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ぼっちー世界の声を集める!?
389日目:視線を感じる路地、石像の秘密
しおりを挟む異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~
389日目:視線を感じる路地、石像の秘密
こんばんは、ぼっちーです。
活気あふれる市場を離れ、今日はガルドの街の少し奥まったエリア、職人たちが住む路地裏を探索してみました。
表通りの喧騒が遠ざかり、「カン、カン」という石を削る音だけが響く静かな通りです。
しかし、誰もいないはずなのに、なんだか背中に「強い視線」を感じるんです。
屋根の上の監視者
「……ぼっちー。誰かがぼくたちを『じーっ』と見てるよ。しかも、すごく『硬い目』で」
モフが足を止め、建物の屋根の上を指差しました。
見上げると、そこには翼を生やした恐ろしい怪物の石像が、こちらを見下ろすように鎮座していました。
「ガーゴイル」です。
「ひゃっ! あんな所に石の化け物が!」
よく観察してみると、この通りの建物の屋根には、獅子や鷲、ドラゴンなど、様々な形をした石像が飾られていました。
彼らは街の魔除けとして、あるいは雨樋(あまどい)の装飾として、静かにこの街を見守っているようです。
石粉舞う工房
「なんだ、動かないのか……。びっくりして損した」
モフが胸を撫で下ろしていると、近くの工房から、真っ白な粉まみれのおじいさんが出てきました。
この街の石像彫刻家の方です。
「驚かせてすまんな。わしの可愛い『子供たち』は、ちと目つきが鋭いもんでな」
工房の中には、作りかけのガーゴイルや、装飾用の石板が所狭しと並んでいました。
空中に舞う石の粉を見て、モフが鼻をヒクヒクさせます。
「ぼっちー、ここ、『粉砂糖』がいっぱい降ってるよ! 甘い匂いはしないけど、ケーキ屋さんかな?」
「これは石の粉だよ、モフ。食べたらお腹壊すからね」
風を食べる石像
彫刻家のおじいさんは、制作中のガーゴイルの口元を指差して教えてくれました。
「こいつらはただの飾りじゃない。口の中に空洞があってな、嵐が来ると風を吸い込んで『ヒュオー』と鳴くんだ。街のみんなに危険を知らせる、『警報』の役目もあるんじゃよ」
「へぇー! 風を食べて歌うんだ!」
モフは興味津々で、地面に置かれた作りかけのガーゴイルの口に、自分の顔を近づけました。
ちょうど路地裏を強い風が吹き抜け、石像の喉の奥から「コォォォ……」と低い音が鳴りました。
「!! ぼっちー、聞こえた? 今、この子、『お腹すいたー(コォォォ)』って言ったよ!」
モフには、風の音が空腹の合図に聞こえたようです。
聖獣のおすそ分け
「かわいそうに。ずっと屋根の上で、風しか食べてないんだね……」
モフは同情したような顔をして、昨日ミートパイ屋さんでもらったラスクの残りを、そっとガーゴイルの口の中に入れました。
「はい、これあげる。風よりも栄養があるよ。たくさん食べて、立派な警報になるんだよ」
おじいさんは目を丸くしていましたが、「はっはっは! こいつは贅沢な石像になりそうだ」と豪快に笑いました。
ラスクを咥えたガーゴイルは、なんだか少しだけ表情が緩んで、笑っているように見えました。
今日のまとめ
* 職人街の路地裏で、屋根の上から見下ろす「ガーゴイル」の視線を感じた
* 石像彫刻家の工房を訪れ、石像が「風で鳴く警報装置」だと知った
* モフが石像の音を「空腹の音」と勘違いした
* 石像の口にラスクをお供えし、まさかの「餌付け」を行った
この街の石像たちが、嵐の夜に「ラスク食べたい」と鳴かないことを祈るばかりです。
ぼっちー今日のひとこと
「モフ曰く、石像は『硬派なグルメ仲間』だそうです」
プロフィール
* 名前:ぼっちー(石像の機能美に感心しつつ、相棒の奇行(石像への餌付け)を微笑ましく見守った観察者)
* 相棒:モフ(風を食べる石像に同情し、大切なおやつを分け与えた慈悲深い(?)小さな相棒)
* 今日の記録:ガーゴイルの視線/石粉の工房/風鳴りの仕掛け/石像への施し
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