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第18話 満足のいく出来栄え
しおりを挟むさてさて…。
レティのドレスのデザインを、あーでもない、こーでもないと膝を付き合わせて話し合う。
その結果、私なりに満足いくデザインに仕上がったと思う。
デザインは、ワインレッドの生地のドレスに、黒色の花の刺繍を裾と胸元にだけ入れるという、シンプルなもの。
そして、これは私の発案で、片方の肩だけでドレスを支える、所謂ワンショルダーというものにしてもらい、レティの鎖骨がより綺麗に見えるようにしてもらった。
レティの鎖骨がとても綺麗なので、つい熱弁してしまったが、引かれていないことを祈る。
チラっとレティの方を見ると、レティは目をキラキラさせて、出来上がったデザイン画を見ている。
うん、大丈夫そうだ、良かった。
「まぁ、レティ!このドレスのデザイン凄く素敵ね、レティが着ているところを早く見てみたいわ! 」
ココがきゃあ!っと歓声をあげながら、レティに言う。
「そ、そうね。マーガレット、このドレス、いつ頃仕立てられるかしら? 」
「そうですねぇ。1ヶ月ほどみていただきたいのですが、よろしいでしょうか? 」
「構わないわ。期待してるわね」
「はい!おまかせください」
マーガレットさんもニコニコ顔だ。
そうして、ビオレッタさんとマーガレットさんが立ち去ったあと。
「ねぇ、レティ。あのドレス、いつお披露目するのかしら? 」
「色々考えたのだけど、7歳を迎える子どもたちを集めて行う、選定の儀の時に着てみようかと思っているわ」
「……選定の儀? 」
「あら、アリーはまだ知らなかったのかしら?選定の儀は、自らの魔力の属性を決める、大切な儀式のことよ」
「そう、そしてそこで貴重な属性の魔力だったり、大きな魔力を持つものは重宝される………」
とはシェリー。
魔力とな。なんと、皆知っておったのか!
だがいいね、これぞ異世界!って感じで。
「それに、光の魔力の持ち主だと、王家への嫁入りもありますのよ! 」
光だと確かになんかめでたいもんね、ココが言うように王家へ嫁入りすんのも分かる。
あれ?じゃあ………。
「闇の魔力の持ち主はどうなるんですの? 」
疑問がそのまま口を付いて出た。
「闇の魔力をお持ちの方は、王家の血筋の方に出ることが多いのよ。そして、大抵その、えーと……」
「どこか心に欠陥がある………」
レティが言いにくそうに言葉を濁したところを、シェリーがズバッと言う。
シェリー、もうちょっとオブラートに包んでも良かったのよ?
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