仕事やめても……いいですか……?

キュー

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黒の章

黒の子 19

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「なあ、最近クロード何か変だよな。」

  休日毎にちょっと用事が……と言って、出掛けてしまうクロードの行動を不審に思い、ハンスは同期入学のイークに相談しようと話し掛けた。クロードとハンスは学年末の試験で合格出来れば中学年に進めるので、自主学習のため休日に図書館通いをしていた。イークは前期の試験で来年度中学年に進級が既に決まっているが、ハンスに付き合って勉強を教えてくれている。
  一緒に自主勉強をするぞ、と約束をしていたのに、クロードが来ないので、ハンスは一緒に進級できるか、やきもきしているのだ。
「用事があるって言うなら、無理に誘わなくてもよくないか?」
「だってさ、アルバイトを始めた、って言うんだぜ?俺にも紹介してくれよ、って聞いたらダメだって。バイトの内容は教えてくれないし、今度の試験に合格できなかったら、一緒に進級ができないんだぜ?」
「ハンスは合格する気なんだ。」
「当たり前じゃないか。クロードが、心配なんだよ。もう時間もないのに、今日だって………」
「今日帰ってきたら、俺からも言ってみるよ。」
「…もしかしたら、バイト先で無理強いされてんのかなぁ。だとしたら、教官に言った方がいいか?」
「まて、確認もしてないのにだめだよ。まだ教官に言うなよ?」

  その日も寮に遅くに戻ったクロードに、二人が話をする時間はなく、その後もクロードにのらりくらり 躱されて、再び休日がやってきた。
「クロード!いいかげんにしろよ!このままじゃ進級できないぞ!?」
大声が廊下に響き、授業を終えた生徒達が教室から二人を見つめた。
  授業が終わると一番に教室を出たクロードに向けてハンスが彼に向けて叫んだのである。
「ごめん、急ぐから……今日いや明日の…夜に…話そう……」
  シルバーアールから、第七部隊に関する事は口止めされているため、今まで話せなかったが、疑われ、この先黙ったままではいられないと訴えた。ある程度話せないかと、話すならどの程度話すかと、協議中だった。
  急いで出ていく後ろ姿を見ながら、今日も行くんだ……そう呟くとハンスは走り出した。
  厩舎に着くと丁度クロードが出ていく所だった。ハンスを見つけた厩舎の今日の当番は鞍をつけた馬を顎で差して言った。
「準備できてるよ。」
「ありがとう。」
馬を借りるにも手順が必要で、時間が掛かるが、予約しておけば、すぐに、出発する事が出来る。
「どこに行ってるか、突き止めてやる。まさか、アルバイトは嘘で誰かと逢い引きでもしてるのか?」
  見つからないように少し離れて付いて行く。
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