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到着
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しばらく経って、護送車は留置所に到着した。
「・・・悪かったな。・・・あの、あまり気にすんなよ、な?」
香坂刑事の言葉に、怪盗は何も答えない。
ガチャン。大きな音をさせて外の鍵が外され、扉が開く。運転していた警察官がそっと顔を覗かせる。
「刑事ー?着きましたよ!」
「あぁ、今行く」
香坂刑事は、はぁ、とため息をついた後、怪盗の二の腕を掴んで持ち上げる。パタパタ、と雫が落ちる。怪盗は俯いたまま床の一点を見つめていた。
「ほら、まずシャワー室に連れていってやるから」
引きずるようにして、車外に出る。
「・・・すまないが君、この中を掃除しといてくれ」
「・・・はい?・・・わ、分かりました」
頭上にクエスチョンマークを浮かべながらも、警察官は俯いた。怪盗は、その警察官から目を逸らす。
「・・・他の警官に見られたくないなら、はやく行くぞ。ほら、自分で歩け」
怪盗は、羞恥心と香坂刑事のいやに優しい声に、涙をこらえていた。
「・・・悪かったな。・・・あの、あまり気にすんなよ、な?」
香坂刑事の言葉に、怪盗は何も答えない。
ガチャン。大きな音をさせて外の鍵が外され、扉が開く。運転していた警察官がそっと顔を覗かせる。
「刑事ー?着きましたよ!」
「あぁ、今行く」
香坂刑事は、はぁ、とため息をついた後、怪盗の二の腕を掴んで持ち上げる。パタパタ、と雫が落ちる。怪盗は俯いたまま床の一点を見つめていた。
「ほら、まずシャワー室に連れていってやるから」
引きずるようにして、車外に出る。
「・・・すまないが君、この中を掃除しといてくれ」
「・・・はい?・・・わ、分かりました」
頭上にクエスチョンマークを浮かべながらも、警察官は俯いた。怪盗は、その警察官から目を逸らす。
「・・・他の警官に見られたくないなら、はやく行くぞ。ほら、自分で歩け」
怪盗は、羞恥心と香坂刑事のいやに優しい声に、涙をこらえていた。
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