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番外編⑹クリスマスデート
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Xに載せてた小話です。
季節外れのクリスマスをお許しください。
────
待ち合わせは十九時、場所はC駅のB3出口を抜けたところ。
昨夜二人で確認した場所にやってきて、近くの柱に背中を預けた未紘は、徐にスマホを取り出す。
《着いた》
《いまどの辺?》
かじかむ手で打ち込むと、すぐに既読が着いて返事がきた。
《もうすぐ》
了解と返信した後に、未紘はそっと視線を上げた。
目の前の通りには、シャンパンゴールドに彩られたいくつもの街路樹が立ち並び、多くの二人組が仲睦まじそうに寄り添いながら歩いている。
去年までは無縁だと思っていたこういう場に、まさか自分が来ることになるとは思わなかった。
しかも相手が初めての恋人となんて、去年の自分に言ったって絶対信じてもらえないだろう。
クローゼットの奥にしまい込んでいた一張羅を引っ張りだしてきたような服装に、いつもより念入りにヘアセットをして、靴まで新調してしまったりなんかして、浮かれているにも程がある。
少し前まで、彼女ができたばかりの友人を冷ややかな目で見つめる側だったのに。
今の自分はそっち側にいるのだと思うと、なんだかむず痒いような、照れ臭いような気持ちになる。
(気合い入れすぎたかも……帰りたくなってきた)
今年のクリスマスイブは平日。バイトと大学ぐらいしか予定のない未紘と違って、藤城は普通に仕事だ。
仕事帰りに来てくれるというのに、自分ばかりこんなに着飾るなんて失敗したかもしれない。
視界の端で男女が歩いていく。金色に着飾った街路樹を見上げながら歩く彼らの距離が徐々に縮まって、やがて離れていたその手がゆっくりと繋がれる。
照れ臭そうに笑い合う一部始終を見ていた未紘は、なんともいえない気持ちになって天を仰いだ。
(待って、俺も藤城とあれすんの……?)
上を向いたまま、堪え切れなくなって両手で顔を覆い隠す。
恋人になってから数か月が経って、だいぶそれらしいことにも慣れてきたつもりではいる。
だがここまでド定番のデートスポットに二人で足を踏み入れるのは初めてだから、気恥ずかしさが抜けない。
「ハードルたけえー……」
「なんのハードル?」
「公衆の面前でイチャイチャするハードル……」
言い終わってハッとした未紘は、勢いよく顔を正面に戻した。無意識に吐き出した独白に返事をよこしてきた不躾者の正体はすぐにわかった。
いつのまにか未紘の前に立っていた藤城は、目が合うとにっこりと微笑んだ。
「お待たせ。遅くなってごめんね、寒くなかった?」
「別に平気。そんなに待ってねえし」
とても一日仕事を終えたサラリーマンの姿とは思えない煌びやかな容姿は、何度見ても目を疑いそうになる。
ロング丈のチェスターコートを羽織ったスーツ姿の藤城は、お世辞抜きでこの場所で一番格好いいと思う。
「嘘つき」
ぼうっと見惚れていると、気付けば藤城の手に未紘の手がふわりと包み込まれていた。
「手ぇ冷たいし、鼻も真っ赤だし、本当は寒いでしょ。またこんな薄着して……どっかで上着盗まれでもした?」
「上着着ると歩きづらくて嫌なんだよ」
「おまえのその意味わかんねえ主張はなんなの」
呆れたように笑った藤城は手を離すと、未紘の姿を上から下までまじまじと観察し始めた。
「今日の服見たことないかも。俺のためにオシャレしてきてくれたんだ?」
「……悪いかよ」
「全然。すごく似合ってるし、超うれしいよ」
ふっと頬を緩めて心底幸せそうに笑う顔を見たら、なんだか気が抜けてきた。場所が場所だけに緊張していたけど、この場にいるのはいつもの藤城だ。
そんな当たり前のことにようやく気付いて、未紘はふうと小さく息を吐き肩の荷を下ろした。
「イルミネーションとか来たことねえから緊張する」
「俺も。人混みイヤだから基本避けて歩いてたし、今日がマジの人生初」
「藤城とか普通に誘われてそうなのにな。主に花柳さんとかに」
「誘われても俺が行くわけないでしょ」
苦笑しながら、藤城が自分の首からグレンチェックのマフラーを外した。不思議に思っていると、今度はそのマフラーが自分の首に巻かれていく。
「似合うね」
形を整えた後に、藤城が柔らかく目尻を下げた。マフラーから藤城の匂いがして、かっと顔に熱が集まる。
「俺のものって感じする」
