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ぼっちー世界の声を集める!?
375日目:歌う雨粒、空からのオーケストラ
しおりを挟む異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~
375日目:歌う雨粒、空からのオーケストラ
こんばんは、ぼっちーです。
昨晩、モフを輝かせていた「雷光虫」たちは、朝日の訪れと共に静電気を食べ尽くして森へ帰っていきました。
おかげでモフは、ただの「少し寝癖のついたフワフワの毛玉」に戻りましたが、触っても感電しなくなったので、ようやく安心して抱っこできます。
晴れているのに、降り出したもの
丘陵地帯を歩いていると、頭上には青空が広がっているのに、ポツポツと冷たいものが頬に当たりました。
お天気雨です。
太陽の光を浴びて、雨粒がキラキラと金色の糸のように降り注いできます。
「ぼっちー! 空が泣いてるけど、笑ってるよ!」
モフが空を見上げてはしゃいでいると、雨の勢いが少しずつ増してきました。
しかし、この雨、何かが違います。
地面や草に当たった時の音が、「ピチャッ」や「ザーッ」ではないんです。
草原が奏でるシンフォニー
「ティン……」「コロロン……」「ポロン……」
雨粒が落ちるたびに、まるでガラスの琴を弾いたような、澄んだ高い音が響き渡ります。
ぼくが足元の草を観察してみると、この辺りに生えている草は葉が厚く、表面が硬質で、ガラス細工のようにツヤツヤしていました。
どうやらこの「ガラス草」に雨が当たることで、楽器のような音色を奏でているようです。
「すごい……! 雨のオーケストラだ!」
雨足が強まると、音の数も増え、草原全体が壮大な演奏会場になりました。
風の音、草の揺れる音、そして雨のメロディー。
自然が作り出す即興演奏に、ぼくは言葉を失って聞き入りました。
指揮者モフの、雨粒キャッチ
そんな幻想的な光景の中、じっとしていられないのが聖獣モフです。
モフは落ちていた手頃な木の枝を拾うと、岩の上に飛び乗り、オーケストラに向かって指揮棒(?)を振り始めました。
「はい、そこ! もっと激しく! 次は優しく!」
もちろん雨は言うことを聞きませんが、偶然にも雷が「ゴロゴロ……」と鳴ったタイミングでモフが棒を振り下ろしたので、なんだか本当に指揮しているように見えます。
そして、モフは大きく口を開けて、落ちてくる「音」をパクり。
「もふっ! 今の雨粒は『高いソの音』がしたよ! 味はしなかったけど、喉がきれいになった気がする!」
どうやらモフにかかれば、音階さえも「のど飴」感覚で味わえるようです。
雨上がりの輝き
通り雨はすぐに止み、濡れたガラス草が太陽の光を反射して、草原一面が宝石箱をひっくり返したように輝き始めました。
演奏会は終わりましたが、その余韻のような美しい景色が広がっています。
「きれいだねぇ。……でもぼっちー、やっぱり雨はお腹にたまらないや」
指揮をしてお腹が空いたのか、モフがぼくのポケット(おやつ入れ)を前足でツンツンとつつきます。
美しい音楽も景色も、相棒の食欲を満たすには至らなかったようです。
今日のまとめ
* 晴天の中、美しい音色を奏でるお天気雨に遭遇した
* 草原に生える「ガラス草」が、雨粒を弾いて楽器の役割を果たしていた
* モフが指揮者の真似事をし、雨粒(音符)を食べようとした
* 雨上がり、草原が一面キラキラと輝いたが、モフのお腹は満たされなかった
耳と目で楽しむ、最高に贅沢な時間でした。
この世界は、天候さえも素敵なエンターテインメントにしてしまうんですね。
ぼっちー今日のひとこと
「『雨音』を録音できたらいいのに。この感動は、文章と写真だけでは伝えきれません!」
プロフィール
* 名前:ぼっちー(天然のオーケストラに心を洗われ、雨上がりの絶景に感動する観察者)
* 相棒:モフ(雨を指揮して遊び、音符を食べようとした食いしん坊な指揮者)
* 今日の記録:お天気雨/ガラス草の音色/雨のオーケストラ/雨上がりの輝き
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