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間話 侍女長は見た
しおりを挟む豪華絢爛な室内は手に取るのも震えるくらい高級な調度品に溢れており室内は明るい
じゅぱ、じゅぱと水音がするのも気にせずに、震える手で寝台のシーツを取り替え、床にモップをかける
ちらりと侍女長が横目で見ると、この世のものではないような妖しい美貌の王様が、まだ子供用のパンツを丁寧に舐めたり吸ったりしているのを目撃してしまい、目を逸らした
いや、きっと見間違いに違いない。王様は子供の時から優秀で他より抜きん出ていた
皇太子の時から先代の王様のお気に入りで、残虐な性格ではあるものの、公平性を保ち、文武両道の優秀、ずば抜けて頭が良かった
魔法もA級の冒険者並みに使えるので、1人で側近でもある師団並みに強い
均整のとれたスタイルの肢体は筋肉質ながらも細身で装飾品がよく似合い、黒壇のような黒髪や褐色な肌は王様の憂いたような色気溢れる瞳と合間って、この世のものではないかのように美しい
後宮のみならず、王様に懸想する女やオメガは溢れており、色狂いと呼ばれるきらいはあるものの精力的に女を抱き齡14とは思えないくらい色気と妖しさを漂わせる美少年となっていた
侍女長ですら、その色気にあてられて惚けてしまうこともあるくらいに長い指や唇、首筋も胸板も全てが完璧で羨むほどだ
そんな王様が、ある日から変わったのだ
どう変わったか、説明は難しいが最初は荒れに荒れていたのだ
そして、その荒れは2人の侍女を側室に召し上げた時に凪いだように治った
侍女長も不思議に思っていたが、後宮には入れない冷宮のそばに住む、ナード家のウールを見ている王様の目に戦慄した
ナード家のウールといえば、有名な王妃様のご実家、皇太后の兄の政敵だ
まだ王様は権力を掌握しているとは言い難く、王妃様のご実家の後ろ盾があるからこそ皇太子に立太子されたし王様の権力の座に着けた
ウールはナード家への牽制で、人質以上の意味を持たない輿入れだった
それ以前にウールは、まだ子供だ
そんな欲を孕んだ目で見てはいけないくらい幼い
王様の執拗な目線は、ウールを目線で犯していた
まだ小さい、ほんの子供に向ける視線ではない。侍女長は危惧した
いくら押さえつけられているナード家でも、輿入れさせたとはいえ、まだ子供のウールに手を出されたら抗議くらいではすまないだろう
でも、王様は今にも飛びかかりそうな目で獲物を見ているかのような目でウールを見ている
そして謎が解けたのは、召し上げられた侍女の1人の匂いが変わったと王様が激怒したことに始まる
ウールが自分の部屋にいないことを知った王様は、召し上げた侍女の1人を拷問にかけ、冷宮の女達を惨たらしく殺してしまったのだ
昔から残虐なきらいはあったものの、ここまでのことは初めてだった
あの日から、王妃様もピリピリしているし、王様は夜中にあろうことか、ウールの部屋を出入りするようになったのだ
せめてもの同情心からウールの夕飯には睡眠薬を仕込んである
何をしているのか知らないが、朝方に満足そうに帰ってくる王様を、王妃様がカーテン越しに見ているのを侍女長は知っていた
冒頭にあった王様が舐めている子供用の下着も、きっとウールのものだろう
一体、王様に何が起こっているのか
優秀で残虐な美貌の王は、目の前のガラス球に子供を映しながら、今日も一体何を考えていることやら
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