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六性 笑顔がトレードマークの警察官
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数分後、私はあのことについて話した。
「な、なるほど。痴漢の次はストーカーね」
そう、一週間前から毎日のようにされているストーキングの話を。
「あの時に震えていたのはお化けじゃなくてストーカーを怖がっていたんだね」
「はい、そうなんです。だから、あの時はありがとうございました」
「そんな頭を下げなくていいよ。工口さんの役に立ててよかったよ!」
本当に下毛さんにはお世話になってばっかりだ。
「それでストーカーに心当たりはあるの?」
「一つあります。一週間前に小学校の時に付き合っていた元カレが、この町に帰ってきていたんです」
「何でその元カレさんがストーカーだと思うの?」
「彼とは色々問題があり、私と関わらないように彼は強制的に転校したんです。けど、彼はこの町に戻ってくる前の日に私の家に手紙を送り、一週間前に帰ってきたんです。たまたま駅で会ったんですけど、あっちが『ずっと好きだった。夢に出てくるほどに』って言われたので、ストーカーされてもおかしくないと思いまして」
「なるほど。けど、決定的な証拠がない。だから、警察は動けないと思うよ」
「そ、そんな……」
警察は事件が起きてから動くものだから、証拠もないのに動くわけがないか……。
探偵とかの方が良かったかな?
「その子の名前と写真があるなら見せてくれないかな?」
「名前は陳川薫。写真はこれです」
写真はこの一週間で獲得済みだ。
ストーカーされているまま、私が何もしないわけがないじゃん。
「……普通にカッコイイ子だね。町で歩いていてもストーカーをしてるとは思えない顔だ」
「ですよね……」
けど、何で少し写真を見て驚いたのかな?
「まぁ、警察は動かないけど、工口さんが困っているのなら僕が力になるよ、個人的にね!」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、僕もこの子について調べてみるよ!」
「あ、ありがとうございます」
またお世話になるな。次に会う時は何かお礼の品でも持っていこうかな?
こんなに真剣に私の問題に向き合ってくれる人は初めてだ。
この人と出会って正解だったな。悪い人ではなさそうだし、信用もできるしね。
「私はそろそろ帰ります」
「あ、出口まで送るよ」
私は紅茶を飲み干して椅子から立ち上がる。
「はい、先にどうぞ」
「最後までありがとうございます」
「今日はどうだった?」
「本当に来て良かったです。痴漢の件でお世話になったのに、ストーカーの件も力になってくれるとは思ってなかったです。それにオリジナル紅茶もご当地お菓子も美味しく頂きました」
「それは良かったよ! また何かあれば言ってね!」
「はい、ありがとうございました。さよなら」
「うん、さよなら」
私は頭を深々と下げて警察署を出た。
その日の帰り、ストーカーの足音がすることはなかった。
「な、なるほど。痴漢の次はストーカーね」
そう、一週間前から毎日のようにされているストーキングの話を。
「あの時に震えていたのはお化けじゃなくてストーカーを怖がっていたんだね」
「はい、そうなんです。だから、あの時はありがとうございました」
「そんな頭を下げなくていいよ。工口さんの役に立ててよかったよ!」
本当に下毛さんにはお世話になってばっかりだ。
「それでストーカーに心当たりはあるの?」
「一つあります。一週間前に小学校の時に付き合っていた元カレが、この町に帰ってきていたんです」
「何でその元カレさんがストーカーだと思うの?」
「彼とは色々問題があり、私と関わらないように彼は強制的に転校したんです。けど、彼はこの町に戻ってくる前の日に私の家に手紙を送り、一週間前に帰ってきたんです。たまたま駅で会ったんですけど、あっちが『ずっと好きだった。夢に出てくるほどに』って言われたので、ストーカーされてもおかしくないと思いまして」
「なるほど。けど、決定的な証拠がない。だから、警察は動けないと思うよ」
「そ、そんな……」
警察は事件が起きてから動くものだから、証拠もないのに動くわけがないか……。
探偵とかの方が良かったかな?
「その子の名前と写真があるなら見せてくれないかな?」
「名前は陳川薫。写真はこれです」
写真はこの一週間で獲得済みだ。
ストーカーされているまま、私が何もしないわけがないじゃん。
「……普通にカッコイイ子だね。町で歩いていてもストーカーをしてるとは思えない顔だ」
「ですよね……」
けど、何で少し写真を見て驚いたのかな?
「まぁ、警察は動かないけど、工口さんが困っているのなら僕が力になるよ、個人的にね!」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、僕もこの子について調べてみるよ!」
「あ、ありがとうございます」
またお世話になるな。次に会う時は何かお礼の品でも持っていこうかな?
こんなに真剣に私の問題に向き合ってくれる人は初めてだ。
この人と出会って正解だったな。悪い人ではなさそうだし、信用もできるしね。
「私はそろそろ帰ります」
「あ、出口まで送るよ」
私は紅茶を飲み干して椅子から立ち上がる。
「はい、先にどうぞ」
「最後までありがとうございます」
「今日はどうだった?」
「本当に来て良かったです。痴漢の件でお世話になったのに、ストーカーの件も力になってくれるとは思ってなかったです。それにオリジナル紅茶もご当地お菓子も美味しく頂きました」
「それは良かったよ! また何かあれば言ってね!」
「はい、ありがとうございました。さよなら」
「うん、さよなら」
私は頭を深々と下げて警察署を出た。
その日の帰り、ストーカーの足音がすることはなかった。
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