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お仕事の時間ですよ 2
転・マリー+……… 17
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王女の一行を追いかけるため私は、馬、金、丈夫な長いロープ、鉈、を早急に用意するよう父に頼んだ。王女の命が危機に瀕していること、自分がそれを防げるかもしれないこと、時間に猶予がないこと、を説明した。こんな突拍子もないことを信じてもらえるとは思っていなかったが、父は二つ返事で頼みを引き受けてくれた。
「お父様、お願いします。」
「わかった。お前の言う事を信じる。後は任せておけ。」
拳を付きだし、早く行けと父笑った。
「行ってきます!」
手綱を引き、家で一番の早駆け自慢のグゥバに合図する。
「グゥバ、よろしくね。一刻も速く!はっ!」
持っていく荷物は負担にならないよう最小限。グゥバは隣の街まで、知り合いの馬舎で預かってもらう。後日父に取りに来てもらえるから大丈夫だ。そこからは、体力のある馬を買い取り、乗り換える。乗り捨てはいい気持ちはしないが、スピード重視で乗り換える。先々の馬舎で買い換えを続けて、馬を駆る。これは父が領内に整備し、他の領主と協力して拡げた緊急時伝令のシステム。貸馬や荷運び、乗合馬車など馬を扱う業者の馬舎の位置を把握しあらかじめ交渉済みであるからこそ、簡単に手付金を渡すだけで短時間で乗り換えができる。後日、差額や後金を精算するため、最終的にかなりの出費となるわけだが…そのため、今まで利用された事は無かったが、抜き打ちで試行でき、問題点も洗い出せるであろうから、今回の件に関して私は父に悪いとは思っていない。
雨を覚悟して、雨天用のマントをつけて出てきたが、なぜだかずっと曇り空。身体は疲労が溜まっているはずだが妙に軽い。気持ちが張っているためか、父に貰った元気の出る苦くて甘い小瓶に入った薬が効いているのか、辛くはなかった。『何が入っているのか、聞かない方がいい、だが、効くぞこれは。』と言っていた。何が入っているのか……考えたくないが、疲れを感じてすぐに飲み込んだ。これはスタミナドリンクよ!撮影現場にもよく箱で差し入れされていたじゃない!と自分を騙してね。特注だというこの小瓶の薬の他に治癒薬も渡された。とても値の張るそれは魔力を使って調剤された薬でなかなか手に入らない物だそうだ。これはいざという時のためにポーチにしまってある。
遠くに竜巻が見えた。あれがそうなのね。残念だ、間に合わなかった。王女とクロードは(隊長も……)国境上空かしら……急がないと。
「あれは……」
王女の章の馬車……ハンスが乗っている!
「ハンス!」
「無事だったか。良かった。あの渦ではぐれて、心配していたんだ。」
……はぐれて……?何か引っ掛かったが、今はそれどころじゃない。
「王女の追跡に一緒に、行きましょう。」
「俺は残れと言われて…」
「ハンス!後ろに乗って!行きましょう!」
「ああ!たのむ。」
馬車に馬を寄せると、素早くハンスは乗り移り、私の腹に手を回した。
「しっかり、掴まって!」
手綱を引き、前へ進む。
追跡部隊が見えてきた。
「ま……まって~下さ~い~」
大声副隊長に呼び掛ける。何度目かでようやく気がついてくれたようで、隊の進む速度を落とし、振り返った。
「はあ、はあ、ま、待って。」
「どうしたのだ?エリー。」
副隊長の言葉を聞き取れなかったが、一刻を争うのだ。気にしていられない。
「王女を助けるためには、急がないとダメなんです。」
「なぜ?どこへ?」
「国境へ、急げば間に合う!」
「エリー!何を知っている!?」
「お願い!私を信じて!」
ん?エリー?
「お父様、お願いします。」
「わかった。お前の言う事を信じる。後は任せておけ。」
拳を付きだし、早く行けと父笑った。
「行ってきます!」
手綱を引き、家で一番の早駆け自慢のグゥバに合図する。
「グゥバ、よろしくね。一刻も速く!はっ!」
持っていく荷物は負担にならないよう最小限。グゥバは隣の街まで、知り合いの馬舎で預かってもらう。後日父に取りに来てもらえるから大丈夫だ。そこからは、体力のある馬を買い取り、乗り換える。乗り捨てはいい気持ちはしないが、スピード重視で乗り換える。先々の馬舎で買い換えを続けて、馬を駆る。これは父が領内に整備し、他の領主と協力して拡げた緊急時伝令のシステム。貸馬や荷運び、乗合馬車など馬を扱う業者の馬舎の位置を把握しあらかじめ交渉済みであるからこそ、簡単に手付金を渡すだけで短時間で乗り換えができる。後日、差額や後金を精算するため、最終的にかなりの出費となるわけだが…そのため、今まで利用された事は無かったが、抜き打ちで試行でき、問題点も洗い出せるであろうから、今回の件に関して私は父に悪いとは思っていない。
雨を覚悟して、雨天用のマントをつけて出てきたが、なぜだかずっと曇り空。身体は疲労が溜まっているはずだが妙に軽い。気持ちが張っているためか、父に貰った元気の出る苦くて甘い小瓶に入った薬が効いているのか、辛くはなかった。『何が入っているのか、聞かない方がいい、だが、効くぞこれは。』と言っていた。何が入っているのか……考えたくないが、疲れを感じてすぐに飲み込んだ。これはスタミナドリンクよ!撮影現場にもよく箱で差し入れされていたじゃない!と自分を騙してね。特注だというこの小瓶の薬の他に治癒薬も渡された。とても値の張るそれは魔力を使って調剤された薬でなかなか手に入らない物だそうだ。これはいざという時のためにポーチにしまってある。
遠くに竜巻が見えた。あれがそうなのね。残念だ、間に合わなかった。王女とクロードは(隊長も……)国境上空かしら……急がないと。
「あれは……」
王女の章の馬車……ハンスが乗っている!
「ハンス!」
「無事だったか。良かった。あの渦ではぐれて、心配していたんだ。」
……はぐれて……?何か引っ掛かったが、今はそれどころじゃない。
「王女の追跡に一緒に、行きましょう。」
「俺は残れと言われて…」
「ハンス!後ろに乗って!行きましょう!」
「ああ!たのむ。」
馬車に馬を寄せると、素早くハンスは乗り移り、私の腹に手を回した。
「しっかり、掴まって!」
手綱を引き、前へ進む。
追跡部隊が見えてきた。
「ま……まって~下さ~い~」
大声副隊長に呼び掛ける。何度目かでようやく気がついてくれたようで、隊の進む速度を落とし、振り返った。
「はあ、はあ、ま、待って。」
「どうしたのだ?エリー。」
副隊長の言葉を聞き取れなかったが、一刻を争うのだ。気にしていられない。
「王女を助けるためには、急がないとダメなんです。」
「なぜ?どこへ?」
「国境へ、急げば間に合う!」
「エリー!何を知っている!?」
「お願い!私を信じて!」
ん?エリー?
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