異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

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ぼっちー世界の声を集める!?

377日目:揺らぐ景色、嘘つきな蜃気楼

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異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~

377日目:揺らぐ景色、嘘つきな蜃気楼


こんばんは、ぼっちーです。

「陽だまり石」たちが集まる丘を越え、さらに奥地へと進んでいます。
今日は雲ひとつない快晴。
遮るものがない荒野では、太陽の日差しがジリジリと肌を焦がします。
地面から立ち上る熱気で、遠くの景色がユラユラと揺れて見えます。


幻の湖、聖獣の幻覚

「ぼっちー! あそこ! あそこに**『冷たいジュースの湖』**があるよ!」

暑さでぐったりしていたモフが、突然元気を取り戻して前方を指差しました。
モフの指差す先を見ると、確かに遠くの地平線に、キラキラと水を湛えた水面のようなものが見えます。

「本当だ。あんな所にオアシスがあるなんて」

ぼくたちは乾いた喉を潤すために、その湖を目指して駆け出しました。
しかし、走っても走っても、湖はちっとも近づきません。
それどころか、近づけば近づくほど、水面は揺らいで、空の彼方へ逃げていくようです。

「……あれ? 湖さんが逃げていくよ? 待ってー! ぼくはただ、ちょっと味見したいだけだよー!」

モフの必死の説得も虚しく、湖はフッと煙のように消えてしまいました。
それは、熱せられた空気が見せる「蜃気楼(しんきろう)」だったのです。


嘘つきな景色と、真実の植物

「うぅ……。嘘つきだ。あの景色、ぼくをぬか喜びさせた……」

モフはガックリと肩(?)を落とし、乾いた地面に座り込みました。
湖だと思っていた場所は、ただの乾燥した砂地でした。

しかし、ぼくはそこで奇妙なものを見つけました。
何もない砂地の中に、ポツンと丸くて太った植物が生えていたのです。
表面は緑色でトゲトゲしていますが、形はまるで「水瓶(みずがめ)」のようです。

「モフ、これを見て。蜃気楼は見えなくなったけど、代わりにこれが生えてるよ」

「……トゲトゲだね。これ、美味しいの?」

モフは疑いの眼差しを向けていますが、ぼくの観察眼が、この植物から微かに漂う「水気の匂い」を捉えていました。


砂漠の貯水タンク

ぼくはナイフを取り出し、その植物の厚い皮を少しだけ削ってみました。
すると、中から透明でみずみずしい果肉が顔を出しました。

「わっ! 中身はプルプルだ!」

モフが恐る恐るその果肉を舐めます。

「……ん! 冷たい! そして、ほんのり甘い水だ!」

それは「ミズガメサボテン」と呼ばれる、乾燥地帯で水を溜め込む植物でした。
幻の湖には辿り着けませんでしたが、その場所には、旅人の喉を潤すための小さな命が、ちゃんと用意されていたのです。


守護者の教訓

水分補給をして生き返ったモフは、食べ終わったサボテンの皮を頭に乗せて(日除けのつもりらしい)、満足そうに言いました。

「『守護者の掟・第十五条』……『大きな嘘(幻)に惑わされず、足元の小さな真実(おやつ)を見つけるべし!』」

なるほど。遠くの幻影を追いかけるより、目の前の確実な幸せを大切にしろということですね。
モフの食い意地からくる言葉ですが、なんだか深い教訓のように聞こえます。


今日のまとめ

 * 暑さで揺らぐ景色の中に、幻の「ジュースの湖(蜃気楼)」を見た
 * 追いかけても近づけない湖に、モフが失望した
 * 湖が消えた跡地で、水を溜め込む「ミズガメサボテン」を発見した
 * 幻ではなく、本物の水分と甘みで喉を潤した

蜃気楼は、この土地の「喉が渇いた」という声が見せた夢だったのかもしれません。
でも、夢から覚めた後にも、ちゃんと救いはありました。


ぼっちー今日のひとこと

「サボテンの果肉、冷えたゼリーみたいで絶品でした。幻のジュースより美味しかったかも?」


プロフィール

 * 名前:ぼっちー(蜃気楼の正体を見破り、砂漠の植物の知恵に感心する観察者)
 * 相棒:モフ(幻の湖に振られたが、サボテンの隠し水を見つけてご機嫌な小さな相棒)
 * 今日の記録:陽炎(かげろう)/逃げる湖/ミズガメサボテン/砂漠の水分補給

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