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泣き落としとかのつもりはなかったけど
しおりを挟む「だ、大丈夫です。ぼく、殺される…殺されるとは思うんですけど、突き出してくれて大丈夫です…」
ぶるぶる震えながらパンパパに言うと、パンパパは苦り切った顔をした
パンがキッとパンパパを睨む
「ひどいよ!!パパ!!!ウールが死んじゃってもいいの!!?」
叫ぶパンに、パンパパはぐっと顔を歪ませる
宮廷に突き出されたら、本当にぼくは殺されてしまうだろうけど、仕方がない
パンを巻き込むわけにはいかないし
諦めてさめざめ泣いていたら、パンパパが、深く大きなため息を吐いた
「仕方ない。見つからないように気をつけること!見つかっても我々の名前は出さないこと!これが守れるなら、パンが面倒を見るのを許そう」
パンパパの言葉に、信じられなくて何度も頷く
パンと顔を見合わせて、喜びに抱き合う
「ありがとうパパ!ちゃんと面倒みる!ウール!良かったね?」
「ありがとうございます!見つからないように気をつけます!」
パンが手を握ってきて、ぎゅうと抱きついてきた
「大事にするからね。毎日、一緒にクエスト行こうね」
「うん。よく考えてみたら、どのみちお金を稼がないとダメだから、パンと稼ぐ方がいい」
武器はすでに鈍器と化した凶器の勇者の剣だけれど、前のような逆刃刀でないだけ使いやすいだろう
「はーぁ、数年経ったら使用人の時効がくるから、その時に手続きしに行こう。それまで絶対に誰にも見つかったら駄目だぞ」
パンパパに2人で頷いて顔を見合わせる
「服や防具は、俺と共有しよ。バステラ山脈は危険なんだけど、誰か同行するならって話だったんだよね。ウール、早速、明日の早朝に出立しよう。パパがこっそりウールを調べて通報しかねないからさ」
ウィンクしてくるパンに何度も頷く
良かった、出会ったのがパンで
「今日はとりあえず、腹ごしらえして、寝よう。ね?あー、俺の部屋、ベットひとつしかないから、一緒に寝ようね」
頷きあうぼくたちに、パンパパが眉根を寄せる
「待ちなさい、ウールくんは見たところオメガ性ではないか?子供だし匂いはまだ先だろうが、パンも確定ではないがそれでもアルファ性と同衾はいけない。別の部屋を用意しよう」
硬い声で言うパンパパに頷く。貴族は早くに検査があるから早くから自分のバース性を知っているけれど、平民はバース性テストすらない
お金がすごくかかるから、多分、こうだろうという性別で生きているからオメガ性の事故が多いと聞いたことある
パンはあれだけクエストをこなせるのだから、アルファ性で確定されているのだろう
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