へっぽこ勇者と色情狂いの王様

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へっぽこすぎる

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あれから王宮を出て、何回か魔物に遭遇して戦闘になったんだけど、ぼくのへっぽこぶりは抜きん出てしまっていた

それもそのはず、ただでさえ弱いのに、弱いに加えてヴァイスの首輪のせいで、魔物にすら触れられるのが恐ろしくなりすぎたせいだ

「はわ…はわわわ………」

今もスライムにポヨンポヨンと体当たりをされて慌てて鈍器と化した勇者の剣で応戦しようとするもスライムから体当たりされるたび首輪からビリビリ攻撃がきてうずくまる始末

「おいおい、勘弁してくれよ~スライム如きでこんなに時間かけられて、しかも痛みでやられっぱなしとか…その拘束具なんとかしてもらえよ!」

戦士のゴルディに怒鳴られて、パンが慌てて、ぼくにへばりつくスライムを剥がしながら倒してくれる

痛みに涙目になってぶるぶる震える、ぼくの手を取り立ち上がらせてくれようとするのにも首から電撃が走る

「うゔー、もう嫌だあ、うゔゔー!」

泣いているぼくを、パンが困ったようにハンカチで顔を拭いてくれる

「ウール、我慢して。ここまでとは…拘束具を外す村を目指すより城はすぐそこなので、王様に何とかしてもらえるように頼みに戻る方が早いね」

「おいおいおい~、いつになったら旅立てるんだよ!クソが」

「本当に勇者様なんですか?怪しくなってきましたね」

「もう何でもいいよ、早く王様に頼みに行けば?」

冷たいゴルディとミルディコとクインの視線に涙を拭いながら頷く

嫌すぎるが、これはもう日常生活はともかく戦闘でも命取りになりかねない

「お城に戻って、陛下に頼みに行く…戦闘のたびに悶えてたらそのうち死にそう」

首で仄かな光を放つ拘束具を忌々しく見つめながら言うと、パンを含む4人は安心したような表情だ

もうビリビリ攻撃は嫌すぎるし、早く解放されたい

ゾロゾロと来た道を戻り(電撃のせいであんまり進んでなかったけれど)ゴルディに苛々と睨まれながら城の門番に面会を申し込んだら、慌ただしく門番が行き来をして、ヴァイスに会えるのは夜になるとの事だ

まあ相手は一国の主人、仕方がない

「勇者であり側室のウール様のみ面通り出来ます。遅くなりますので、夜は城から出られません。あとの5名はお引き取りください」

門番の冷たい声に、パンとカンナ以外がシラーッとした顔をしていて振り返りたくない

「俺達は俺の家で寝泊まりするよ。カンナさんは別室取るから安心してね。ウール、命に関わるから拘束具は絶対に外してもらって。明日の朝、落ち合おう」

パンの言葉に頷いて門番に連れられて通された応接室は、初めて入る部屋だった

ヴァイスの部屋で面会をするらしく、時間が来るまでここで大人しくしておくようにと言含められて放置された

「うう…なんて言おう…!拘束具をはずしてください!で大丈夫かな?」

夜にヴァイスの部屋だなんて怖すぎるが、背に腹は変えられない。このままこの拘束具をつけたままだと、本当に死んでしまう

それくらい拘束具は痛いし、邪魔すぎる

日が傾いて夕方になる頃、食事が運ばれてきて食後には湯浴みまでさせられた

準備されていたぴろぴろの肌着に近い夜着になんか、本気で嫌な予感がする

「陛下がお待ちです。行きましょう」

湯浴みを終えて、寛いでいると侍衛が呼びにきた

いよいよだ、ヴァイスに頼み込んで絶対に拘束具を外してもらう!

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