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第二章 彼女が欲しい皐月君 編
デート
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「今さ、紗月好みの奴に連絡取ったから、じきに現れると思うよ。」
え、誰か紹介してくれるの?やっぱりエイジさんに相談して良かった~。
「野暮用を済ませたら、すぐログインしてこちらに向かってくれると言っていたから、
それまでこれでも飲んで待ってて。」
と、エイジさんは俺の前に、クッキーを添えたお茶を出してくれた。
ホント、そつがないよね。
それから30分も待っただろうか、
俺にしたら、どんな人が来るのか想像していたから、そんなに苦痛では無かったけどさ。
「来たわよ!」
いきなり店に飛び込んできたのは、黒くうねった髪の美女だった。
うわぁ、すっごい!
装備からすると剣士なんだろうな。かなりグラマーなのだが、
それ以上に目を引くのは、その人から漂う品の良さだ。
「いきなり呼び出したりして、どうしたのよ。
くだらない事だったら怒るわよ。」
「くだらないと言えばそうかもしれないんだけど、…取りあえず先に謝っておくよ。」
「なんか、いやな予感がするから帰る。」
「まあ、そう言わずに、ちょっと紹介したい人が居てさ。」
そう言って、エイジさんは僕を手招きした。
紹介してくれる人って、この人でしょうか?さすがエイジさん分かってらっしゃる。
ドンピシャですとも。
その髪も、その緑の瞳も、そのナイスバディも。
俺、気後れしちゃいます。
「この子なんだけどね。」
そう言いながらエイジさんが俺を前に押し出した。
「えっ、やだ、あなたもしかして紗月君?
きゃー!初めまして、私、セトカと言います。」
そう言いながら、彼女は俺の頭をムチャクチャ撫で繰り回した。
あの、セトカさん?出来れば止めていただけると、うれしいんですけど。
「やーん、やっぱり柔らかーい。かわいいー。」
「はい、もうお終い。話が進まないからね。」
そう言いながらエイジさんは俺達をテーブルに案内した。
お茶入れ替えてくるからちょっと待ってて、そう言ってエイジさんは席を外した。
え―、行っちゃうの?そんな、何話せばいいんだよ。
女の子と付き合ったことが無い俺には、
いきなり二人きりなんてハードルが高すぎるんですけど。
「ねえ、紗月君。今日は一人なの?
サリュー様は?」
「あ、あいつ、私用が有って今日はログインできないそうです。
だから今日の俺はボッチなんですよ。」
「そうなの…残念。でも今日は紗月君一人なの?
あの…もしよければ一緒に行動しない?」
願っても無い事です!
何だ、女の子と付き合うのって、意外と簡単な事じゃないか。
俺はすかさずOKした。
「話が盛り上がってるようだね。これなら俺が中に入らなくてもいいかな?」
「何が?」
「いや、紗月がさ、女の友達が欲しいって言うから、俺が一肌脱ごうと思って。」
「そんな!俺、そんな事、いや、あの、セトカさん、俺ね、」
そんなはっきりと、セトカさんに言わなくてもいいじゃないか。
「あら、それだったらこちらからお願いしたいぐらいだわ。
紗月君、私とお友達になって下さい。」
「喜んで!」
そして俺たちはフレンド登録をした。
日が暮れるまでまだ時間はあるし、この後何しようかいろいろ相談をする。
結局まだお互いの情報が不足しているので、
いきなり連携での狩も危ないと言う事になり、
ギサの町をぶらりとする事になった。
「エイジさん、サンキュ、それじゃあ行ってくるね。」
「はい、楽しんできてね。
あ、セトカ。」
「何?」
「気を抜かずに、気を付けてね。」
「何を?」
「そのうち分るよ。ごめんね。」
「「????」」
ま、いっか。
訳も分からぬまま、俺たちはゴッタニ亭を後にした。
ギサの屋台街を二人で歩きながら、色々な店を見て回った。
串焼きを食べたり、中古の武器を扱う露店を眺めたり色々な事をした。
中でも目を引いたのが、屑の魔石を使ったアクセサリーショップ。
これって、本当にこの値段でいいのかな?
俺が手にしたのは赤、水色、琥珀色の小さな石をセンス良く配置したペンダントトップ。
幾ら屑石とはいえ、この石と、配列だったらかなりの護符になるよ。
もしかしたら、知らずに出来た偶然の産物?
それだったらものすごくお買い得!
「お兄さん、これちょうだい。」
「お、坊主、お姉さんにプレゼントか?感心だな。
よし、オマケしちゃうぞ。」
お姉さんにプレゼントって……、やっぱりデートには見えないのか。仕方ないけど。
ついでにそれに合う細い革紐を付けてもらい、かわいくラッピングしてもらった。
セトカさんはセトカさんで、やはり何やら買い物をしている。何を買ったのかな?
店を出て、お茶でもしましょうと近くの茶店にセトカさんを誘った。
「セトカさん。良かったら今日の記念にこれ貰ってくれませんか?」
先ほど買ったペンダントの袋を差し出した。
「え、やだ、うれしい。
実は、私も紗月君にプレゼントが有るの。気に入ってくれるといいんだけど。」
セトカさんも小さな袋を取り出した。
え、俺に?すげえ嬉しい。
女の人からのプレゼントなんて、お袋以外初めてなんですけど。
「綺麗。紗月君てセンスいいのね。」
「それ、魔石でできていて、
小さいとはいえかなり良質な石を組んであるから、
かなりいい護符になっているんです。
出来る限り身に付けていてくれると嬉しいです。」
だってそれ付ける事により、防御力+3ぐらいになるんだよ。
「へー。凄いのね。嬉しい。ありがとう。」
セトカさんはさっそく首の後ろで革紐を結んでいる。
さて、セトカさんは何をくれたのかな?
ワクワクしながら袋を開けてみた。
そして中には、黒い何かモサっとした人形のような、根付みたいなものが入っていた。
えーっと、すいません………。
呪い…の…人形でしょうか…?
「可愛いでしょ?それ。
一目で気に入っちゃって。
どことなくサリュー様に似てるなって思ったの。
いつも一緒に居たい!てそう思うほどでしょ?
ぜひ紗月君にあげたいって思ったのよ。
実は私も欲しくて、ほら。」
そして、セトカさんは自分のポケットから同じものをもう一つ取出した。
ハウッ、呪いが二つ!
「お揃いね。」
セトカさんが嬉しそうに言う。そんなに喜んでいらっしゃるなら、
たとえ呪われても肌身放さず大事にしますとも。
え、誰か紹介してくれるの?やっぱりエイジさんに相談して良かった~。
「野暮用を済ませたら、すぐログインしてこちらに向かってくれると言っていたから、
それまでこれでも飲んで待ってて。」
と、エイジさんは俺の前に、クッキーを添えたお茶を出してくれた。
ホント、そつがないよね。
それから30分も待っただろうか、
俺にしたら、どんな人が来るのか想像していたから、そんなに苦痛では無かったけどさ。
「来たわよ!」
いきなり店に飛び込んできたのは、黒くうねった髪の美女だった。
うわぁ、すっごい!
装備からすると剣士なんだろうな。かなりグラマーなのだが、
それ以上に目を引くのは、その人から漂う品の良さだ。
「いきなり呼び出したりして、どうしたのよ。
くだらない事だったら怒るわよ。」
「くだらないと言えばそうかもしれないんだけど、…取りあえず先に謝っておくよ。」
「なんか、いやな予感がするから帰る。」
「まあ、そう言わずに、ちょっと紹介したい人が居てさ。」
そう言って、エイジさんは僕を手招きした。
紹介してくれる人って、この人でしょうか?さすがエイジさん分かってらっしゃる。
ドンピシャですとも。
その髪も、その緑の瞳も、そのナイスバディも。
俺、気後れしちゃいます。
「この子なんだけどね。」
そう言いながらエイジさんが俺を前に押し出した。
「えっ、やだ、あなたもしかして紗月君?
きゃー!初めまして、私、セトカと言います。」
そう言いながら、彼女は俺の頭をムチャクチャ撫で繰り回した。
あの、セトカさん?出来れば止めていただけると、うれしいんですけど。
「やーん、やっぱり柔らかーい。かわいいー。」
「はい、もうお終い。話が進まないからね。」
そう言いながらエイジさんは俺達をテーブルに案内した。
お茶入れ替えてくるからちょっと待ってて、そう言ってエイジさんは席を外した。
え―、行っちゃうの?そんな、何話せばいいんだよ。
女の子と付き合ったことが無い俺には、
いきなり二人きりなんてハードルが高すぎるんですけど。
「ねえ、紗月君。今日は一人なの?
