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ぼっちー冒険記作家になる!?
253日目:ぼっちー、水中で迷う
しおりを挟む異世界に転移したらぼっちでした~探検者ぼっちーの日常~
253日目:ぼっちー、水中で迷う
こんばんは、ぼっちーです。
昨日、人生初の潜水取材を終えたぼくとモフ。
海底の“記録の石碑”や“深海の目”の名残――あれはきっと、ぼくたちに残された“問い”だったんだと思います。
だから、もう一度だけ。
確かめに行くことにしました。
今度は、あの石碑の“もっと奥”へ。
それが、今日の始まり。
まさか途中で迷子になるなんて、このときのぼくは知りませんでした――水の中で、しかも、ひとりで。
再潜行。そして、別れ
「もふ、今日はちょっと深く潜るかもしれないから、ロープで繋いでおこう」
「もふもふ!(訳:了解! 離れたら絶対イヤだからね!)」
息の石、再び。昨日と同じ貝を口にくわえ、船縁からダイブ。
視界がぐるりと反転して、世界がまた青と静寂に包まれる。
ロープの感触を手首に確認しながら、ぼくたちは“くぼみ”の底へと進みました。
あの石碑は、昨日と変わらずそこにありました。けれど、その奥――砂に埋もれかけた階段のような“影”を見つけたんです。
「もふ……(訳:あれ、下に続いてる?)」
「行ってみよう」
ところが、足場が崩れた拍子に、ぼくの手首からロープが――
「えっ、うそ、モフ!?」
泡がはじけて、モフの姿が見えなくなった。
しゅる、しゅる、しゅる……
ロープが水流に巻き込まれて、ぼくとモフは――はぐれてしまいました。
青の中の孤独
「モフ!? もふぅーっ!」
叫んでも、声は水に溶けるだけ。
あたりは青い靄のような水と、くずれた遺構の影。
泡が立ち昇るたび、なにかがすぐ後ろを通ったような錯覚がして――
不安と静けさが、じわじわと心を侵食していく。
「……落ち着け、ぼっちー。深呼吸。いや、水中だから吸いすぎ注意」
こんなとき、モフがいてくれたらな。そう思ったその時でした。
すぐ先の岩陰から、ふわりと現れた“影”。
小柄で、ぼさぼさの髪。大きなマント。――どこかで見たことがある。
「……ぼく……?」
その影は、確かに“ぼく”に似ていました。
でも、目が――違った。
深く沈んだ色。光を失って、声も持たない、孤独そのものみたいな目。
「まさか、これも“記憶”の一部……?」
影の“ぼく”は何も言わず、ただ静かに、階段の奥を指さしました。
沈黙の導きと、再会
影の“ぼく”に導かれて進むと、やがて石造りのアーチが現れました。
その内側には、無数の模様。貝や波、そして“目”の意匠――
「……これ、遺跡……?」
石碑だけじゃなかった。
この海の底には、ちゃんと“文明の痕跡”がある。
でも、それを目に焼きつける暇もなく――
「ぼふぅーっ!!(訳:いたぁぁぁーっ!!)」
――モフが飛びついてきました!
後ろからぷくぷく泡を立てて、ぼくの肩にしがみついて、ぴたっと顔を押し付けてきて――
「モフ、よかった……っ!!」
安心したとたん、力が抜けて、二人してその場に沈みこみました。
泡の中で、モフのしっぽがぶんぶん振れてました。
あったかくて、涙がでそうでした。
浮上と、新たな痕跡
しばらくその場にいてから、ぼくたちはゆっくりと浮上。
今日わかったのは、
・“深海の目”は、単なる存在じゃなく、“記録”に関わるもの
・かつて、この場所には記憶を守る“海底遺跡”があった
・そして、そこには“ぼくに似た何か”が残されている
きっとこれは、次につながる“痕跡”。
「もふ……(訳:明日、ちゃんと調べよう)」
「うん。今度は迷子にならないように、がんばろうね」
ぼっちー今日のひとこと
「ひとりって、怖い。でも……誰かを探してるとき、ぼくの足はちゃんと前に進んでた」
プロフィール
・名前:ぼっちー(水中で迷って泣きかけた探検者)
・相棒:モフ(しっぽのレーダーで再会成功)
・今日の記録:潜水2回目/ロープ切れ/影のぼく/海底遺跡の入口
次回は
再び潜ったぼくたちがたどり着いたのは、かつて“記録を刻むため”だけに存在したという遺跡。
そこに記された“言葉”は、ぼくの存在そのものに触れてくる内容だった――
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