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第五章
十一話 【出会い!】
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通された部屋はギルドマスターの部屋らしく、壁に武器など様々な物が飾られていた。
「昨夜は遅くに申し訳なかった。だが、お陰様でこの歳で、世界の広さを知る事ができました」
最低限の常識は持ち合わせている様だった。
「ところで惣一郎殿、ひとつお聞きしたい事が。急に冒険者として頭角を表した時期といい、この街に訪れたタイミングといい、惣一郎殿はもしや、ゴキコロリ殿では?」
『やっべー! そこに行き着くか! 勘がいいぞ、このおっさん!』
「ななななっナンノコトダイ?」
動揺しまくる惣一郎だった。
「やはり!」
立ち上がり綺麗な一礼を見せたサーズリ。
「この国を救っていただき誠に感謝いたします。本来なら、国を代表する者達からお礼申し上げるべき所ではありますが、事情がおありの様ですので、せめて私から感謝とお礼を。あなたがされた行いは、どれほど…… どれほど多くの者が……」
紳士が堂に行った礼を見せ、涙を流す。
賑やかに映るこの町でも、色々あったのだと知る惣一郎だった。
落ち着きを取り戻すサーズリは、お茶を飲みながら「歳ですな~」と涙の言い訳をし、閃光の乙女の強さにも納得が行った様で「逆立ちしても勝てる訳ありませんな」と笑い出す。
「して、これからはどうされるおつもりなのですか? 微力ではありますが、お力添え出来る事があればなんでもおっしゃって頂きたい」
惣一郎は今後も少なからず気付く者が出て来ると、船でアースリア大陸に渡ることを伝える。
これにはギルマスも、国の英雄がここを離れる事にひどく落ち込んでいたが、惣一郎の興味がダンジョンにあると知ると、バトルマニアの悪い所がで始める。
このままじゃ長くなりそうなので、惣一郎は……
「それで、ダンジョンとは、なんなんですか?」
「ダンジョンとは、人を宝などで誘い込む魔物の一種の様ですな」
お後がよろしい様で。
ギルドを出ると外は真っ暗だった。
空はいつの間にか曇りになった様で、星の光も届かない中、倉庫へ戻る。
テントで惣一郎は船での食事にと、料理の仕込みを始める。
大きな寸胴鍋3つでカレーを作ったりと、出来るだけ簡単に食べれる物を、大量に保存しようと作り続けカレーなどはこのまま一晩置いてから再度加熱してアイテムボックスに入れる事にする。
ベンゾウ達の夕飯は、作り置きからビーフシチューをご飯にかけた物になる。
「コレも偽物!」 ガツガツ……
風呂は明日で!っと、クリーンをかけ寝る事にする。
翌朝、惣一郎は早くから仕込みの作業をしていた。
ご飯は土鍋13個で一気に炊き。
おにぎりにしたり、そのまま収納したりと忙しそうだった。
クロとベンゾウが戯れているのを眺めながら、ご飯にかける中華あんを作っているとそこに、倉庫の入り口を叩く音がする。
ドアを開けると身綺麗で、どストライクな40後半の女性が立っていた。
タイトなスーツドレスの様な服に長い髪をかき上げ束ねている、色気たっぷりの女性だった。
「惣一郎殿でしょうか?」
「はい、貴方の惣一郎です♡」
「………ゴホン、失礼。商人ギルドから参りました[ミトル]と申します。是非、商人ギルドからの指名依頼をお願いしたくお邪魔したんですが、いかがでしょう? もちろん其れ相応の謝礼もご用意してますが」
「水臭い、僕と貴方の仲じゃ無いですか♡」
「はっ? え、引き受けて下さるのですか?」
「もちろん! 喜んで結婚の申しで「ご主人様!」」
「ご主人様は忙しいの!」
「え、ちょっとまだ説明が」
「失礼しました、結婚の話でしたね♡」
「全然違います!」
…………
まだ午前中の出会いであった。
「昨夜は遅くに申し訳なかった。だが、お陰様でこの歳で、世界の広さを知る事ができました」
最低限の常識は持ち合わせている様だった。
「ところで惣一郎殿、ひとつお聞きしたい事が。急に冒険者として頭角を表した時期といい、この街に訪れたタイミングといい、惣一郎殿はもしや、ゴキコロリ殿では?」
『やっべー! そこに行き着くか! 勘がいいぞ、このおっさん!』
「ななななっナンノコトダイ?」
動揺しまくる惣一郎だった。
「やはり!」
立ち上がり綺麗な一礼を見せたサーズリ。
「この国を救っていただき誠に感謝いたします。本来なら、国を代表する者達からお礼申し上げるべき所ではありますが、事情がおありの様ですので、せめて私から感謝とお礼を。あなたがされた行いは、どれほど…… どれほど多くの者が……」
紳士が堂に行った礼を見せ、涙を流す。
賑やかに映るこの町でも、色々あったのだと知る惣一郎だった。
落ち着きを取り戻すサーズリは、お茶を飲みながら「歳ですな~」と涙の言い訳をし、閃光の乙女の強さにも納得が行った様で「逆立ちしても勝てる訳ありませんな」と笑い出す。
「して、これからはどうされるおつもりなのですか? 微力ではありますが、お力添え出来る事があればなんでもおっしゃって頂きたい」
惣一郎は今後も少なからず気付く者が出て来ると、船でアースリア大陸に渡ることを伝える。
これにはギルマスも、国の英雄がここを離れる事にひどく落ち込んでいたが、惣一郎の興味がダンジョンにあると知ると、バトルマニアの悪い所がで始める。
このままじゃ長くなりそうなので、惣一郎は……
「それで、ダンジョンとは、なんなんですか?」
「ダンジョンとは、人を宝などで誘い込む魔物の一種の様ですな」
お後がよろしい様で。
ギルドを出ると外は真っ暗だった。
空はいつの間にか曇りになった様で、星の光も届かない中、倉庫へ戻る。
テントで惣一郎は船での食事にと、料理の仕込みを始める。
大きな寸胴鍋3つでカレーを作ったりと、出来るだけ簡単に食べれる物を、大量に保存しようと作り続けカレーなどはこのまま一晩置いてから再度加熱してアイテムボックスに入れる事にする。
ベンゾウ達の夕飯は、作り置きからビーフシチューをご飯にかけた物になる。
「コレも偽物!」 ガツガツ……
風呂は明日で!っと、クリーンをかけ寝る事にする。
翌朝、惣一郎は早くから仕込みの作業をしていた。
ご飯は土鍋13個で一気に炊き。
おにぎりにしたり、そのまま収納したりと忙しそうだった。
クロとベンゾウが戯れているのを眺めながら、ご飯にかける中華あんを作っているとそこに、倉庫の入り口を叩く音がする。
ドアを開けると身綺麗で、どストライクな40後半の女性が立っていた。
タイトなスーツドレスの様な服に長い髪をかき上げ束ねている、色気たっぷりの女性だった。
「惣一郎殿でしょうか?」
「はい、貴方の惣一郎です♡」
「………ゴホン、失礼。商人ギルドから参りました[ミトル]と申します。是非、商人ギルドからの指名依頼をお願いしたくお邪魔したんですが、いかがでしょう? もちろん其れ相応の謝礼もご用意してますが」
「水臭い、僕と貴方の仲じゃ無いですか♡」
「はっ? え、引き受けて下さるのですか?」
「もちろん! 喜んで結婚の申しで「ご主人様!」」
「ご主人様は忙しいの!」
「え、ちょっとまだ説明が」
「失礼しました、結婚の話でしたね♡」
「全然違います!」
…………
まだ午前中の出会いであった。
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