33 / 68
さあ!魔王退治に行こう!
しおりを挟む「うう…一体何だったんだ…」
新しいパンツとズボンを履いて、王宮の庭園に向かうと、パンが両手を振って待っていた
「ウール!!良かった!防具とか色々買ってから行こうって話してたんだよ!あ!剣を返しとくね」
あの禍々しい封印をされた剣を渡されて、ふと見上げると、パンが来たせいか、あの感じの悪い3人が緊張しているように見える
パンパパですら舐めた態度だったのに
パンがA級の冒険者だからかな
「パパが、ウールとは適切な距離で接しなさいって煩いんだよ。でも、16になったら放逐されるんだよね?ね?」
パンの勢いにたじたじになりながら、曖昧に頷く
まあ、そうだろう。今まで男オメガの妃は16で放逐されている
だから、自分も16で自由の身だろう
ヴァイスはわけわからないけれど、女大好きだし
なんとなく胸がモヤついたが、頭をプルプルと振る
そのままパンと下町に防具や日持ちする食品、着替えなんかを買って、まずは次の街、海産物が名産で魔法都市クリアコートに向かうことになった
「ぼく、外に自由に行くなんて初めてだよ。パン、よろしくね」
手を繋ぎながらパンに言うと、パンもにこにこしながら頷く
後ろの3人は怖いから放置
お坊ちゃん育ちの自分にどこまで出来るのかわからないが、旅はわくわくした
ふらふらとしているカンナとも手を繋いで、進もうとしたら、両手首にパチンと痛みが走る
ビリビリとした痛みに、思わず2人と手を離して蹲る
手首を押さえていると、ヴァイスにつけられたネックレスが怪しい光を放っていた
「うわっ!ウール!これ拘束具だよ!うわぁ…初めて見たなあ。こんな高価なもの…他人との接触で電流流れるとかかな…大丈夫?」
パンが触らないように駆け寄る
首元を繁々と見ながら感心していた
ヴァイス!!!なんて物をつけてくれたんだ!!!!
痛みに呻きながら、大丈夫だとジェスチャーをとる
「……おもったより陛下はウールの事を気に入っているかもしれないね」
パンがポツリと言ったが、ヴァイスは、子供だから平気と言っていた経緯がある
育った男のぼくは用無しになる可能性が高い
ただまだ妃ではあるので、何かあると醜聞になるから、このような拘束をしたのだろう
「めっちゃ痛い……最悪…」
「ウール立てる?こりゃ寝室も分けないとうっかり触るとやばいね。解除出来るところがあるから、その街まで我慢しよ?」
パンの言葉に無言で頷く
犬の訓練でこんなのあるけど、こんな事するやつは外道である
「はああ、何でこんな事するんだか?全く……」
「まあまあ、心配だったんじゃない?妃に奔放にされたら王室の顔に泥を塗る事になるしさ。ね?機嫌直して?」
パンの言葉に手首をさすりながら、立ち上がり、とぼとぼと一行の後ろについて行ったのだった
172
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
運命の番は僕に振り向かない
ゆうに
BL
大好きだったアルファの恋人が旅先で運命の番と出会ってしまい、泣く泣く別れた経験があるオメガの千遥。
それ以来、ずっと自分の前にも運命の番があらわれることを切に願っていた。
オメガひとりの生活は苦しく、千遥は仕方なく身体を売って稼ぐことを決心する。
ネットで知り合った相手と待ち合わせ、雑踏の中を歩いている時、千遥は自分の運命の番を見つけた。
ところが視線が確かに合ったのに運命の番は千遥を避けるように去っていく。彼の隣には美しいオメガがいた。
ベータのような平凡な見た目のオメガが主人公です。
ふんわり現代、ふんわりオメガバース、設定がふんわりしてます。
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
αとβじゃ番えない
庄野 一吹
BL
社交界を牽引する3つの家。2つの家の跡取り達は美しいαだが、残る1つの家の長男は悲しいほどに平凡だった。第二の性で分類されるこの世界で、平凡とはβであることを示す。
愛を囁く二人のαと、やめてほしい平凡の話。
六年目の恋、もう一度手をつなぐ
高穂もか
BL
幼なじみで恋人のつむぎと渉は互いにオメガ・アルファの親公認のカップルだ。
順調な交際も六年目――最近の渉はデートもしないし、手もつながなくなった。
「もう、おればっかりが好きなんやろか?」
馴ればっかりの関係に、寂しさを覚えるつむぎ。
そのうえ、渉は二人の通う高校にやってきた美貌の転校生・沙也にかまってばかりで。他のオメガには、優しく甘く接する恋人にもやもやしてしまう。
嫉妬をしても、「友達なんやから面倒なこというなって」と笑われ、遂にはお泊りまでしたと聞き……
「そっちがその気なら、もういい!」
堪忍袋の緒が切れたつむぎは、別れを切り出す。すると、渉は意外な反応を……?
倦怠期を乗り越えて、もう一度恋をする。幼なじみオメガバースBLです♡
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる