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11章 アレクシアと波乱のお披露目会
お披露目会が始まりました!③
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「おお~!」
アレクシアは父親であるアウラード大帝国皇帝ルシアードに抱っこされて謁見の間に入って行くと、そこには皇太子シェインが”四騎士“のうちの三人と最終打ち合わせをしていた。第一側妃であるルビーの父親であるコウリン・スライダー侯爵、第三側妃のバレリーの父親であるハロルド・モール侯爵、そして北の領地を治めるラルク・サイドラ辺境伯がいつになく真剣な面持ちで話し合っていた。
「あ、アレクシア!今日は皇女らしく見えるよ!」
「兄上!兄上も何か皇太子みたいでしゅね!」
「まぁ、皇太子だからね!」
アホな会話をする兄妹を、周りは微笑ましく見ている。
「皇女!何か周りに増えてますなぁ!怖くて誰かは聞けませんよ!ガハハ!」
蒼天を見たサイドラ辺境伯が、豪快に笑って誤魔化しているが、スライダー侯爵やモール侯爵は苦笑いしている。
「皆さん、それぞれの席に移動をお願い致します。まずは我が国の貴族が入場して、次に国賓が入場してから最後にゼスト様がご登場という流れになります」
「ブフッ!ジジイ、頑張って下しゃいな!」
「くっ!」
ププッ!と笑う愛娘を見て複雑そうな顔をすると、ロインに促されて出て行ったのだった。皆がそれぞれの席に座る中、アレクシアを離そうとしないルシアードを必死に説得するロインだが、結局離さないので諦めたのだった。
アレクシアも説得が面倒臭いのでそのまま身を任せていた。皇族が座る席のすぐ近くに魔国の者達が座る事になっていた。初代魔国国王陛下であるデイルズと魔国の大賢者であるポーポトスの存在はあまり公にされていないので、この婚約式で正式に公表する事になっていた。
「楽しみじゃな!わしワクワク!」
「そうじゃな。あんな不出来な弟子でも可愛いからのう」
嬉しそうに話しているデイルズとポーポトスだが、ローランドを含めた四騎士は緊張していた。自国の貴族の中には皇族に悪意を持った者がいる。ここで魔国を巻き込み怒らせでもしたらこの国が一瞬にして終わるかもしれないのだ。
「シア、腹が減ったでしゅ」
「む。何か持ってこさせよう」
「⋯⋯そこのお馬鹿な親子!我慢しなさい!」
第一皇女のジェニファーがピシャリと言い放つ。周りに緊張感が漂った。
「ハーーイでしゅ!」
「む。」
和やかな雰囲気の皇族に、一瞬緊張した四騎士は安堵したと同時に少し驚いた。少し前までこんな和やかな雰囲気ではなかった皇族が今ではまるで別人のようだからだ。これもアレクシアの影響なのだろうと四人は嬉しそうにフッと笑ったのだった。
「ではお集まりの貴族の方々、お入りください」
ロインの一言で入口の重厚なドアが開いた。そして続々と謁見の間に入ってくる貴族達は、皇帝ルシアードに深々と礼をして挨拶すると、四騎士にも挨拶する中、彼らの視線は魔国が座る席に向けられていた。
「ルシアード皇帝陛下、並びに皆様」
そんな中で、特に優雅で洗練された貴婦人がルシアードに華麗に挨拶をする。見た目は四十代くらいだろう、昔はその美貌で皆を虜にしただろうと思わせる妖艶さが今でも残っていた。社交界の華として君臨していた”前皇帝派“のアンジェリーナ・ウェルズ侯爵夫人である。彼女の背後には存在感が薄いが夫であるウェルズ侯爵と息子のマット・ウェルズ侯爵子息が深々と頭を下げていた。
「ああ」
端的に頷いただけのルシアードに、ウェルズ侯爵夫人の眉がピクリと動いた事にアレクシアは気付いた。
「この度はこの国にとって嬉しい事ばかりで、私もとても嬉しいですわ。そう言えばお母上であるプリシラ様は参加されないのですか?」
「⋯。母は体調が優れないので今回は参加しない」
若返って、人格もまるで違うプリシラを今は誰にも会わせられない。この事はプリシラも十分に承知の上で部屋に篭っていた。たまにアレクシアを含めた孫達やルシアードの側妃であるバレリーが顔を見せてくれるのでプリシラにとっては非常にありがたいくらいだった。
「それは残念ですわ。話したい事が山ほどありましたのに⋯あら?目の前の可愛らしい子はアレクシア皇女殿下ではありませんか?」
わざとらしくアレクシアに笑顔を見せるアンジェリーナ・ウェルズ侯爵夫人。
「アレクシア第四皇女でしゅ。ウェルズ侯爵夫人、ご機嫌よう」
ルシアードの膝から降りると、皇女らしい洗練された綺麗な礼をするアレクシアに、周りも驚くと共に自然と笑顔になる。横にいたロインも、貴族席に座る教育係をしてくれたローデン侯爵夫人も笑顔になる。ローデン侯爵夫人はロインに頼まれてお披露目会までアレクシアの教育を任された。ニコリともしない厳しいローデン侯爵夫人とは何度もぶつかりながら、次第に信頼関係が生まれてアレクシアも素直になっていった。
(ババアやりまちたよ!⋯ゲッ、睨まれてましゅ!)
アレクシアはローデン侯爵夫人からスッと視線を逸らしたのだった。
「あらあら、お可愛いこと!こんなお可愛い子なのに”苦労“致しましたわね?」
含みのある言い方に、ルシアードや周りの連中の顔色が変わった。だが、ウェルズ侯爵夫人は気にする事なく、もう一礼すると自分の席に着いたのだった。そして次に七十代くらいの老紳士がルシアードの前にやって来たが、不機嫌そうに一礼をしてそそくさと自分の席に座ってしまう。
だがルシアードは気にする事なく、ロインに国賓を入れるように指示した。その態度が老紳士の怒りを増幅させたが、横にいるウェルズ侯爵夫人が鋭い視線で窘めていた。
「では国賓の皆様をお迎えしましょう」
貴族達の拍手で一番に入場したのは、鮮血のような真っ赤なドレスに身を包んだ妖艶な美女で、数人の側近と共に堂々と歩いて来た。そう近隣の国に恐れられている独裁国家アレルゴンの女帝”鮮血のリリア“だった。
「ルシアード皇帝陛下、久しぶりね?」
抱っこされてるアレクシアを無視して、ルシアードをジッと睨みつけるリリア。
「アレルゴンのリリア女王。席に着いてくれ」
自分を見る事なく席に促されたリリアは怒りで顔が真っ赤になり、それを見た側近達の顔面が蒼白になっていく。
「我がアレルゴン国を蔑ろにするつもり!?魔国と同盟を組むなんて聞いたけどどうせ嘘でしょう!?魔国なんて名前しか聞いたことないもの!」
それを聞いていた貴族達の視線が一斉にとある所に集中した。そこには王族らしい洗練された服を身につけ、群青色の髪に少し白髪が混じってはいるが、神秘的な紫の瞳が特徴的な壮年の男性で、女性にモテるであろう大柄なイケオジだ。そしてもう一人は神秘的な紫の髪に、赤い瞳のこちらも息を呑むほどの絶世の美丈夫だった。
リリアは皆の視線に気づいてその二人を見た。そして一気に顔色が輝き、アレルゴンにもあんな綺麗な男達は存在しないので是非とも手に入れたいとほくそ笑んでいた。
「リリア様、あの御二方は魔国の方達です」
リリアの不穏な笑みを見た側近がすぐに釘を刺した。
「ふん!本当に魔国の者なら是非とも交流したいわ!」
皆の前で堂々と私利私欲を公言するリリアに、周りの者達の嫌悪感は最高潮に達していた。
「リリア女王、次がありますのでとりあえず席に座って下さいませ」
ロインが怒りを含めた声でアレルゴン国側に警告した。
(くちょでしゅね!)
(ガハハ!首を刎ねよう!)
(わしも賛成じゃ!)
アレクシアとデイルズ、そしてポーポトスが念話で話して、リリアの首を刎ねる事で一致した時だった。リリアの視線が、ルシアードの背後にいる二人の男性へと向けられた。
「あら、見目麗しい護衛ね?」
アレクシアを守っていたエン爺と蒼天に目を付けたリリアが色目を使った視線を向けていた。
(ぎゃ!エン爺、蒼天!もう少し我慢ちて下しゃいな!)
(あんなのが国のトップなのか!?塵にしてやる!)
(今日の昼飯にしようかのう!)
不穏な雰囲気になった護衛達を見たアレルゴンの側近はリリアを引き摺るように席に座らせたのだった。
アレクシアは父親であるアウラード大帝国皇帝ルシアードに抱っこされて謁見の間に入って行くと、そこには皇太子シェインが”四騎士“のうちの三人と最終打ち合わせをしていた。第一側妃であるルビーの父親であるコウリン・スライダー侯爵、第三側妃のバレリーの父親であるハロルド・モール侯爵、そして北の領地を治めるラルク・サイドラ辺境伯がいつになく真剣な面持ちで話し合っていた。
「あ、アレクシア!今日は皇女らしく見えるよ!」
「兄上!兄上も何か皇太子みたいでしゅね!」
「まぁ、皇太子だからね!」
アホな会話をする兄妹を、周りは微笑ましく見ている。
「皇女!何か周りに増えてますなぁ!怖くて誰かは聞けませんよ!ガハハ!」
蒼天を見たサイドラ辺境伯が、豪快に笑って誤魔化しているが、スライダー侯爵やモール侯爵は苦笑いしている。
「皆さん、それぞれの席に移動をお願い致します。まずは我が国の貴族が入場して、次に国賓が入場してから最後にゼスト様がご登場という流れになります」
「ブフッ!ジジイ、頑張って下しゃいな!」
「くっ!」
ププッ!と笑う愛娘を見て複雑そうな顔をすると、ロインに促されて出て行ったのだった。皆がそれぞれの席に座る中、アレクシアを離そうとしないルシアードを必死に説得するロインだが、結局離さないので諦めたのだった。
アレクシアも説得が面倒臭いのでそのまま身を任せていた。皇族が座る席のすぐ近くに魔国の者達が座る事になっていた。初代魔国国王陛下であるデイルズと魔国の大賢者であるポーポトスの存在はあまり公にされていないので、この婚約式で正式に公表する事になっていた。
「楽しみじゃな!わしワクワク!」
「そうじゃな。あんな不出来な弟子でも可愛いからのう」
嬉しそうに話しているデイルズとポーポトスだが、ローランドを含めた四騎士は緊張していた。自国の貴族の中には皇族に悪意を持った者がいる。ここで魔国を巻き込み怒らせでもしたらこの国が一瞬にして終わるかもしれないのだ。
「シア、腹が減ったでしゅ」
「む。何か持ってこさせよう」
「⋯⋯そこのお馬鹿な親子!我慢しなさい!」
第一皇女のジェニファーがピシャリと言い放つ。周りに緊張感が漂った。
「ハーーイでしゅ!」
「む。」
和やかな雰囲気の皇族に、一瞬緊張した四騎士は安堵したと同時に少し驚いた。少し前までこんな和やかな雰囲気ではなかった皇族が今ではまるで別人のようだからだ。これもアレクシアの影響なのだろうと四人は嬉しそうにフッと笑ったのだった。
「ではお集まりの貴族の方々、お入りください」
ロインの一言で入口の重厚なドアが開いた。そして続々と謁見の間に入ってくる貴族達は、皇帝ルシアードに深々と礼をして挨拶すると、四騎士にも挨拶する中、彼らの視線は魔国が座る席に向けられていた。
「ルシアード皇帝陛下、並びに皆様」
そんな中で、特に優雅で洗練された貴婦人がルシアードに華麗に挨拶をする。見た目は四十代くらいだろう、昔はその美貌で皆を虜にしただろうと思わせる妖艶さが今でも残っていた。社交界の華として君臨していた”前皇帝派“のアンジェリーナ・ウェルズ侯爵夫人である。彼女の背後には存在感が薄いが夫であるウェルズ侯爵と息子のマット・ウェルズ侯爵子息が深々と頭を下げていた。
「ああ」
