魔性少女カスミちゃん~隣の刹那君は私に惚れない~

三一五六(サイコロ)

文字の大きさ
11 / 65
二性 ピンク色の日常

10

しおりを挟む
 下心丸出し警察官と別れた私は今、学校に向かって歩いている。
 時刻はもう午前十一時前。完全に遅刻だ。
 駅から学校まではそんなに遠くない。おそらく、三分程度。
 まぁ、三分なんかすぐだ。カップ麺ができあがる時間と同じ。けど、そう考えるとなんか長く感じる。
 カップ麺のあの三分は何で長いのだろう?
 そんなこといいとして、今日は久しぶりに痴漢にあってしまった。
 警戒はしていたけど、心に隙ができた瞬間にやられた。本当に何で男はお尻を触りたがるかなー。困ったものだ。
 それにしても私の痴漢された後、完璧だったでしょ!
 そう、お分かりのように私は痴漢によく遭う。いや、今のところは電車に乗れば絶対に遭ってるけどね。
 釣りでいう入れ食い状態。釣りなら嬉しいけど、痴漢はあまり嬉しくない……わけがないだろ!
 嬉しいってこともないけど、痴漢って言ってもかなり凄い人でも前まで触るぐらい。パンツの中までは来ない。
 私にとってパンツの上から触られるなど朝飯前。だから、金儲けができる最高の機会なのだ。
 だからといって、毎日のようにされていたら学校に行っている場合じゃないし、警察の人にも怪しまれる。
 まぁ、そういうことで電車に絶対に乗らなければならない時だけ、される覚悟を持ってるって感じだ。
 けど、今日ので痴漢の回数は五回目。痴漢は時間が奪われるから、もうこりごりかな。
 っと学校についた。
 ここが私の通うSM高等学校!
 今、絶対にSMってもしかして……あのSM? って考えたでしょ!
 そんなわけあるかい! どんな授業を行うんだよ!
 男女で目隠しをして手錠をかけ、その相手を噛み、鞭で叩き、罵倒し、心の底から叫ばして気持ち良くしてあげるって何を私は妄想しているのだ。危ない、危ない。 
 いや、アウトか。けど、面白そうよね。
 S科、M科に別れて知識を学び、月一で合同で実践。ヤバい、なんだこりゃ~。
 だから、私は何を考えているのだ。もうこの話題は忘れよう、ハァー。
 まぁ、そんなちょっとあっちのことを想像させてしまう名前の学校だが、この名前にはしっかりとした由来がある。
 元々、この学校は二年前までは男子校で男子しかいなかった。
 確か、社会で輝くような男性を育てることを目標にした学校で、無駄なことに興味を示さないように男子だけにしていたらしい。けど、この学校から出た生徒は社会では輝きを見せたが、結婚をしないで一人で死に子孫を残さなかったらしい。
 これでは折角の遺伝子がパーだ。
 そういうことで女子との接し方を学ぶために共学になったらしい。
 それで、SM高等学校になった由来だが、シンプルに「シャイン」のSと「マン」のMをとっただけみたい。
 つまり、「輝く男」って意味だね。
 昔のこの学校が掲げていた目標にあった学校名だと思う。英文字もオシャレだしね。
 けど、これって色々変えると「死ね男」になるんだよ。男子校だったのにこの名はひどいよね。この名にした人に悪意を感じるよ。
 おそらく、男性との嫌な記憶でもあったのかな? 女性が決めていたらの話だけど。
 分からない人に説明すると、シャインという英語をローマ字読みしたら「しね」になるんだよ。それで「死ね」とマンの日本語訳の「男」をくっつけたら「死ね男」になるってわけ。簡単でしょ!
 まぁ、この学校の名前の話はこの辺にしといて入るとしますか。
 それにしても静かだな。絶対にクラスで色々してるじゃん。
 あんなことやこんなこと、あーあんなことまで。他にも……。
 ヤバいな絶対に間に合わせないと……自己紹介!
 絶対にSMのこと考えていたでしょ。正直に言おう、私は考えていた。さっきのが頭から離れなくて……。てへ!
 今はそんな場合じゃなかった。一日目に遅れると大変なんだよな。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語

ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。 だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。 それで終わるはずだった――なのに。 ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。 さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。 そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。 由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。 一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。 そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。 罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。 ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。 そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。 これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

処理中です...