に聞いてみる。
「へー。 ……長は、いつ降霊されたんですか?」
「私は、50年前よ」
50年前……。 ちょうど社会が発達しはじめたころに、降霊されたのか。
「ふーん。 ……ってことは……」
「私は昔、30の時に死んだから、いま80歳ね」
「え?! ……あぁ、やっぱり、よく分からない」
不思議な感じがして、わたしは天を仰いで笑った。 やっぱりこの街にいると、時間の感覚がぐちゃぐちゃになる。
17歳と80歳で、再会するって……。 昨日まで同い年だった人が、人生経験バリバリのお婆さんになって、急に目の前に現れるのだ。
逆に長からすると、昔の友達が当時のままの幼い姿で現れる……。 それはいったい、どんな気分なんだろう?
2人で一緒に笑っていると、長は足元に目を向けた。
「これ、お酒作ってるの?」
私は、ようやくお酒に目を向ける。 そのそばで、イトは落ち着かないようにずっとウズウズしていた。 早くやれよとか思ってるんだろうか? まあまあ、ゆっくり話しながらでもいいじゃん。
「そうです。 ちょっと、見てみようか」
歌子はしゃがんで、酒が入った土器の、蓋を開けていく。 蓋は、縄で縛られていた。
「あ、ねえ、あのころ、人殺しってあったの?」
イトが思い出したように、唐突に長を見上げて聞く。 あぁ、さっきの『時のはざま』の話かな?
でも長は分かってないみたいだ、きょとんとした顔をして聞き返す。
「人殺し?」
「うん。 ……なんか、時のはざまってところで、殺人があったって……」
それを聞き、長は首をかしげた。 辺りの景色に目を向けていき、遠くのほうを眺めながら答える。
「いや。 人殺し自体、私が生きてるときには、無かったわよ。 ……何か、聞いたの?」
ようやく、酒の蓋があいた。 それに気づいたイトは、びっくりするほど素早く土器の中を覗く。 こらこら、そんなに急いでも、どうせ中身は暗くて見えないぞ。
イトは、土器を覗き込みながら、独り言のように話を続ける。
「うーん……その数十年後の人が、そういう出来事がその辺りで起きたって、聞いたらしくて……」
「ふーん。 私は、聞いたことはないけど。 ……あら、おいしそうね、何の酒かしら?」
長は、軽やかに腰を下ろしてくると、注がれた酒を興味深そうに眺めた。 歌子は、手元に小さな器を持ちながら答える。
「これは、桃です」
「へー、おいしそう! ……ちょっと、飲んで、私たちにも、味を教えて!」
そういって長はぐっと近づき、ワクワクした顔で言ってくる。 80歳にしては、元気だな。 歌子は楽しくなり、笑いながら一口飲んでみる。
「……どう?」
「んー。 ……あ、桃の香りがして、おいしい!」
なんとも平凡な感想しか出てこないのが、ちょっと悔しい。 でも、目の前の長は、それでも嬉しそうだ。
隣では、実験用の動物を処理するみたいに、イトが冷静に呟く。
「ふーん。 じゃ、これは、成功か」
「お、なんだ、酒か?」
こんどは別の、男の人の声がした。 振り向くと、向こうにたくましい男の幽霊が立ってこっちを見ていた。
この人も酒が好きなんだろうか、興味を隠しきれてない感じで、ちょっとウキウキしたように近づいてくる。
この人はアキカゼさんっていって、街の偉い人なんだ。 降霊術の、創始者の人でね。 大昔に生きてた人で、若く見えるけど、たぶん長よりは年上なんじゃないかな。
ちなみに、降霊術の能力を持った『巫女』は、男の人も、少ないけどいるよ。 アキカゼさんも、そのうちの一人ってわけだね。
そうだ! これから作る夢見酒の材料を、ついでに聞いちゃおう。 アキカゼさんって、この島の植物にすごく詳しくてね。 勉強会の、植物研究会のリーダーもつとめてるぐらいなんだ。
「アキカゼさん、ヨモギって、どこにありますか?」
「あぁ、ヨモギなら……。 ……ヨモギ?!」
アキカゼは言いかけて、びっくりした顔でこっちを見てきた。 眉をひそめて、聞き返してくる。
「……ヨモギの、酒作んのか?」
「はい。 夢見酒っていう、伝説のお酒なんですけど」
歌子が平然と答えると、アキカゼは目をパチパチさせ、頭を必死に回転させているようだ。 何年生きて来たか知らないが、聞いたことないのかも。
アキカゼは一瞬言葉を失ったが、やがて口を開いた。
「……あっちにあるぞ。 おーい!」
向こうのほうに大声で呼びかける。 向こうには植物研究会の人たちがいたみたいだ、呼びかけに応じて何人かが集まってきた。
「どうしました?」
「この子がヨモギの位置を知りたいそうだ。 案内してやれ」
偉そうな口調で、アキカゼは若い幽霊に向かって言う。 若い幽霊は、おっす!分かったっすっ! てな感じで快く頷いた。
「いいっすよ。 こっち来て」
ついてくるように促して、若い幽霊は向こうへ走っていく。 植物研究会の人たちも興味を持ったのか、一緒にパタパタとそれについていった。
「イト、代わりに行ってきて。 後で、追いつくから」
歌子は酒を片づけながら、促すように言う。 私は片付けとか準備で忙しいから、先に行ってて!
イトは、そばで座ってぼうっとしていた。 何か考え事をしていたみたいだ、気づいたように目の前の状況を見て、頷いて立ち上がっていく。
作業をしていると、あっという間に時間がたつ。 まだ日があると思っていたのに、もうほとんど、日が沈みかけていた。
「ふー!」
作業が一通り終わり、歌子が汗をぬぐう。 夕日がまぶしい。
そばには、何もすることがないイトが、座り込んでぼんやりとしている。 まあ、こうするしかないし、しょうがないんだけど。
「じゃ、帰ろっか」
イトに声をかけると、考え事をしていたイトは、その言葉で我に返る。 あぁ、うん、とか適当な言葉を言いながら、立ち上がって一緒に歩きだした。
丘を下りて行きながら、イトが話しだす。
「……そうだ、私これから研究棟に行かなきゃいけなくて。 降霊実験への、参加で」
「あぁ、今日だっけ」
降霊は、誰でも自由に行えるわけではないし、最近では公的にもやらなくなってきた。
でも、研究的な目的で、実験として降霊をしたいときはある。 どんな道具が上手く力を引き出せるか、とか、そういうのを実験で確かめたい時だね。
そういう時、本当に新しい幽霊を降ろしてしまうと、そのたびに人口が増えちゃう。 だから、今いる幽霊を一度この世から死者の国へ『戻して』、実験の時にもう一度この世に降ろしなおすんだ。
そうすることで、人口を増やさずに、降霊術の実験を何度もすることが出来るの。
そのために、その実験への参加義務が、街に住んでる幽霊の人には課されてる。 選ばれたら、理由がない限り断れないんだって。
「今日が期限だから、早く行かないと」
期限までに降霊研究所に出頭して、死者の世界に戻してもらう。 数日後に実験が行われ、再び降霊されて、この世に戻ってくる。
ちょっと面倒だけど……研究に貢献するために、しょうがないんだ。
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