全時代のメルヘンカフェには死神が住む

yassan

文字の大きさ
5 / 7

椿ちゃんの店番と負けたうさぎさん

しおりを挟む
いつものお店に今日は椿ちゃんしかおりません。

なぜかと言うと、コーヒーの豆を切らしたため
オーナーが買い出しに行ったので、
1人で店番です。

そこまで忙しい時間帯では無いので、
大丈夫だと思っていたその時。

店のベルが鳴り、扉が開きます。そして
カウンター席に座ったのは
喋るうさぎでした。

そのうさぎは妙に落ち込んでおります。

そのうさぎは、メニューを見て、
野菜ジュースを椿ちゃんに頼むのでした。

その注文を受け野菜ジュースを
うさぎに持っていくと。
「1つ悩みを聞いてもらえるかい。」

と重そうな口を開くのでした。

「あんたは、自分が見下していた奴に
勝負に負けて、その敗因が自分のミスで負けたとしたら、どうする?。」

とこの言葉を聞いて椿ちゃんは
亀さんに負けたあとのうさぎさんかと
心の中で納得した後。
こう言いました。

「まず、見下すのはダメだと思います。
ですが、無意識的に動物というのは
自分と比べて何が出来る出来ないを判断してしまうものだと思います。だからといって、勝負に手を抜くのはもってのほかです。相手にとっても気持ちよくないので。何事も全力ですよ!」
アドバイスをかけた。

その言葉を聞いて少し気が楽になったのか、もう1つ質問をし始めました。

「じゃあ、あんたは絶対に叶わない相手との勝負で勝負を投げないと言い切れるか?。」

との質問。実は今度うさぎは鹿との競争後日に控えているのでした。

その言葉に椿ちゃんは、こう返します。
「投げていい勝負なら投げるかな」と
ニコッと返しました。

うさぎは
「お前さん、他の奴とは違うことを言うな」
とびっくりした表情を隠せません。

椿ちゃんは続けます。
「生きてる内に、逃げていい勝負と逃げちゃダメな勝負があると思うんだよね。何で逃げて言い、逃げちゃダメって決めるかは、それぞれだけど私は…」

「私は?」

「プライドとかだね。
誰にも向き不向きはあるんだから、
自分の得意なことは誰にも負けないんだ!くらいの気持ちで行けばいいんだよ!。」

「それでも上には上がいるじゃないか。」

「そしたら、自分はまだ上を目指せるじゃん!ってなるでしょ?。何事も頂点の人がつまらなかったりするんだよ?。」

うさぎはボソッと
「あんたは強いな」と
野菜ジュースのお会計を済まし
出ていきました。

その数分後
オーナーが帰ってきました。
「何も無かったかい?」
といつもの優しい声で聞くと

椿ちゃんは
「うさぎさんが来たぐらいですかね。」

オーナーが帰ってくる際に
運動場のトラックを駆け回るうさぎを見たのを思い出し。
クスリと笑い

椿ちゃんに、
「ご苦労さま」と、
買ってきたコーヒーを入れてあげるのでした。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

【完結】あなたに知られたくなかった

ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。 5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。 そんなセレナに起きた奇跡とは?

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

勇者パーティーを追放されました。国から莫大な契約違反金を請求されると思いますが、払えますよね?

猿喰 森繁
ファンタジー
「パーティーを抜けてほしい」 「え?なんて?」 私がパーティーメンバーにいることが国の条件のはず。 彼らは、そんなことも忘れてしまったようだ。 私が聖女であることが、どれほど重要なことか。 聖女という存在が、どれほど多くの国にとって貴重なものか。 ―まぁ、賠償金を支払う羽目になっても、私には関係ないんだけど…。 前の話はテンポが悪かったので、全文書き直しました。

いまさら謝罪など

あかね
ファンタジー
殿下。謝罪したところでもう遅いのです。

ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる

街風
ファンタジー
「お前を追放する!」 ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。 しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

処理中です...