魔性少女カスミちゃん~隣の刹那君は私に惚れない~

三一五六(サイコロ)

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八性 終わりの始まり

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「今更、そんなこと言われても理解できるわけないよ! だって、だって! 僕はかすみをずっと愛してきたんだよ? 家族の反対を押し切ってかすみに会うために、この四年間を生きてきたんだ! かすみを愛するということは今の僕の……全てなんだ!」
「ま、待って。ち、近づかないで……キャ!」
「暴れなくていい! 僕の! 僕のいうことだけを聞いとけばいいんだ!」

 ……ダ、ダメ。
 まだ、まだ諦めたらダメだ。このまま諦めたらあの時と同じになる。
 て、抵抗しなくちゃ! って、う、動かない……。

「……チュ、ハァ……ンッ、チュ、ンッ……ハァ、き、気持ちいいだろ?」
「ンッ、ヤ、ヤメテ……ハァ、あぁぁぁ……」

 馬乗りになり、抵抗できない私の口の中に自分の舌を激しく動かす薫。
 私は口を閉めようとするも、口の中をグチャグチャにされて全く力が入らない。
 あの時なら、まだ抵抗できる可能性はあったが、今は違うみたい……。
 四年も経ち成長した私の体は感度が恐ろしく高くなり、どれだけ意識しないようにしても悔しいが感じてしまう。

「ほら、心は嫌がっていても、体は正直みたいだね!」
「ち、違う……ハァ、こんなことはやめ――」

 口答えすると口に舌を入れられ、喋れないようにさせられる。
 もう、自分でもどうしたらいいのか分からない。
 落ち着き始めていた心臓も動きを激しくし、体がどんどん熱くなっていく。

「あ、あの感触をもう一度……感じられるなんて夢みたいだ!」

 薫は私のシャツのボタンを上から一個ずつ外していく。
 そんな姿を抵抗もできず、私は見ているだけ。それはまるで拷問。

「す、素晴らしい! あの時とは比べものにならないほど成長してるじゃないか!」

 シャツを脱がされ、ピンクのブラジャーに身を包む私の胸が顔を出した。

「あ、あぁぁぁ! ダメ、そんなに激しく……ハァ」
「なんて素晴らしい揉み心地なんだ! フワフワのぷにぷに! ハァ……僕が求めていたのはこれなんだ! 夢ではどれだけ揉んでも味わえなかったこの感触! たまらないよ~」
「……もうやめて。ハァ、ンッ! そこはダメ、ダメ……」
「こんな大人の派手なブラジャーなんか付けて……あの時はまだスポーツブラも付けてなかったのにね」

 薫はブラホックを手際よく外し、私のブラジャーを放り投げた。
 それにしてもブラホック外しは見事。絶対に練習したよね?
 童貞達、このブラホック外しを見習え! この自然な外し方を!
 けど、見習うのはブラホック外しだけだよ。絶対に薫の行動は真似しないように!

「あれ、あれれ? こんなにビンビンになっちゃって! ほれほれ!」
「あ、あぁぁぁ……そこは……ンッ、ハァ……」
「あの時から変わらず、ここはピンク色なんだね! 大きさも僕の望むベストサイズで美しい! その顔も懐かしいよ。今からもっといい顔にしてあげるね!」
「な、何するのってちょっと! ダメ、ダメだって……それ、それ以上は私も我慢の限界っていうか……もう……ンッ、ハァ……」

 私の乳首に薫のネトネトとした舌が当たる。
 そして犬のようにペロペロと舌を動かし、私の乳首に刺激を与える。
 薫が息をする度に当たる吐息は濡れた乳首の感度をより一層強くし、私の喘ぐ声も一段階アップさせる。
 そんな猛攻撃の後、薫は乳首に赤ん坊のように吸い付き、母乳を求めるかのように口の中を唾いっぱいにして、生々しい音を上げながら吸い始めた。
 もうこれ以上気持ちいい乳首弄りはないといっても過言ではないレベル。
 私の体は自分でも感じたことのない感覚になり、汗をかくほど火照っていた。