端的に頷いただけのルシアードに、ウェルズ侯爵夫人の眉がピクリと動いた事にアレクシアは気付いた。
「この度はこの国にとって嬉しい事ばかりで、私もとても嬉しいですわ。そう言えばお母上であるプリシラ様は参加されないのですか?」
「⋯。母は体調が優れないので今回は参加しない」
若返って、人格もまるで違うプリシラを今は誰にも会わせられない。この事はプリシラも十分に承知の上で部屋に篭っていた。たまにアレクシアを含めた孫達やルシアードの側妃であるバレリーが顔を見せてくれるのでプリシラにとっては非常にありがたいくらいだった。
「それは残念ですわ。話したい事が山ほどありましたのに⋯あら?目の前の可愛らしい子はアレクシア皇女殿下ではありませんか?」
わざとらしくアレクシアに笑顔を見せるアンジェリーナ・ウェルズ侯爵夫人。
「アレクシア第四皇女でしゅ。ウェルズ侯爵夫人、ご機嫌よう」
ルシアードの膝から降りると、皇女らしい洗練された綺麗な礼をするアレクシアに、周りも驚くと共に自然と笑顔になる。横にいたロインも、貴族席に座る教育係をしてくれたローデン侯爵夫人も笑顔になる。ローデン侯爵夫人はロインに頼まれてお披露目会までアレクシアの教育を任された。ニコリともしない厳しいローデン侯爵夫人とは何度もぶつかりながら、次第に信頼関係が生まれてアレクシアも素直になっていった。
(ババアやりまちたよ!⋯ゲッ、睨まれてましゅ!)
アレクシアはローデン侯爵夫人からスッと視線を逸らしたのだった。
「あらあら、お可愛いこと!こんなお可愛い子なのに”苦労“致しましたわね?」
含みのある言い方に、ルシアードや周りの連中の顔色が変わった。だが、ウェルズ侯爵夫人は気にする事なく、もう一礼すると自分の席に着いたのだった。そして次に七十代くらいの老紳士がルシアードの前にやって来たが、不機嫌そうに一礼をしてそそくさと自分の席に座ってしまう。
だがルシアードは気にする事なく、ロインに国賓を入れるように指示した。その態度が老紳士の怒りを増幅させたが、横にいるウェルズ侯爵夫人が鋭い視線で窘めていた。
「では国賓の皆様をお迎えしましょう」
貴族達の拍手で一番に入場したのは、鮮血のような真っ赤なドレスに身を包んだ妖艶な美女で、数人の側近と共に堂々と歩いて来た。そう近隣の国に恐れられている独裁国家アレルゴンの女帝”鮮血のリリア“だった。
「ルシアード皇帝陛下、久しぶりね?」
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リリアは皆の視線に気づいてその二人を見た。そして一気に顔色が輝き、アレルゴンにもあんな綺麗な男達は存在しないので是非とも手に入れたいとほくそ笑んでいた。
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リリアの不穏な笑みを見た側近がすぐに釘を刺した。
「ふん!本当に魔国の者なら是非とも交流したいわ!」
皆の前で堂々と私利私欲を公言するリリアに、周りの者達の嫌悪感は最高潮に達していた。
「リリア女王、次がありますのでとりあえず席に座って下さいませ」
ロインが怒りを含めた声でアレルゴン国側に警告した。
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(わしも賛成じゃ!)
アレクシアとデイルズ、そしてポーポトスが念話で話して、リリアの首を刎ねる事で一致した時だった。リリアの視線が、ルシアードの背後にいる二人の男性へと向けられた。
「あら、見目麗しい護衛ね?」
アレクシアを守っていたエン爺と蒼天に目を付けたリリアが色目を使った視線を向けていた。
(ぎゃ!エン爺、蒼天!もう少し我慢ちて下しゃいな!)
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