「……すぐ独占欲ちらつかせんのやめて」
「満更でもないくせに。俺は藤城のものですって顔してるよ」
「なんだそれ、してないし」
意味わかんねー、なんてそっぽを向きながら、内心藤城の言う通りだった。
付き合ってからというもの、とにかく藤城があらゆる方面に嫉妬しまくるので、彼の独占欲の強さは呆れるほどに知っている。
でも段々とそれを心地良いと感じるようになってきている自分がいることにも気付いていた。
「じゃあそろそろ行くか」
藤城はそう言うと、未紘の前に手を差し伸べてきた。藤城の顔とその手を交互に見比べて、眉間に皺を寄せてしまう。
「……えっ、手ぇ繋ぐの? 会社の人とかに見られたらまずくね?」
藤城は番がいること自体は公表しているが、番が誰なのかまでは打ち明けていないらしい。
理由は先に述べたように彼の独占欲が関係しているらしく、未紘は会社に来ないようにと口酸っぱく言われているぐらいだ。
「人混みに紛れたらわかんないよ。それに皆、イルミネーションと恋人しか見てないだろうし」
淡々と語った藤城は、それに、と付け足してから、未紘に視線を戻した。その口元がにやりと吊り上がる。
「未紘は俺とイチャイチャしたいんだもんね?」
ぱちぱちと瞬きを繰り返す。そして思い出した。ついさっき、自分が発したばかりの独白を聞かれていたことを。
「ちがうっ、それは……っ!」
「違うの? かなしー、俺は期待してたのにな……」
寂しそうにしゅんと眉を垂らす藤城を見て、ふつふつと怒りが込み上げる。
言わせようとしている。この男はそういうところがあるのだ。
「じゃあいっか、普通に見てまわろ」
さっさと背を向ける藤城の背中に、焦燥感が駆け上がってくる。
「……っ」
悔しさに唇を噛み締める。そして、咄嗟にその手首を掴んだ。
「……し、たい。したいから」
本当に意地悪だ。だって最初から、普通にまわる気なんてないくせに。
その証拠に、振り向いた藤城の表情は緩みっぱなしで、愉悦を隠しきれていない。
「いいよ、いっぱいしよっか」
柔らかく目元が緩んで、甘い砂糖菓子みたいな声が降ってくる。ぽんと頭を撫でられて、反対側の手でぎゅっと指先を絡められた。
慣れ親しんだ手の温もりと感触に胸を撫で下ろすのと同時に、やっぱり怒りが堪えきれなくなって、その膝に一発蹴りを入れてやった。
「~~っいって、なにすんだてめえ……!」
「なんでも藤城の思い通りになると思ったら大間違いなんだからな、調子になんか乗らせてやんねえ」
ふんと鼻を鳴らしながら威嚇すれば、それに応えるように藤城も挑戦的に口角を吊り上げた。
季節外れのクリスマスをお許しください。
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待ち合わせは十九時、場所はC駅のB3出口を抜けたところ。
昨夜二人で確認した場所にやってきて、近くの柱に背中を預けた未紘は、徐にスマホを取り出す。
《着いた》
《いまどの辺?》
かじかむ手で打ち込むと、すぐに既読が着いて返事がきた。
《もうすぐ》
了解と返信した後に、未紘はそっと視線を上げた。
目の前の通りには、シャンパンゴールドに彩られたいくつもの街路樹が立ち並び、多くの二人組が仲睦まじそうに寄り添いながら歩いている。
去年までは無縁だと思っていたこういう場に、まさか自分が来ることになるとは思わなかった。
しかも相手が初めての恋人となんて、去年の自分に言ったって絶対信じてもらえないだろう。
クローゼットの奥にしまい込んでいた一張羅を引っ張りだしてきたような服装に、いつもより念入りにヘアセットをして、靴まで新調してしまったりなんかして、浮かれているにも程がある。
少し前まで、彼女ができたばかりの友人を冷ややかな目で見つめる側だったのに。
今の自分はそっち側にいるのだと思うと、なんだかむず痒いような、照れ臭いような気持ちになる。
(気合い入れすぎたかも……帰りたくなってきた)
今年のクリスマスイブは平日。バイトと大学ぐらいしか予定のない未紘と違って、藤城は普通に仕事だ。
仕事帰りに来てくれるというのに、自分ばかりこんなに着飾るなんて失敗したかもしれない。
視界の端で男女が歩いていく。金色に着飾った街路樹を見上げながら歩く彼らの距離が徐々に縮まって、やがて離れていたその手がゆっくりと繋がれる。
照れ臭そうに笑い合う一部始終を見ていた未紘は、なんともいえない気持ちになって天を仰いだ。
(待って、俺も藤城とあれすんの……?)
