異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!

夜間救急事務受付

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第四章

三十七話 【君の名は?】

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新しくテントを購入し、中の物も新調した惣一郎。

反省してるふたりにもクリーンをかけ、感謝の気持ちを焼肉で答える。

豪華な晩餐は深夜まで続いた。



翌日ピノが気になり、治癒室のあるギルドに顔を出すと、その場の空気が一瞬で凍りつく。

「ヒソヒソ… おい来たぞ、ジビカガイライだ… [閃光の乙女]だ… ヒソヒソ… あれが[光剣の大魔導士]のスワロか…」

何やら小声で聞こえてくる…

ふたりの通り名の様だった。

一躍有名人になったふたりは、まんざらでもなさそう表情だった。

「ヒソヒソ… あれが少女趣味男爵か…」

「まてーーーい! 誰? 誰が言った今!!」

大人気ない惣一郎がギルドで暴れ出し、止めたのはギルマスのロウガだった。

部屋でギルマスに怒られていた惣一郎は断固、俺の通り名の変更を要求する!っと一歩も引かない姿勢であった。

ベンゾウを奴隷とし、今回のピノへの対応から付いたであろう通り名を、このまま浸透させるなら、俺は今すぐこの国を出る!とまで言い出す大人気ない惣一郎。

ギルマスは呆れながらも、

「わかった、俺が何とかしよう…」

そう約束し、その場を収めた。

気を取り直して惣一郎はピノの見舞いに来た旨を伝えると、すでに治癒室を出て祖母と自宅に戻ったそうだ。

ギルマスが、盗賊の懸賞金はどうする?っと言うので、ピノに慰謝料として渡してくれ!っと部屋を出る。

帰り際に受付で「二度と変な通り名で呼ぶな!」っと念を押す。



魔道書店に着くと、カウンターの老婆に話しかける。

老婆も昨日の戦いを離れた場所から見ていたそうで、顔を見るとすぐスワロを問い詰める。

「何じゃあれは、あの数の光剣は… 何故、なぜあんな事が出来るのじゃ!」

スワロは困惑している…

自分でも一度に8本が限界かと思っていたが、怒りからかやったら出来たとしか言いようがなかった。

「すいません、どうお答えしていいか私にもわかりません」

素直にそのままを答える。

長年自分のオリジナルとして研究してきた老婆は、椅子から浮かした腰を下ろし…

「さすがは光剣の大魔導士といったところか…」

っと、スワロからの答えを諦めた。

この大魔導士の名を広げれば、光剣の魔法も売れるだろう。

それだけで十分であった。

惣一郎がピノの様子を尋ねると、悲しそうな顔に戻る老婆。

「誰とも会わんよ… 今は」

惣一郎達は早く傷が治る事を願い、薬を渡し店を出る。

街を歩いていても視線が気になり、落ち着かない惣一郎は、この街をこのまま出る事を考え、ドワーフの店へと向かう。

もう先に進みたかった。




店に着くとドワーフ達も昨日の事を知っている様で、閃光の乙女と光剣の大魔導士に恐れに近い視線を送っていた。

「あっ、ああ、荷車なら出来ちょるよ。あれから皆で寝ずに仕上げたんじゃ…」

馬車の様な屋根はないが、シンプルな木の作りにアルミの車輪と足回りがやや違和感を残す荷車。

荷台もリアカーより広く椅子も付いており、惣一郎のイメージ通りであった。

礼を言い、謝礼を渡す。

だが、ドワーフは謝礼はいいので移植したリアカーの残骸が欲しいと言いだす。

見た感じ残り物のガラクタに、惣一郎は心良く承諾し謝礼も渡す。

荷車をスキルで収納すると店を後にする。




街の出口で門番がこちらに気付く。

その門番に「ギルマスに約束は守ると伝えてくれ!」とだけ言い残し、このまま南へと向かい始める。

次に目指すのは南にある[カーマの町]なのだが、カーマの町は厄災の防衛線にあたり騎士が滞在するだけになっており、その町のずっと手間に避難民が集まる難民キャンプが出来ているそうで…

まずはそこへと向かう。

新しい荷車を収納スキルから出し、クロをつなぐと乗り込み颯爽と走り出す。

あまりの軽さに驚くクロが走りながら、何度も振り返っていたが、次第に気にしなくなっていった。

凹凸の激しい道を、高級外車の様な乗り心地で進む荷車。

念のために出したクッションに座るスワロが、静かな乗り心地に感動していた。

「素晴らしいですねぇ。こんな荷車なら世界中を旅して見たいです!」

ベンゾウは手綱も付いていない御者台で大喜びしている。

立ってないで座りなさい!

歩くより全然早く進む荷車は、旅に欠かせない物となった。

「ソウイチロウ殿。ジビカガイライとは、どう言う意味なのですか?」

………





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