71 / 79
おまけの話
その後の妄想少女
しおりを挟む
「シン…ラさ…ん?」
レイナに教えてもらったレストランに取材旅行の名目で次回作の取材とインスピレーションを求めて…は表向き、実はマックの現在の姿を拝見するための…旅の予定だ。
「えっ……?」
………覚えてるの?……私のこと……
「ああ、そうだ。姉のクラスの。シンラさん。」
「はい。お久しぶり…です。」
「偶然ですね。こちらにはご旅行で?」
「は…はい。」
……あなたの顔見に…とは言えない。三十三歳には見えない…美しい…やっぱり天使…大天使だ……
「ごゆっくり。」
……来て良かったよぉぉ……
「ご注文をお伺いしてもよろしいですか?」
……きゃぁ!かわいい!獣人!ってことはこの子が彼女ね…しっぽがピクピクしてるぅぅ……
「えっと、おすすめで、お願いします。」
「苦手なものや、アレルギーはございますか?メインは肉か魚をご用意できます。」
「食べられないものありません。魚でお願いします。」
「すこし、お待ちくださいね。」
彼女はニッコリ笑う。
「あの……」
……なにかしら?……
「後で、サインをお願いしてもよろしいでしょうか?私あのお話大好きでファンなんです。」
「まあ、うれしい。サインOKですよ。後でね。」
彼女の顔はぱあっと明るくなり、しっぽがブンブン振られる。獣人は気持ちを隠せない。
……モデルが彼だと知ったら驚くでしょうね……
お客さんは数組だ。忙しくないようでテーブルに挨拶にでてきたマックと少し話した。話をしている間もむくむくと妄想が大きくなる。
ユーリとマックの再会の話をレイナに聞いた。息子のキス。娘の反応……等々。あまりになついて、度々子ども達を連れてここに来るのだとか。
………本当に初恋なの?そうね、天使と…人の子どもの恋の話か………レイナには呆れられるかしら………
「あの……」
さっきの彼女が絵本を持ってきた。本当に何度も何度も読んだのだろう、ずいぶんくたびれている。
………あら、初版本………すごいわ………
「あ、サインね。」
「キュール…その絵本…えっ?…シンラさん…の…本なの?」
……レイナはマックに言わなかったのか…知らなかったのね……
「そうなの。私の宝物。先生はお写真を公開していないの。でも、最初に本を出した時のインタビューの記事を見つけて…写真があって…あ…お願いします。」
……絵本の影響でマックを好きになったとか?…まさかね……絵本作家さんに本の絵は依頼したから、天使の顔はマックとは似ていないもの。特徴だけ説明して彼女のイメージで描いてもらったから…幼年学校の知り合いでもたぶん、モデルがマックだと気付かないと思う……レイナには、ばれたけどね………
貴重な初版本は私の手元にも一冊しか残っていない。当時の気持ちを思い出してサインする。
「先生、最初の話に…金の輪が出てきましたよね。」
「ええ。」
「その後のお話には出てませんが、何か意味があるのか、聞いてもいいですか?あの……」
「あら、気になるのね。でもまだ続きは誰にも教えていないの。」
「……あの……わたし…」
「キュール?無理を言ってはダメだよ。」
「あの…私、見えたの…金の輪。」
「見えた?」
……あら、不思議ちゃんなのかしら?……
「ごめんね、シンラさん。キュール先読ができるから、時々、わからないこと言うんだ。」
「先読………したの?」
「…あの、マックと子ども達が見えた時に、彼の瞳の奥に……金の輪が……」
「あら、まあ。」
「あ…でも、もしかしたら、好きすぎて絵本の絵と混同したのかも……」
彼女はしゅん……となってしまった。
「そうね、じゃあ、ひとつだけ、教えてあげるわ。金の輪はね……」
「あーっっ!!やっぱりだめーっっ!言わないでっ!!」
彼女が耳を塞ぎながら声を大きくした。
