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使用人に決定
しおりを挟む「ぜんっぜんお返事、来ないですね。いい加減、腹を決めたらどうです?」
あれからリンに世話になっている、ぼくは非常に肩身が狭い想いをしていた
親戚から返事がないからだ
あれから何故かヴァイスがリンに入れ込んでいて頻繁に足を運ぶ為、同じ部屋もちに隠れ住んでいるぼくとしては非常に居辛い思いをしていた
ちょっと激しい物音とかが聞こえてくるから
「私は側女から側室に変わるので、早くしないと側でサポートもできなくなりますよ?来月から離宮を頂くので、そこに移動となります」
最近、リンは色気が出てきた。ベータにあるまじき大抜擢で寵愛を欲しいままにしているらしい
見た目も綺麗だからな
しかし何故かぼくがリンのところにいることもヴァイスにバレて、王妃のところに戻るよう言われたが、嫌がったら何と王妃が謝罪にまで来たのだ
羞恥に顔を染め怒りに燃える瞳で謝罪され、小屋に戻るよう言われたが、あんなところに住めないし、リンと過ごしたいと言ってからリンの離宮移動が決まってしまったのだ
小屋に戻るしかないのだが、あんなところに戻ったら怒りに震える王妃に虐待されそう
リンに相談したら、使用人に紛れるしかないのでは?と馴染みの侍女に、僕を託すことにしてくれると言ってくれた
「ウール様、早く決めてくれないと、頼むに頼めないですよ?」
リンの言葉にがっくり項垂れる。頼みの親戚から返事がないのであれば背に腹はかえられない
やるしかないのだ
「う……お、お願いします」
そしてぼくは屈したのだ
使用人が着る服は以前も着ていたのだが、後宮の使用人の服はリン達のようにメイド服で何とも居た堪れない気持ちになる
フリフリのエプロンとタイトなスカートを履いてレースシャツの釦を止めれば、背の低い女の使用人に見えないこともない
リンに連れられて、ぼくの面倒をみてくれるという侍女のカンナさんに挨拶をして部屋に案内された
嫌がられるかなとも思ったが、カンナさんは淡々と案内をしてくれて安心した
「厨房ならば出入りも激しいし、あんまり見咎められないと思うんですよねー」
ぼくが貰った初仕事は皿洗いと野菜の皮剥きだった
皿洗いはともかく、野菜の皮剥きなんて初めてしたので、あんまりうまくは出来なかったけれどリンとカンナさんが助けてくれて、帰る頃には何とかこなせるまでにはなった
「やっぱり子供だからか飲み込みが早いですよね。ウール様、明日からご一緒できませんが、カンナがみてくれますからね?」
「明日からよろしくお願いしますね」
カンナさんは優しくて、帰り道では手を繋いでくれた
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