サリュー様は?」
「あ、あいつ、私用が有って今日はログインできないそうです。
だから今日の俺はボッチなんですよ。」
「そうなの…残念。でも今日は紗月君一人なの?
あの…もしよければ一緒に行動しない?」
願っても無い事です!
何だ、女の子と付き合うのって、意外と簡単な事じゃないか。
俺はすかさずOKした。
「話が盛り上がってるようだね。これなら俺が中に入らなくてもいいかな?」
「何が?」
「いや、紗月がさ、女の友達が欲しいって言うから、俺が一肌脱ごうと思って。」
「そんな!俺、そんな事、いや、あの、セトカさん、俺ね、」
そんなはっきりと、セトカさんに言わなくてもいいじゃないか。
「あら、それだったらこちらからお願いしたいぐらいだわ。
紗月君、私とお友達になって下さい。」
「喜んで!」
そして俺たちはフレンド登録をした。
日が暮れるまでまだ時間はあるし、この後何しようかいろいろ相談をする。
結局まだお互いの情報が不足しているので、
いきなり連携での狩も危ないと言う事になり、
ギサの町をぶらりとする事になった。
「エイジさん、サンキュ、それじゃあ行ってくるね。」
「はい、楽しんできてね。
あ、セトカ。」
「何?」
「気を抜かずに、気を付けてね。」
「何を?」
「そのうち分るよ。ごめんね。」
「「????」」
ま、いっか。
訳も分からぬまま、俺たちはゴッタニ亭を後にした。
ギサの屋台街を二人で歩きながら、色々な店を見て回った。
串焼きを食べたり、中古の武器を扱う露店を眺めたり色々な事をした。
中でも目を引いたのが、屑の魔石を使ったアクセサリーショップ。
これって、本当にこの値段でいいのかな?
俺が手にしたのは赤、水色、琥珀色の小さな石をセンス良く配置したペンダントトップ。
幾ら屑石とはいえ、この石と、配列だったらかなりの護符になるよ。
もしかしたら、知らずに出来た偶然の産物?
それだったらものすごくお買い得!
「お兄さん、これちょうだい。」
「お、坊主、お姉さんにプレゼントか?感心だな。
よし、オマケしちゃうぞ。」
お姉さんにプレゼントって……、やっぱりデートには見えないのか。仕方ないけど。
ついでにそれに合う細い革紐を付けてもらい、かわいくラッピングしてもらった。
セトカさんはセトカさんで、やはり何やら買い物をしている。何を買ったのかな?
店を出て、お茶でもしましょうと近くの茶店にセトカさんを誘った。
「セトカさん。良かったら今日の記念にこれ貰ってくれませんか?」
先ほど買ったペンダントの袋を差し出した。
「え、やだ、うれしい。
実は、私も紗月君にプレゼントが有るの。気に入ってくれるといいんだけど。」
セトカさんも小さな袋を取り出した。
え、俺に?すげえ嬉しい。
女の人からのプレゼントなんて、お袋以外初めてなんですけど。
「綺麗。紗月君てセンスいいのね。」
「それ、魔石でできていて、
小さいとはいえかなり良質な石を組んであるから、
かなりいい護符になっているんです。
出来る限り身に付けていてくれると嬉しいです。」
だってそれ付ける事により、防御力+3ぐらいになるんだよ。
「へー。凄いのね。嬉しい。ありがとう。」
セトカさんはさっそく首の後ろで革紐を結んでいる。
さて、セトカさんは何をくれたのかな?
ワクワクしながら袋を開けてみた。
そして中には、黒い何かモサっとした人形のような、根付みたいなものが入っていた。
えーっと、すいません………。
呪い…の…人形でしょうか…?
「可愛いでしょ?それ。
一目で気に入っちゃって。
どことなくサリュー様に似てるなって思ったの。
いつも一緒に居たい!てそう思うほどでしょ?
ぜひ紗月君にあげたいって思ったのよ。
実は私も欲しくて、ほら。」
そして、セトカさんは自分のポケットから同じものをもう一つ取出した。
ハウッ、呪いが二つ!
「お揃いね。」
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