異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

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ぼっちー家を買う!?

199日目:ふと、ここが“帰る場所”だと思った

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異世界に転移したらぼっちでした~探検者ぼっちーの日常~

199日目:ふと、ここが“帰る場所”だと思った


こんばんは、ぼっちーです。

今日も異世界は穏やかで、空の色も優しかったです。
朝起きて、パンを焼いて、モフに朝ごはんをあげて、庭に出て、土をいじって——
気づけばそんな毎日が、もうすっかり「ふつう」になっていました。

今日は、特別なことがあったわけじゃありません。
でも、ふとした瞬間に「ここが、帰る場所なんだな」って思えた一日でした。


朝の光と、家の香り

目が覚めたとき、カーテン越しの光がすごくやわらかくて、モフもまだ毛布の中で丸まっていました。
その寝息が、なんだかリズム良くて……つい、そのままぼんやり。

少しして台所に立つと、パンの香りが残っていて、昨日のハーブティーの匂いも混ざってて。
この家の「匂い」が、もうちゃんと自分のものになっていることに気づいたんです。

不思議と、嬉しくて。


日常の中にある“帰る場所”

午前中は、畑の様子を見てから、少しだけ庭の草抜きをしました。
昨日、集会所で遊んだ子どもたちが通りかかって、「モフさまー!」と手を振ってくれたのが嬉しかったな。

モフもちゃんと返事の「もふ!」をして、しっぽをふってました。なんか、近所の人気者みたい。
そのあと近くのパン屋さんにも寄って、「昨日のおかげで子どもたちがよく眠ってくれたわ」って言われました。

ひとつひとつの交流が、少しずつ、自分の根っこになってる感じがするんです。
この村での顔、この家での役割、そしてモフと一緒にいること——
全部が、自分の「日常」になってきてるんだなって。


いつも隣にいる小さな相棒

今日は特に外出もせず、ほとんど家で過ごしたのに、モフはずっと機嫌がよかったです。
日向ぼっこしたり、机の上で書き物してると、ぴょこっと手元に乗ってきたり。

午後、お昼寝していたときに、ふと目を開けたらモフがこっちを見ていて、
なんかじっと顔をのぞき込んでくるから、「どうしたの?」って聞いたら、
鼻をつんっとくっつけてきて、それだけで満足そうにまた丸くなって寝ちゃいました。

言葉はいらないというか……そういう空気を共有できる存在がいるって、すごいことなんですね。


夕暮れ、家の前のベンチで

夕方、家の前に置いてる木製のベンチに座って、夕焼けを見ました。
モフが膝の上でうとうとしていて、空は少しずつ群青色に。

遠くで誰かが鐘を鳴らしていて、風が草を揺らして、焚き火の匂いがした。

そのとき、ふと思ったんです。

——ああ、帰ってきたんじゃなくて、「ここに、帰ってくるようになったんだ」って。

旅をしていた頃の自分は、どこにいても落ち着けなくて、
宿に泊まっても、朝になればまた歩いていたけど。

今は、違う。
帰る家があって、迎えてくれるモフがいて、挨拶を交わせる人たちがいる。

それって、ちゃんと“住んでる”ってことなんですね。



ぼっちー今日のひとこと

「旅の終わりは、いつの間にか“暮らし”の始まりになっていました。」



プロフィール
• 名前:ぼっちー(かつての旅人。いまは村の住人)
• 相棒:モフ(日常の隙間にぴったり寄り添う幻獣)
• 今日の出来事:何気ない日々の中で、帰る場所に気づいた日
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