「かすみは本当に感じやすいね。さっきまであんなに嫌な顔をしていたのに、今はさっきとは逆で凄く気持ち良さそうだよ!」

 ハァ、私がこんなに感じるなんて……。
 あれだけの童貞ちゃんを狩ってきたのに、こんな感覚は初めて……それともあの日振りなのかな?
 ダ、ダメだ。体がふわふわする。
 視界もはっきりしないし……それより私って何をしてたんだっけ?
 気持ち良すぎて頭が回らない。

「やっと、かすみも元に戻ったね! さっきまでの反抗は何だったのかな? もしかしてそういうプレイ? 僕はゾクゾクして好きだったけどね!」

 反抗? プレイ? 何それ?
 私は薫に誘拐されて……それで説得して。アレ? 何の説得だっけ?
 まぁいいか。それで襲われて、襲われて、襲われて……。

「かすみ、ここからは一つになる準備だね! あの時はまだ毛なんか生えてなくて、ツルツルで綺麗だったけど、今はどうなっているのかな? ほら、スカート脱ぐよ!」

 スカート脱ぐ? 熱いし、丁度いいか。
 ヨイショっと! ハァー涼しい。汗でベトベトしてたからね。

「見せパンは穿かないタイプなんだね! あ、ここなんか濡れてるよ! こんな大きなシミ作っちゃって! 体はやっぱり正直!」
「……ハァ、ハァ、ハァ……」
「そんなに求める顔をしなくてもちゃんと今からするから! パンツ脱がすよ!」

 薫の冷たい手がパンツに触れる。

 ――痛い、痛い、痛いよ!

 その瞬間、私の脳内に叫び声が過る。
 その声は最近、よく聞く最悪な記憶の叫び声。
 あの日、薫に無理矢理奥まで入れたときの私の悲鳴。
 それを頭で理解した瞬間、ふと我に返った。

「それ以上はやめて!」

 パンツから手を放すように横に動く。

「急にどうしたんだい? かすみは僕の言うことだけを聞いて、僕のためにその身体を僕に捧げればいい! そうだろ?」
「……ハァ、私は君の性奴隷になった覚えはないよ」
「何を言っているの? 性奴隷なんかにした覚えはない! かすみもさっきまで気持ち良さそうにしていたじゃないか! 僕はただ、僕とかすみが気持ち良くなればいい! 一つになればいい! それだけだよ! だから、僕の言うことを聞いて? これは奴隷に命令しているんじゃない。僕の心からのお願いだよ」
「悪いけど、そのお願いはお断りするよ」
「え? 何で分からないの? かすみは僕の言うことを聞くだけでいいんだ!」

 肩を掴み、激しく揺らしながら、顔を近づけて言葉を吐く。
 唾を口端から垂らし、目を見開き、その顔は私を食べようとする一匹の狼のよう。
 これが愛情、性欲が頂点に達した表情なのだろう。正直、寒気がするほど怖い。
 けど……

「わ、私は君とは一つになりたくない。だって、君と初めて一つになったあの日、本当に痛かった。痛くて、痛くて逃げたかった。けど、君は私の声なんか聞かないで、好き放題して……。だから、君だけとはもうしたくない。今が痛くなくても……」

 言った、言ってやった。
 これで私の心のムカムカも、ちょっとはスッキリした気がする。
 それにこれだけハッキリ言ったから、薫も私の気持ちを分かってくれるはずだと思う。

「え? それがどうしたの?」
「……え? それがって……」
「痛さも受け入れるから気持ちいいのに……。まぁ、いいけど。かすみがそこまで言うなら……」

 痛さも気持ちいいか……。私には分からない世界だ。
 けど、やっと分かってくれたみたい。
 これで解放してもらえ……

「僕はもう手段を択ばない。力ずくでもかすみと一つになる!」

 やっぱり最後まで薫の心には届かなかったようだ。
 もう説得は諦めるしかない。
 だって、結果は出た。
 薫は私が好きなのではなく、私と一つになるのが好きなだけなのだから……。
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