「本になってから、読みます!先に聞いたらもったいない!ごめんなさい!」
……あらあら……
「そうね、次の本を楽しみにしていて?」
「はい!」
……それにしても、先読ね…面白いわ……瞳の奥に金の輪……ふむ、良いこと聞いたわ。そうね、お話を少しかえてみようかな……男の子出して…金の輪を…うん。…ふふ楽しい……でも、本当にマックの瞳の奥に金の輪が見えたなんて、凄い偶然。本当に偶然?凄いわ凄い!……どうしよう…今すぐ書きたい!……
マックとキュールと一緒に写真を撮って、また再会を約束した。先読の話も聞きたいし。ユーリの息子の写真を見せてもらったら、本当にそっくりでまたまた妄想が…………
レイナに教えてもらったレストランに取材旅行の名目で次回作の取材とインスピレーションを求めて…は表向き、実はマックの現在の姿を拝見するための…旅の予定だ。
「えっ……?」
………覚えてるの?……私のこと……
「ああ、そうだ。姉のクラスの。シンラさん。」
「はい。お久しぶり…です。」
「偶然ですね。こちらにはご旅行で?」
「は…はい。」
……あなたの顔見に…とは言えない。三十三歳には見えない…美しい…やっぱり天使…大天使だ……
「ごゆっくり。」
……来て良かったよぉぉ……
「ご注文をお伺いしてもよろしいですか?」
……きゃぁ!かわいい!獣人!ってことはこの子が彼女ね…しっぽがピクピクしてるぅぅ……
「えっと、おすすめで、お願いします。」
「苦手なものや、アレルギーはございますか?メインは肉か魚をご用意できます。」
「食べられないものありません。魚でお願いします。」
「すこし、お待ちくださいね。」
彼女はニッコリ笑う。
「あの……」
……なにかしら?……
「後で、サインをお願いしてもよろしいでしょうか?私あのお話大好きでファンなんです。」
「まあ、うれしい。サインOKですよ。後でね。」
彼女の顔はぱあっと明るくなり、しっぽがブンブン振られる。獣人は気持ちを隠せない。
……モデルが彼だと知ったら驚くでしょうね……
お客さんは数組だ。忙しくないようでテーブルに挨拶にでてきたマックと少し話した。話をしている間もむくむくと妄想が大きくなる。
ユーリとマックの再会の話をレイナに聞いた。息子のキス。娘の反応……等々。あまりになついて、度々子ども達を連れてここに来るのだとか。
………本当に初恋なの?そうね、天使と…人の子どもの恋の話か………レイナには呆れられるかしら………
「あの……」
さっきの彼女が絵本を持ってきた。本当に何度も何度も読んだのだろう、ずいぶんくたびれている。
………あら、初版本………すごいわ………
「あ、サインね。」
「キュール…その絵本…えっ?…シンラさん…の…本なの?」
……レイナはマックに言わなかったのか…知らなかったのね……
「そうなの。私の宝物。先生はお写真を公開していないの。でも、最初に本を出した時のインタビューの記事を見つけて…写真があって…あ…お願いします。」
……絵本の影響でマックを好きになったとか?…まさかね……絵本作家さんに本の絵は依頼したから、天使の顔はマックとは似ていないもの。特徴だけ説明して彼女のイメージで描いてもらったから…幼年学校の知り合いでもたぶん、モデルがマックだと気付かないと思う……レイナには、ばれたけどね………
貴重な初版本は私の手元にも一冊しか残っていない。当時の気持ちを思い出してサインする。
「先生、最初の話に…金の輪が出てきましたよね。」
「ええ。」
「その後のお話には出てませんが、何か意味があるのか、聞いてもいいですか?あの……」
「あら、気になるのね。でもまだ続きは誰にも教えていないの。」
「……あの……わたし…」
「キュール?無理を言ってはダメだよ。」
「あの…私、見えたの…金の輪。」
「見えた?」
……あら、不思議ちゃんなのかしら?……
「ごめんね、シンラさん。キュール先読ができるから、時々、わからないこと言うんだ。」
「先読………したの?」
「…あの、マックと子ども達が見えた時に、彼の瞳の奥に……金の輪が……」
「あら、まあ。」
「あ…でも、もしかしたら、好きすぎて絵本の絵と混同したのかも……」
彼女はしゅん……となってしまった。
「そうね、じゃあ、ひとつだけ、教えてあげるわ。金の輪はね……」
「あーっっ!!やっぱりだめーっっ!言わないでっ!!」
彼女が耳を塞ぎながら声を大きくした。
「本になってから、読みます!先に聞いたらもったいない!ごめんなさい!」
……あらあら……
「そうね、次の本を楽しみにしていて?」
「はい!」
……それにしても、先読ね…面白いわ……瞳の奥に金の輪……ふむ、良いこと聞いたわ。そうね、お話を少しかえてみようかな……男の子出して…金の輪を…うん。…ふふ楽しい……でも、本当にマックの瞳の奥に金の輪が見えたなんて、凄い偶然。本当に偶然?凄いわ凄い!……どうしよう…今すぐ書きたい!……
マックとキュールと一緒に写真を撮って、また再会を約束した。先読の話も聞きたいし。ユーリの息子の写真を見せてもらったら、本当にそっくりでまたまた妄想が…………
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
BL 男達の性事情
蔵屋
BL
漁師の仕事は、海や川で魚介類を獲ることである。
漁獲だけでなく、養殖業に携わる漁師もいる。
漁師の仕事は多岐にわたる。
例えば漁船の操縦や漁具の準備や漁獲物の処理等。
陸上での魚の選別や船や漁具の手入れなど、
多彩だ。
漁師の日常は毎日漁に出て魚介類を獲るのが主な業務だ。
漁獲とは海や川で魚介類を獲ること。
養殖の場合は魚介類を育ててから出荷する養殖業もある。
陸上作業の場合は獲った魚の選別、船や漁具の手入れを行うことだ。
漁業の種類と言われる仕事がある。
漁師の仕事だ。
仕事の内容は漁を行う場所や方法によって多様である。
沿岸漁業と言われる比較的に浜から近い漁場で行われ、日帰りが基本。
日本の漁師の多くがこの形態なのだ。
沖合(近海)漁業という仕事もある。
沿岸漁業よりも遠い漁場で行われる。
遠洋漁業は数ヶ月以上漁船で生活することになる。
内水面漁業というのは川や湖で行われる漁業のことだ。
漁師の働き方は、さまざま。
漁業の種類や狙う魚によって異なるのだ。
出漁時間は早朝や深夜に出漁し、市場が開くまでに港に戻り魚の選別を終えるという仕事が日常である。
休日でも釣りをしたり、漁具の手入れをしたりと、海を愛する男達が多い。
個人事業主になれば漁船や漁具を自分で用意し、漁業権などの資格も必要になってくる。
漁師には、豊富な知識と経験が必要だ。
専門知識は魚類の生態や漁場に関する知識、漁法の技術と言えるだろう。
資格は小型船舶操縦士免許、海上特殊無線技士免許、潜水士免許などの資格があれば役に立つ。
漁師の仕事は、自然を相手にする厳しさもあるが大きなやりがいがある。
食の提供は人々の毎日の食卓に新鮮な海の幸を届ける重要な役割を担っているのだ。
地域との連携も必要である。
沿岸漁業では地域社会との結びつきが強く、地元のイベントにも関わってくる。
この物語の主人公は極楽翔太。18歳。
翔太は来年4月から地元で漁師となり働くことが決まっている。
もう一人の主人公は木下英二。28歳。
地元で料理旅館を経営するオーナー。
翔太がアルバイトしている地元のガソリンスタンドで英二と偶然あったのだ。
この物語の始まりである。
この物語はフィクションです。
この物語に出てくる団体名や個人名など同じであってもまったく関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる