飲尿鬼との生活

カルキ酸

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6 自慰

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 それから飲尿鬼は、涙を流しながらシャワーで肛門の中を掻き出して洗っていた。
 いくら相手が飲尿鬼とはいえ、あれはレイプだったと冷静になった男は、懸命に謝罪するも、飲尿鬼は無言で浴室を出ていった。

 男は、深いため息をつきながら、肩まで湯に浸かると、そのまま静かに放尿を始めた。
 飲尿鬼の利尿剤は強力で、帰宅してから3度目とは思えないほどの量が溢れた。水圧が太ももに当たり、こそばゆい。
 腰を浮かせて先端を水面ギリギリに持っていくと、小さな水の山ができ、行きすぎると噴水がジョボジョボと音を立てた。


 風呂の追い炊き機能が、再び湯を温め始めたころ、男は、ふわりと軽い目眩を感じた。このままでは、脱水症状になりそうだ。彼は湯から上がり、シャワーで身体を洗ってから浴室を後にした。

 パジャマを着て髪をタオルで拭きながら、リビングへ。いつもは飲尿鬼が座るソファに、彼はいない。
 冷蔵庫からスポーツドリンクを取り出し、500mlを一気に飲み干すと、寝室に向かい、電気をつける。
 ここにも、いない。あいつはどこに行ったんだ。
 次は、ふらふらとトイレに向かい、ドアノブに手をかける。回らない。ここか。

「・・・なぁ、悪かったよ。ごめんって。もう、しないからさ・・・出てこいよ」

 ドアをノックするも、飲尿鬼は返事をしない。はぁ、とため息を吐くと、男は諦めて引き返していった。

 一方、飲尿鬼は、便器の上で体育座りをし、微かな空腹を覚えながらも、出ていくものかと両腕に力を込めていた。

 落ち込みながらも、男はリビングでテレビを見ながら、ビールを飲み、冷凍食品のスパゲティを食べた。
 時刻は21時。風呂を出てからまだ1時間も経っていないが、下腹部に甘く冷たい痛みが走る。
 ソファに横になり、股を開いたり閉じたりして軽く陰茎の先を挟んでみると、ゾクゾクと鈍い快感が走る。

「ははっ、もう、おしっこしたいなんて・・・」

 たまらなくなって、下着の中に手を入れ性器を弄ぶ。すっかり柔らかくなったものが、指や手のひらに吸い付き気持ちが良い。
 普段は、これくらい溜まったら飲尿鬼を呼び、彼の口に注ぎ淹れるのだが、今夜はそうもいきそうにない。

 あいつ、お腹が空いているだろうに・・・。性器の付け根あたりを、ぐいぐい押すと、先端がピクピクと反応した。
 そろそろ、おしっこを出したい。
 けれど、トイレに飲尿鬼が閉じこもっている限り、普通の排泄も出来ない。ならば風呂場で・・・

 いや、もっと違う方法でおしっこしてみたい。男は、下着とズボンを脱ぎソファに投げ飛ばすと、股間を押さえながら洗面所に向かった。

 洗面所の鏡には、下半身裸の男の姿が映る。彼は、洗面台を跨ぐように膝立ちになり、上着を捲り上げ裾を咥えた。
 白い腹が剥き出しになり、その下の数段くすんだ肌色の竿と玉が揺れていた。
 腰を突き出して眺めていると、じわじわと尿道が湿っていくのを感じる。上向きに持ち上げ鈴口を指で擦ると、静かに流れた透明な尿が、指の間を抜けパタパタと落ちていく。
 自分の放尿シーンを鏡越しに見て興奮するなんて・・・変態だよな。いや、今さらか。

 瞬間、寒気でぶるっと震えが来て、我慢が出来なくなる。シュイイイイっと音を立て出されるのを、鏡に向けると、跳ね返った飛沫が腹や太ももに飛び散る。

「んっ・・・」

 あーぁ、せっかく風呂に入ったのに。そう思いながらも、男は亀頭の一点から飛び出る様をまじまじと眺めていた。

 出し終わる頃に、ふと横に置いてある電動歯ブラシが目に入る。背徳感に興奮しながら、男は電源ボタンを入れた。
 これまでのオナニーで熟知した、自分の性感帯に振動を押し当てる。

「っ!」

 触れた瞬間、ジョバっ、ジョバっと溢れる尿を見下ろしながら、鼻息が荒くなる。

 ついには、尿でビチャビチャになった鏡に性器を押し付け、上下や前後に腰を動かし始めた。
 吐息や密着した熱で鏡が曇る。ギュッ・・・キュッ・・・などと音を立てながら、それは硬く起き上がっていく。強い圧迫も摩擦も鏡の冷たさも気持ちいい。
 しかし、本日2度目とあってか、なかなか絶頂に届かず焦ったい。時々、蛇口に擦り付けたり指を使いながら、長らく男は戦い続けた。

 ようやく欲を発散させ、冷静になったころに洗面台を見た男は、その汚れ具合に酷く後悔した。
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