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…ん…ここは…?
高い天井…私は顔を横に向けた
開かれた窓からは
日が差し涼しい、そよ風が吹いている
身体を起こそうとした時
鉛の様に身体が重い事に気が付く
ベッドから起き上がるのを断念し
そのまま身を預けた
「うっ!!」
激しい頭痛がした、悪寒もする…喉も痛い…
生唾を飲み込むだけで激痛が走る
最悪…風邪をひいてしまった…
部屋のドアが静かに開く音がする
音がした方に顔を向けると、そこには
気を失う前に見た、メイド服を着た綺麗な女性が
トレイを片手に立っていた
「お目覚めになりましたか」
女性はトレイをベッドの近くのテーブルに置くと
私に手を伸ばし額に手を当てる
「!?」
驚いた
彼女の手が非常に冷たい
「まだ熱は高いようですね…
もう少しお休みいただきましょう」
風邪が完治するまでの間
この屋敷で療養を取らせてもらう事になった
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
女性の名は【サビーナ】と言うらしい
もう1人、屋敷に仕える男性がいる
彼の名は【モルテ】と言うらしい
正直言うと…モルテは苦手なタイプ
顔は整っているのだが
無表情で感情を全く表に出さない
必要最低限の事を口に出さない性格だと
サビーナは教えてくれた
モルテと比べサビーナはとても接しやすい
口調は柔らかく、表情は優しく微笑んでいる事が多い
療養中、看病は全てサビーナがしてくれた
彼女の看病のおかげで
直ぐに風邪は完治したと言っても過言ではない
風邪は無事に完治したので帰宅する事に
名残り惜しいが…また遊びに来させて頂こう
その夜
私は部屋で帰宅の準備をしていると
部屋のドアにノック音がした
「はい、どうぞ」
私の応答後ドアが開かれ、そこにいるのはエリー
「エマ様、ご主人様がお呼びです、私について来て下さい」
サビーナの言葉に私は絶句する
私は今更気が付く
屋敷の使用人に
散々お世話をしてもらったのにも関わらず
屋敷の主には全く挨拶をしていない
主に叱られる事を覚悟して
サビーナと共に主がいるという大広間へ向かう
・
・
・
・
・
屋敷の中で最も広い部屋だと言う扉の前へ着く
「ご主人様、エマ様を連れてまいりました」
サビーナの言葉に大広間の扉は開く
サビーナは大広間に足を踏み込む
私もおずおずと足を踏み入れる
辺りを見渡す
大広間と言うだけあり、かなりの広さがある
広間の中央に祭壇だけがある
何故、ここに祭壇が?
と言うより屋敷の主は?人1人、姿が見当たらない
私は唖然とその場に立ち竦(すく)む
サビーナが私の耳元で囁く
「エマ様、祭壇の前へ…」
え!?
サビーナに勧められるが
足を前へ進めるのを躊躇う
怖い…
場にそぐわない祭壇
サビーナの言葉も
恐怖に駆られながら
意を決して祭壇の前へ立つ
その瞬間、祭壇の周りが眩い光に包まれる
「何!?」
謎の光に驚き、後ずさりをしてしまう
その瞬間、サビーナが私の手首を強く掴んで来た
強引な行動に驚愕する
「大丈夫よ…ご主人様は優しいお方です」
そう微笑むサビーナの顔が恐ろしい…
体調は良くなったようね
貴女に仕事を頼みたいの
光の中から聞こえて来る声は…とても美しかった
高い天井…私は顔を横に向けた
開かれた窓からは
日が差し涼しい、そよ風が吹いている
身体を起こそうとした時
鉛の様に身体が重い事に気が付く
ベッドから起き上がるのを断念し
そのまま身を預けた
「うっ!!」
激しい頭痛がした、悪寒もする…喉も痛い…
生唾を飲み込むだけで激痛が走る
最悪…風邪をひいてしまった…
部屋のドアが静かに開く音がする
音がした方に顔を向けると、そこには
気を失う前に見た、メイド服を着た綺麗な女性が
トレイを片手に立っていた
「お目覚めになりましたか」
女性はトレイをベッドの近くのテーブルに置くと
私に手を伸ばし額に手を当てる
「!?」
驚いた
彼女の手が非常に冷たい
「まだ熱は高いようですね…
もう少しお休みいただきましょう」
風邪が完治するまでの間
この屋敷で療養を取らせてもらう事になった
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
女性の名は【サビーナ】と言うらしい
もう1人、屋敷に仕える男性がいる
彼の名は【モルテ】と言うらしい
正直言うと…モルテは苦手なタイプ
顔は整っているのだが
無表情で感情を全く表に出さない
必要最低限の事を口に出さない性格だと
サビーナは教えてくれた
モルテと比べサビーナはとても接しやすい
口調は柔らかく、表情は優しく微笑んでいる事が多い
療養中、看病は全てサビーナがしてくれた
彼女の看病のおかげで
直ぐに風邪は完治したと言っても過言ではない
風邪は無事に完治したので帰宅する事に
名残り惜しいが…また遊びに来させて頂こう
その夜
私は部屋で帰宅の準備をしていると
部屋のドアにノック音がした
「はい、どうぞ」
私の応答後ドアが開かれ、そこにいるのはエリー
「エマ様、ご主人様がお呼びです、私について来て下さい」
サビーナの言葉に私は絶句する
私は今更気が付く
屋敷の使用人に
散々お世話をしてもらったのにも関わらず
屋敷の主には全く挨拶をしていない
主に叱られる事を覚悟して
サビーナと共に主がいるという大広間へ向かう
・
・
・
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屋敷の中で最も広い部屋だと言う扉の前へ着く
「ご主人様、エマ様を連れてまいりました」
サビーナの言葉に大広間の扉は開く
サビーナは大広間に足を踏み込む
私もおずおずと足を踏み入れる
辺りを見渡す
大広間と言うだけあり、かなりの広さがある
広間の中央に祭壇だけがある
何故、ここに祭壇が?
と言うより屋敷の主は?人1人、姿が見当たらない
私は唖然とその場に立ち竦(すく)む
サビーナが私の耳元で囁く
「エマ様、祭壇の前へ…」
え!?
サビーナに勧められるが
足を前へ進めるのを躊躇う
怖い…
場にそぐわない祭壇
サビーナの言葉も
恐怖に駆られながら
意を決して祭壇の前へ立つ
その瞬間、祭壇の周りが眩い光に包まれる
「何!?」
謎の光に驚き、後ずさりをしてしまう
その瞬間、サビーナが私の手首を強く掴んで来た
強引な行動に驚愕する
「大丈夫よ…ご主人様は優しいお方です」
そう微笑むサビーナの顔が恐ろしい…
体調は良くなったようね
貴女に仕事を頼みたいの
光の中から聞こえて来る声は…とても美しかった
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