異世界に転移したらぼっちでした〜観察者ぼっちーの日常〜

キノア9g

文字の大きさ
243 / 482
ぼっちー冒険記作家になる!?

243日目:海の見えるカフェから執筆

しおりを挟む

異世界に転移したらぼっちでした~探検者ぼっちーの日常~

243日目:海の見えるカフェから執筆


こんばんは、ぼっちーです。
今朝、カフェにてモフと一緒に“執筆”という名の冒険”をしてきました。
潮風が吹き抜けるテラス席で、ノートを開き、インク壺にペンを浸す。
思えばこうして物語を「書く時間」って、旅の中でもすごく特別なひとときです。

 
朝のモフと「カフェ探し」

朝、モフが部屋の窓辺でふにゃっと伸びをしてこう言いました。

「もふー……(訳:今日は魚、じゃなくて甘いものの気分)」

「え、珍しい……。じゃあ、カフェでも行く?」

というわけで、港町ベルガルドの地図を片手に「海が見えるカフェ」を探すことに。
宿の女将さんに聞いたところ、「港の北端の灯台近くに、小さな隠れ家みたいなカフェがある」とのこと。
ぼくとモフはさっそく出発しました。

港の石畳を歩いていく途中も、モフはきょろきょろ落ち着かない様子。
何度も立ち止まっては、「もふっ!(あれカフェ?)」と指差すのは、干物屋さんとか船具屋さんとか……ちがう。

「モフ、お菓子の匂いで探してるでしょ」

「もふ……(訳:……ちがうとは言い切れない)」

そんなやりとりを繰り返しながら、坂をのぼりきった先、灯台のふもとに、そのカフェはありました。

 
「灯風亭(とうふうてい)」という名前

古びた木の看板には、「灯風亭」と書かれていました。
ドアベルの代わりに、小さな風鈴がちりん、と鳴る。

中に入ると、海を一望できる大きな窓。
波の音が遠くに響いて、空気はしっとりとしていて、だけど気持ちは軽くなるような、そんな空間でした。

「お好きな席へどうぞ」と笑顔で迎えてくれた店主さんに案内されて、窓辺の角席に落ち着くぼくとモフ。
ぼくは「バニラ入り紅茶」を、モフには「木の実と蜂蜜のスコーン」を注文。

モフ、見た瞬間に目が輝きました。「もふっっっ!!(訳:これ、最高の予感!!)」って。
あっという間にスコーンを半分ぺろり。
もう半分は、「ぼっちーのぶん」といって、大事そうに皿の端に寄せてくれていた。なんだその優しさ。ありがとうモフ……!

 
書きながら、気づくこと

紅茶をひと口。深呼吸して、ノートを開く。
書き始めたのは、昨日の港の風景と、船乗りのお兄さんの話、そして……モフのロープ事件。

「“モフは風を読んだ”……って書いたら、ちょっとかっこよすぎかな?」

「もふっ(訳:むしろそれでお願い)」

真剣な顔でうなずくな。笑っちゃうから。

それでも、ペンが進む感覚は悪くない。
ここ数日、旅と記録と情報の波に揉まれて、少し詰まり気味だった言葉が、すっと解けていくような。
海の音、潮の香り、モフのそば。たぶん、ぼくにとって大切な執筆条件なんだと思います。

 
灯台の下、また来よう

書き終えたページに、そっと「243日目」と書き込む。
それを見たモフが、何やら急に真顔になって言いました。

「もふ……(訳:そろそろ、“記録”だけじゃ追いつかないことも増えてきた気がする)」

「……うん。ぼくも、そんな気がする」

書ききれない気持ち、説明できない出会い、不思議な“偶然”たち。
記録するだけじゃなく、ちゃんと“感じる”こと。大事にしていきたいです。

帰り道、モフがスコーンを包んでもらって持って帰ろうとしてたのは秘密です。
(ちゃんとお金払いました!)


ぼっちー今日のひとこと

「静かな時間と、穏やかな景色と、モフがいれば、それはもう物語になる」


プロフィール
• 名前:ぼっちー(筆と茶と相棒と)
• 相棒:モフ(今日だけ甘党)
• 今日の記録:港北端のカフェ/執筆タイム/甘い時間


次回は、カフェで原稿を書いていたら、話しかけてきたのは異国の記者!?
目的も、やり方もまるで違う。でも、何か……ちょっと似ている?

明日も、海辺でお会いしましょう!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました

雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。 気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。 剣も魔法も使えないユウにできるのは、 子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。 ……のはずが、なぜか料理や家事といった 日常のことだけが、やたらとうまくいく。 無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。 個性豊かな子供たちに囲まれて、 ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。 やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、 孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。 戦わない、争わない。 ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。 ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、 やさしい異世界孤児院ファンタジー。

家ごと異世界ライフ

もちもちほっぺ
ファンタジー
突然、自宅ごと異世界の森へと転移してしまった高校生・紬。電気や水道が使える不思議な家を拠点に、自給自足の生活を始める彼女は、個性豊かな住人たちや妖精たちと出会い、少しずつ村を発展させていく。温泉の発見や宿屋の建築、そして寡黙なドワーフとのほのかな絆――未知の世界で織りなす、笑いと癒しのスローライフファンタジー!

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

やさしい異世界転移

みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公 神洞 優斗。 彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった! 元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……? この時の優斗は気付いていなかったのだ。 己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。 この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。

異世界に降り立った刀匠の孫─真打─

リゥル
ファンタジー
 異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!  主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。  亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。  召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。  そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。  それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。  過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。 ――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。  カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。

処理中です...