異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

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ぼっちー世界の声を集める!?

345日目:記憶のパン、聖獣の目覚め

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異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~

345日目:記憶のパン、聖獣の目覚め


こんばんは、ぼっちーです。

昨日は、ロウルさんがついに「記憶のパン」を焼き上げました。
パン窯から取り出されたそのパンは、美しい黄金色に輝いていて、あの「香りの記憶」の空間で嗅いだ、清らかで懐かしい香りを放っています。

モフは、そのパンを前にして、ゴクリと喉を鳴らしました。
不安はどこへやら、もうすっかり「最高級のおやつ」を見る目になっています。


運命のひとくち

「さあ、モフ。これが君の記憶だ。……たぶん」

ロウルさんが、焼き立てのパンを冷まして、小さくちぎってモフに差し出しました。
ぼくは固唾を飲んで見守ります。

モフは、そのパンの匂いを深く吸い込むと、パクッと一口で食べました。
そして、ゆっくりと味わい……。

次の瞬間、モフの丸い体がピーンと硬直しました!
目を見開いたまま、まったく動きません。

「モ、モフ!? 大丈夫!? まさか、しょっぱすぎて固まったんじゃ……」


蘇った「守護者の掟」

ぼくが慌ててモフの体を揺さぶると、モフはハッと我に返り、ぼくを見上げました。
その瞳は、いつもの食いしん坊な瞳ではなく、どこか遠くを見つめるような、賢者のような眼差しです。

「……思い出したよ、ぼっちー」

「何を思い出したの!? 『古の約束』とか!?」

モフは、ゆっくりと首を横に振りました。

「ううん。『守護者の掟・最終条項』を思い出したんだ」

モフは、パン屋の作業台の上にすっくと立ち上がり、厳かに宣言しました。

「最終条項! それは! 『世界の声(=美味しいもの)を守るため、守護者はまず、その味を正しく評価しなければならない!』だよ!」


聖獣の使命、再確認

ぼくは、思わずずっこけそうになりました。
結局、モフの記憶の根幹にあったのは、「世界の声」=「美味しいおやつ」という、壮大な食の哲学だったようです。
ロウルさんも、その様子を見て静かに微笑んでいます。

「どうやら、彼にとって『沈黙』とは『美味しくないもの』、『声』とは『美味しいもの』として記憶が再構築されたようだね。このレシピでは、一部の記憶しか戻らなかったようだよ」

モフは、「記憶のパン」の残りをすべて平らげると、満足そうにため息をつきました。

「ぼく、守護者として目覚めちゃったみたい。ぼっちー、これからは『世界の声(=美味しいもの)』を探す旅が、もっと忙しくなるよ!」

モフの「失われた記憶」は、彼の食い意地を「聖獣の使命」として、公式に格上げしてしまったようです。
ぼくは、嬉しそうなモフの顔を見て、もう笑うしかありませんでした。


今日のまとめ

 * 黄金色に輝く「記憶のパン」が完成し、モフがそれを食べた
 * モフの体が硬直し、「守護者の掟・最終条項」に目覚めた
 * 最終条項は、「世界の声(=美味しいもの)を正しく評価(=食べる)する」という内容だった
 * モフの食い意地が、「聖獣の使命」として正式に認められた(モフの中で)

ぼくの相棒は、ただの食いしん坊じゃなくて、「食」の守護者(?)にもなったんですね。


ぼっちー今日のひとこと

「モフの記憶が少し戻ったのはいいけど、これ、ぼくのおやつ代の負担がさらに増えるってことじゃ……!?」


プロフィール

 * 名前:ぼっちー(相棒の記憶が戻った結果、おやつ代の心配をする羽目になった観察者)
 * 相棒:モフ(聖獣の使命に目覚め、世界の「美味しいもの」を評価する決意を固めた小さな相棒)
 * 今日の記録:記憶のパンの試食/最終条項の覚醒/聖獣の使命(おやつ評価)

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