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ぼっちー世界の声を集める!?
391日目:灼熱の飴細工、ガラス越しの魔法
しおりを挟む異世界に転移したらぼっちでした~観察者ぼっちーの日常~
391日目:灼熱の飴細工、ガラス越しの魔法
こんばんは、ぼっちーです。
大時計塔の修理を手伝った昨日の興奮も冷めやらぬまま、今日もガルドの街を散策しています。
石造りの建物が並ぶこの街には、至る所に工房があり、それぞれ異なる「音」と「熱気」を放っています。
今日は、ひときわ強い熱気が漏れ出し、キラキラとした光が溢れる一角に足を止めました。
ドロドロの宝石、灼熱の誘惑
「ぼっちー! あそこのお家、中にお日様を飼ってるよ!」
モフが眩しそうに目を細めて指差したのは、「ガラス工房」でした。
開け放たれた扉の奥には、赤々と燃える大きな炉があり、職人たちが長い鉄の竿を使って、炉の中からドロドロに溶けたオレンジ色の塊を取り出しています。
その塊は、熱せられて光り輝き、竿の先でトローンと伸びたり、丸まったりしています。
その様子を見たモフの瞳孔が、カッと開きました。
「……あれは、伝説の『マグマ水飴』だ! あんなにトロトロで輝いてるなんて、絶対に甘くて濃厚な味がするはずだよ!」
モフは、溶けたガラスを巨大なキャンディだと思い込み、フラフラと工房の中へ吸い込まれそうになりました。
吹き込まれる命、膨らむ魔法
「おっと、危ないよ! ちびっこにはまだ早い『お菓子』だ」
モフを制止したのは、ゴーグルを額に上げた女性職人のリズさんでした。
彼女は笑いながら、竿の先に付いたガラスの塊に、ふぅーっと息を吹き込みました。
すると、オレンジ色の塊がプクーッと膨らみ、みるみるうちに美しい壺の形へと変化していきます。
まるで、硬い宝石に命を吹き込んでいるようです。
「わあ……! 魔法だ! 息を吹き込むと大きくなるなんて、『風船ガム』と同じ原理だね!」
モフは竿の先に釘付けです。
リズさんは器用に竿を回し、濡れた新聞紙や金属の道具を使って、あっという間にガラスの鳥を作り上げました。
冷めたら消える味?
「はい、出来上がり。冷めたら透明になるからね」
リズさんが完成したガラス細工を徐冷炉(じょれいろ)へ運んでいくと、モフは少し残念そうな顔をしました。
「冷めると透明になっちゃうの? あの美味しそうなオレンジ色は、熱いうちだけの『限定フレーバー』だったんだ……」
どうやらモフは、ガラスが冷えて固まると「味がなくなる」と解釈したようです。
リズさんは大笑いして、「君の相棒は面白いね」と言って、棚から小さなガラスの小瓶を取り出してモフにくれました。
「味はしないけど、これなら君の大事なものを入れておけるよ。中身が透けて見えて、きれいだろう?」
透明な宝箱
モフは、昨日時計塔でもらった「英雄のクルミ」を、その小瓶に入れてみました。
すると、厚みのあるガラスを通して、クルミが少し歪んで、でもキラキラと輝いて見えました。
「おお……! クルミが、『高級な閉じ込められし木の実』に見える!」
モフは小瓶を太陽にかざし、ご満悦です。
食べられない「水飴」でしたが、おやつを美しく飾るための「透明な宝箱」として、モフのお気に入りアイテムに加わりました。
「『守護者の掟・第二十三条』……『美味しいものは、美しい器に入れて、目で味わうべし!』」
……まあ、結局最後は食べるんですけどね。
今日のまとめ
* 灼熱の熱気を放つ「ガラス工房」を見学した
* モフが溶けたガラスを「マグマ水飴」と勘違いし、職人のリズさんに止められた
* 息を吹き込んで形を作る「吹きガラス」の技法に、魔法のような感動を覚えた
* お土産にガラスの小瓶をもらい、モフのおやつ入れ(兼鑑賞ケース)になった
職人さんの息吹が形になって残る。
ガラス細工は、一瞬の熱と時間を閉じ込めた「固まった声」なのかもしれません。
ぼっちー今日のひとこと
「ガラス越しに見るモフの顔が、魚眼レンズみたいに広がって見えて、笑いをこらえるのに必死でした」
プロフィール
* 名前:ぼっちー(職人の鮮やかな手際に魅了され、ガラスの美しさを再発見した観察者)
* 相棒:モフ(溶けたガラスの試食は叶わなかったが、おやつをランクアップさせる容器を手に入れた小さな相棒)
* 今日の記録:ガラス工房の熱気/吹きガラス体験(見学)/マグマ水飴(誤解)/ガラスの小瓶
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