39 / 65
五性 女子会
38
しおりを挟む
「じゃあー、次はマナティの彼氏の話!」
「え、えー、私は話なんか特にないよ」
「嘘つけ~。そのけしからんパイ乙があるのに話がないはずないよ!」
どういう理屈なのかな?
千心理論は私には理解できないよ。意味不明だしね。
「本当にないんだって。本当だよ? 信じて」
「お主は悩んでいる顔をしているな!」
「……うっ!」
「その反応はビンゴだ! 私は天才! ハッハッハー」
天才って自分で言っちゃってるよ、この子。
けど、表情だけで、マナの気持ちを読み取ったのはかなり凄い。
千心理論は中々やるようだ。
「それで何を悩んでるの? パイ乙にしか興味を持たないとか?」
「ちっ、違う! 大志はそんな人じゃない!」
え? そんな人だよ!
「ごめんって! 怒らないでよ、マナティ」
「今のは千心が悪いんでしょ!」
「だって……胸があるとか反則じゃん!」
「あっても邪魔なだけよ」
「真心はあるからそう思うんだよ! 私の胸はこれっぽっちもないんだよ! ブラジャーもまだ着けれないし、水着も地味になるし!」
「はいはい、それ言うの何回目? 千心だって大きくなるから」
おい、千心。本当に何度目なの? 真心のあんなに呆れた顔は初めてだよ?
貧乳の気持ちは私にも分からんが、巨乳の気持ちも千心には分からないだろうな。
色々苦労してるのよ。胸があるって意外と大変だしね。
「そ、そうかな? えへへ」
急に目を輝かせすぎ。おもちゃ売り場にいる子供みたいだよ。
千心は単純すぎだな。まぁ、それが可愛いんだけどね。
「だから、謝りなさい」
「はーい! マナティごめんね!」
「いつものことだから、大丈夫だよ」
やっぱりこのくだりはよくあるのね。そんな気がしたよ。
「それで悩みを聞こうじゃないか!」
「本当に大したことないからね。聞いて呆れないでよ!」
「分かってるって!」
「えっと、最近、大志が遊んでくれないんだよ」
「いつから遊んでないの?」
「入学式の日以来、一度も会ってない」
「「「えーーーー」」」
まさか、私のせいかな?
けど、あの日は楽しく遊んでいたみたいだしな。
「まぁ、大したことなかったでしょ……」
「大ありだよ!」
「そうですよ。マナさんも本当は気付いているんでしょ?」
「マナと大志君が危機だってこと」
本当に何が『大したことないでしょ』だよ。
そんな下向いて悲しそうな表情をして、マナ的にはかなり精神的にきてるじゃん。
「……分かっていても私からは何もできないから……」
「何言ってるの? 大志君の彼女でしょ! 少しぐらい甘えたってわがままを言ったって別に良いじゃない! マナさんは自分に自信を持った方がいい。お金持ちじゃないのを理由にしてマナさんと大志君がつり合わないとか思っているんでしょ」
「そ……そうだけど、本当にそうなんだから仕方ないんだよ」
「じゃあ、私達とも友達やめるの? お金持ちとはつり合わないでしょ?」
真心も意外と鬼だな。けど、これは優しさなんだよね。
それと自分がお金持ちって認めているのね。
「真心! その言い方はダメだよ! マナティに謝って!」
「千心は黙ってなさい」
「はい。真心様ごめんなさい」
千心はこの状態の真心には勝てないんだな。『様』までつけていつもと反応違いすぎ。
「それでマナさんはどうするの?」
「みんなと友達をやめるなんて死んでも嫌! けど、私は大志に何かを求める立場じゃないから……」
「じゃあ、別れなさい!」
だから、鬼すぎだって! 超過保護の母親みたいだよ!
真心の子供は大変そうだな。想像するだけでも地獄を感じるよ。
「それは絶対に嫌! 私には大志が必要なの! こんな私を好きになってくれた初めての男子なんだよ!」
「それだけの気持ちがあるなら大丈夫そうね。マナさんが大志君を必要だと思うなら、もっと遊べばいいじゃない。最近、遊べてないのには大志君だって何かの理由があるんだわ」
「そうかな?」
「一度、電話でもして話してみれば?」
「そうだよ! マナティが悩んでいたように、大志君も悩んでいるかもよ!」
急に復活したな、千心。完全にタイミングを見計らってたな。
「分かった。家に帰ったらしてみるよ」
「何で今じゃないの! 私が電話しようか? えへへ」
「千心がしても意味ないでしょ」
「はーい」
「けど、何で今しないの?」
確かにそうだよね。今ならみんながいるから、勇気が出せると思うんだけどな。
さっきの私だって勇気出して話したし。
「毎日、メールはしてるけど、今日は昼間は忙しいって朝にメールが来てたから……」
なるほどね。メールしているなら少し安心かな?
「そういうことね。じゃあ、夜、頑張って」
「うん! 真心ありがとう!」
真心はお姉さんみたいで安心感があるな。悩みを聞いて自分の意見をビシバシと言えるところがなんかカッコイイ。
私も駅の時に救われたしね。
本当にあの引っ張ってくれる手は心強かったな。
最近、仲良くなった私にあそこまでしてくれるとは思ってなかったから、あの時の真心はイケメンに見えたよ。
「え、えー、私は話なんか特にないよ」
「嘘つけ~。そのけしからんパイ乙があるのに話がないはずないよ!」
どういう理屈なのかな?
