異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

文字の大きさ
287 / 482
ぼっちー冒険記作家になる!?

287日目:モフと約束したこと

しおりを挟む

異世界に転移したらぼっちでした~探検者ぼっちーの日常~

287日目:モフと約束したこと


こんばんは、ぼっちーです。

昨日はついに北の神殿跡に到着し、巨大な扉の前に立ちました。
鐘の音が響く中、緊張と覚悟を抱えながらも――そこにはモフが隣にいました。
今日は、その扉の前で交わした“約束”についてのお話です。


扉に手をかける前に

冷たい石の扉に手を伸ばそうとした瞬間、モフがぼくのマントを引っ張りました。

「もふ!(訳:待って! まずは約束!)」
「……約束?」
「もふもふ(訳:うん、“ぼくを置いていかない”ってやつ!)」

真剣な目をしていたから、思わず笑ってしまいました。
だって、置いていくなんて考えたこともないのに。

「もちろん、モフと一緒に行く」
「もふぅ(訳:じゃあ、ぼくがお昼寝してても置いてかないでね)」
「……それはちょっと状況次第かな」

約束がどんどん緩んでいくのは気のせいでしょうか。


本当の約束

でも、すぐにモフはふわっと毛を揺らして、また真剣な顔になりました。

「もふ(訳:もし……もし扉の向こうで何かあっても、ちゃんと戻ってくるって約束)」
「……ああ」
「もふ(訳:そして、戻ってきたら絶対に一緒におやつを食べる)」
「……そこも大事なんだね」

その瞬間、鐘の重い音が一際強く響きました。
でも不思議と、怖さよりも“戻る理由”が増えた安心感の方が勝ちました。


小さな指切り

約束のしるしに、モフは前足をちょこんと差し出しました。
ぼくは人差し指を合わせて、小さな“指切り”をしました。

「……これで、絶対だ」
「もふ!(訳:うん、絶対! 破ったら一生おやつなしだからね!)」
「それは怖すぎるペナルティだよ!」

笑い合ったあと、扉の冷たい気配もほんの少し和らいだ気がしました。


今日のまとめ

扉の前で、モフと交わした約束。
「一緒に行く」「必ず戻ってくる」「帰ったらおやつを食べる」。
どれもぼくらにとって、大切で、力をくれる約束でした。

モフは「扉を開けた先でも、おやつタイムがあったらいいなぁ」と言っていました。
……どんな異世界でも、そんな余裕を持てるのはモフくらいだと思います。


ぼっちー今日のひとこと

「約束は鎖じゃない。心をつなぐ、やわらかな糸だ」


プロフィール

• 名前:ぼっちー(扉の前で約束を交わした探検者・心が少し軽くなった)
• 相棒:モフ(ふわもふ相棒・約束の重さよりおやつの重さに敏感)
• 今日の記録:扉の前で約束/指切り/“戻る理由”を胸に刻む


次回は
扉を前にして思い返す、始まりの場所。
すべてはそこから始まった――もう一度振り返る時が来る。

次回も、お楽しみに!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

転生してチートを手に入れました!!生まれた時から精霊王に囲まれてます…やだ

如月花恋
ファンタジー
…目の前がめっちゃ明るくなったと思ったら今度は…真っ白? 「え~…大丈夫?」 …大丈夫じゃないです というかあなた誰? 「神。ごめんね~?合コンしてたら死んじゃってた~」 …合…コン 私の死因…神様の合コン… …かない 「てことで…好きな所に転生していいよ!!」 好きな所…転生 じゃ異世界で 「異世界ってそんな子供みたいな…」 子供だし 小2 「まっいっか。分かった。知り合いのところ送るね」 よろです 魔法使えるところがいいな 「更に注文!?」 …神様のせいで死んだのに… 「あぁ!!分かりました!!」 やたね 「君…結構策士だな」 そう? 作戦とかは楽しいけど… 「う~ん…だったらあそこでも大丈夫かな。ちょうど人が足りないって言ってたし」 …あそこ? 「…うん。君ならやれるよ。頑張って」 …んな他人事みたいな… 「あ。爵位は結構高めだからね」 しゃくい…? 「じゃ!!」 え? ちょ…しゃくいの説明ぃぃぃぃ!!

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ストーカーから逃げ切ったのも束の間、転移後はヤンデレ騎士団に殺されかけている現実!

由汰のらん
ファンタジー
ストーカーから逃げていたある日、ハルは異世界に召喚されてしまう。 しかし神官によれば、どうやらハルは間違って召喚された模様。さらに王子に盾ついてしまったことがきっかけで、ハルは国外追放されてしまう。 さらに連行されている道中、魔族に襲われ、ハルの荷馬車は置き去りに。 そのさなか、黒い閃光を放つ騎士が、ハルに取引を持ちかけてきた。 「貴様の血を差し出せ。さすれば助けてやろう。」 やたら態度のでかい騎士は、なんとダンピールだった! しかしハルの血が特殊だと知った騎士はハルを連れ帰って? いっそ美味しい血と癒しを与えるダンピール騎士団のセラピストを目指します!

処理中です...