上を向いたまま、堪え切れなくなって両手で顔を覆い隠す。
恋人になってから数か月が経って、だいぶそれらしいことにも慣れてきたつもりではいる。
だがここまでド定番のデートスポットに二人で足を踏み入れるのは初めてだから、気恥ずかしさが抜けない。
「ハードルたけえー……」
「なんのハードル?」
「公衆の面前でイチャイチャするハードル……」
言い終わってハッとした未紘は、勢いよく顔を正面に戻した。無意識に吐き出した独白に返事をよこしてきた不躾者の正体はすぐにわかった。
いつのまにか未紘の前に立っていた藤城は、目が合うとにっこりと微笑んだ。
「お待たせ。遅くなってごめんね、寒くなかった?」
「別に平気。そんなに待ってねえし」
とても一日仕事を終えたサラリーマンの姿とは思えない煌びやかな容姿は、何度見ても目を疑いそうになる。
ロング丈のチェスターコートを羽織ったスーツ姿の藤城は、お世辞抜きでこの場所で一番格好いいと思う。
「嘘つき」
ぼうっと見惚れていると、気付けば藤城の手に未紘の手がふわりと包み込まれていた。
「手ぇ冷たいし、鼻も真っ赤だし、本当は寒いでしょ。またこんな薄着して……どっかで上着盗まれでもした?」
「上着着ると歩きづらくて嫌なんだよ」
「おまえのその意味わかんねえ主張はなんなの」
呆れたように笑った藤城は手を離すと、未紘の姿を上から下までまじまじと観察し始めた。
「今日の服見たことないかも。俺のためにオシャレしてきてくれたんだ?」
「……悪いかよ」
「全然。すごく似合ってるし、超うれしいよ」
ふっと頬を緩めて心底幸せそうに笑う顔を見たら、なんだか気が抜けてきた。場所が場所だけに緊張していたけど、この場にいるのはいつもの藤城だ。
そんな当たり前のことにようやく気付いて、未紘はふうと小さく息を吐き肩の荷を下ろした。
「イルミネーションとか来たことねえから緊張する」
「俺も。人混みイヤだから基本避けて歩いてたし、今日がマジの人生初」
「藤城とか普通に誘われてそうなのにな。主に花柳さんとかに」
「誘われても俺が行くわけないでしょ」
苦笑しながら、藤城が自分の首からグレンチェックのマフラーを外した。不思議に思っていると、今度はそのマフラーが自分の首に巻かれていく。
「似合うね」
形を整えた後に、藤城が柔らかく目尻を下げた。マフラーから藤城の匂いがして、かっと顔に熱が集まる。
「俺のものって感じする」
「……すぐ独占欲ちらつかせんのやめて」
「満更でもないくせに。俺は藤城のものですって顔してるよ」
「なんだそれ、してないし」
意味わかんねー、なんてそっぽを向きながら、内心藤城の言う通りだった。
付き合ってからというもの、とにかく藤城があらゆる方面に嫉妬しまくるので、彼の独占欲の強さは呆れるほどに知っている。
でも段々とそれを心地良いと感じるようになってきている自分がいることにも気付いていた。
「じゃあそろそろ行くか」
藤城はそう言うと、未紘の前に手を差し伸べてきた。藤城の顔とその手を交互に見比べて、眉間に皺を寄せてしまう。
「……えっ、手ぇ繋ぐの? 会社の人とかに見られたらまずくね?」
藤城は番がいること自体は公表しているが、番が誰なのかまでは打ち明けていないらしい。
理由は先に述べたように彼の独占欲が関係しているらしく、未紘は会社に来ないようにと口酸っぱく言われているぐらいだ。
「人混みに紛れたらわかんないよ。それに皆、イルミネーションと恋人しか見てないだろうし」
淡々と語った藤城は、それに、と付け足してから、未紘に視線を戻した。その口元がにやりと吊り上がる。
「未紘は俺とイチャイチャしたいんだもんね?」
ぱちぱちと瞬きを繰り返す。そして思い出した。ついさっき、自分が発したばかりの独白を聞かれていたことを。
「ちがうっ、それは……っ!」
「違うの? かなしー、俺は期待してたのにな……」
寂しそうにしゅんと眉を垂らす藤城を見て、ふつふつと怒りが込み上げる。
言わせようとしている。この男はそういうところがあるのだ。
「じゃあいっか、普通に見てまわろ」
さっさと背を向ける藤城の背中に、焦燥感が駆け上がってくる。
「……っ」
悔しさに唇を噛み締める。そして、咄嗟にその手首を掴んだ。
「……し、たい。したいから」
本当に意地悪だ。だって最初から、普通にまわる気なんてないくせに。
その証拠に、振り向いた藤城の表情は緩みっぱなしで、愉悦を隠しきれていない。
「いいよ、いっぱいしよっか」
柔らかく目元が緩んで、甘い砂糖菓子みたいな声が降ってくる。ぽんと頭を撫でられて、反対側の手でぎゅっと指先を絡められた。
慣れ親しんだ手の温もりと感触に胸を撫で下ろすのと同時に、やっぱり怒りが堪えきれなくなって、その膝に一発蹴りを入れてやった。
「~~っいって、なにすんだてめえ……!」
「なんでも藤城の思い通りになると思ったら大間違いなんだからな、調子になんか乗らせてやんねえ」
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