千心理論は私には理解できないよ。意味不明だしね。
「本当にないんだって。本当だよ? 信じて」
「お主は悩んでいる顔をしているな!」
「……うっ!」
「その反応はビンゴだ! 私は天才! ハッハッハー」
天才って自分で言っちゃってるよ、この子。
けど、表情だけで、マナの気持ちを読み取ったのはかなり凄い。
千心理論は中々やるようだ。
「それで何を悩んでるの? パイ乙にしか興味を持たないとか?」
「ちっ、違う! 大志はそんな人じゃない!」
え? そんな人だよ!
「ごめんって! 怒らないでよ、マナティ」
「今のは千心が悪いんでしょ!」
「だって……胸があるとか反則じゃん!」
「あっても邪魔なだけよ」
「真心はあるからそう思うんだよ! 私の胸はこれっぽっちもないんだよ! ブラジャーもまだ着けれないし、水着も地味になるし!」
「はいはい、それ言うの何回目? 千心だって大きくなるから」
おい、千心。本当に何度目なの? 真心のあんなに呆れた顔は初めてだよ?
貧乳の気持ちは私にも分からんが、巨乳の気持ちも千心には分からないだろうな。
色々苦労してるのよ。胸があるって意外と大変だしね。
「そ、そうかな? えへへ」
急に目を輝かせすぎ。おもちゃ売り場にいる子供みたいだよ。
千心は単純すぎだな。まぁ、それが可愛いんだけどね。
「だから、謝りなさい」
「はーい! マナティごめんね!」
「いつものことだから、大丈夫だよ」
やっぱりこのくだりはよくあるのね。そんな気がしたよ。
「それで悩みを聞こうじゃないか!」
「本当に大したことないからね。聞いて呆れないでよ!」
「分かってるって!」
「えっと、最近、大志が遊んでくれないんだよ」
「いつから遊んでないの?」
「入学式の日以来、一度も会ってない」
「「「えーーーー」」」
まさか、私のせいかな?
けど、あの日は楽しく遊んでいたみたいだしな。
「まぁ、大したことなかったでしょ……」
「大ありだよ!」
「そうですよ。マナさんも本当は気付いているんでしょ?」
「マナと大志君が危機だってこと」
本当に何が『大したことないでしょ』だよ。
そんな下向いて悲しそうな表情をして、マナ的にはかなり精神的にきてるじゃん。
「……分かっていても私からは何もできないから……」
「何言ってるの? 大志君の彼女でしょ! 少しぐらい甘えたってわがままを言ったって別に良いじゃない! マナさんは自分に自信を持った方がいい。お金持ちじゃないのを理由にしてマナさんと大志君がつり合わないとか思っているんでしょ」
「そ……そうだけど、本当にそうなんだから仕方ないんだよ」
「じゃあ、私達とも友達やめるの? お金持ちとはつり合わないでしょ?」
真心も意外と鬼だな。けど、これは優しさなんだよね。
それと自分がお金持ちって認めているのね。
「真心! その言い方はダメだよ! マナティに謝って!」
「千心は黙ってなさい」
「はい。真心様ごめんなさい」
千心はこの状態の真心には勝てないんだな。『様』までつけていつもと反応違いすぎ。
「それでマナさんはどうするの?」
「みんなと友達をやめるなんて死んでも嫌! けど、私は大志に何かを求める立場じゃないから……」
「じゃあ、別れなさい!」
だから、鬼すぎだって! 超過保護の母親みたいだよ!
真心の子供は大変そうだな。想像するだけでも地獄を感じるよ。
「それは絶対に嫌! 私には大志が必要なの! こんな私を好きになってくれた初めての男子なんだよ!」
「それだけの気持ちがあるなら大丈夫そうね。マナさんが大志君を必要だと思うなら、もっと遊べばいいじゃない。最近、遊べてないのには大志君だって何かの理由があるんだわ」
「そうかな?」
「一度、電話でもして話してみれば?」
「そうだよ! マナティが悩んでいたように、大志君も悩んでいるかもよ!」
急に復活したな、千心。完全にタイミングを見計らってたな。
「分かった。家に帰ったらしてみるよ」
「何で今じゃないの! 私が電話しようか? えへへ」
「千心がしても意味ないでしょ」
「はーい」
「けど、何で今しないの?」
確かにそうだよね。今ならみんながいるから、勇気が出せると思うんだけどな。
さっきの私だって勇気出して話したし。
「毎日、メールはしてるけど、今日は昼間は忙しいって朝にメールが来てたから……」
なるほどね。メールしているなら少し安心かな?
「そういうことね。じゃあ、夜、頑張って」
「うん! 真心ありがとう!」
真心はお姉さんみたいで安心感があるな。悩みを聞いて自分の意見をビシバシと言えるところがなんかカッコイイ。
私も駅の時に救われたしね。
本当にあの引っ張ってくれる手は心強かったな。
最近、仲良くなった私にあそこまでしてくれるとは思ってなかったから、あの時の真心はイケメンに見えたよ。
0
あなたにおすすめの小説
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる