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悪役令嬢との恋
4話 ゴシップ誌
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暇だ。
しばらくベッドに寝転んでいたが、外に出る事にした。
持ち運び用のランプに火を灯し、地上への階段を上る。
「いい匂いだ」
思わずつぶやいた。
大広間は肉と野菜とチーズを煮込んだような料理の匂いで埋め尽くされていた。
もしこれがだだっ広いクルック家別館の大広間なら、こうはいかない。
「ん? イーモン殿、どこかへ出かけるのか?」
エプロン姿のフィオナが厨房から顔を出した。
やはり彼女自らが料理しているのか。
「ええ、本屋に行こうかと思いまして」
「そうか、七時には帰ってきてきてくれ。その頃にはベアトリクス様も戻る」
「……は?」
「ああ、言い忘れていた。ヘザー男爵家では主一家と使用人が一緒に食事をする」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、料理も庶民のものとさほど変わらん」
「……」
何かの冗談だろうか?
とりあえず玄関に向かう。
途中、壁に飾られた写真が目に入った。
貴族の服を着た中年の夫婦と美しい姉妹。
姉妹のほうはベアトリクス様とフィオナか。
……そして、中年の女性は別個に丸い額縁の肖像画が脇に飾られている。
これは、故人を表している。
†††††
ぶらぶらと貴族街を歩く。
しばらくして小さな本屋が視界に入る。
こんな店もまるで古城の一部のような建物だ。
ドアはない。
吹きさらしの入り口にそのまま入る。
「いらっしゃいませ。ご新規様でございますね」
丁寧に声をかけられた。
明らかに執事の訓練を積んでいるであろう、初老の男が店主だ。
身なりを整え、白髪はオールバックにし、片眼鏡をしている。
普通なら、いらっしゃい見ない顔だね、なんて声をかけられそうなものだが……。
「学生の教材を揃えたいのだが。閲覧させて欲しい」
「かしこまりました」
店主はこちらの事情を詮索もせずに、案内を始める。
「……?」
紅茶の良い香りがし始めた。
誰か来客だろうか。
「六年生の学生用がいい」
とりあえず注文を絞る。
貴族の通う学園は十才から十八まで、ベアトリクス様の学年用はどれだろう。
「さようですか。もしや教育用をお探しで?」
「はい、家庭教師を頼まれている」
「なるほどなるほど……それならこれがおすすめです」
「ありがとう」
信用できそうな店主だ。
とりあえずおすすめをそのまま買おう。
「それを貰う。ツケは大丈夫だろうか?」
「紋章をお見せいただければ」
「ああ、私の主人はヘザー男爵様だ」
フィオナから預かっていた紋章を見せた。
「……」
「……?」
なぜか店主は口をパクパクさせている。
何か気に障ったのだろうか。
「ヘザー男爵家の使いの方。あなた様は……もしやイーモン・ケアード様?」
「まさしくそうだが……」
「やはりですか!」
「ご老人、どこかでお会いしたかな?」
なんだろう?
この老人は感激の目で私を見ている。
「あなた様が怪人を撃退し、腰を抜かしたという……」
「……ああ、その件か」
「失礼します。握手などよろしいでしょうか? あなた様は男の鏡にごさいます」
「は、はあ」
とりあえず握手に応じる。
変な形で有名になったものだ。
「サラ! 一番高級なお茶菓子を用意しなさい」
「はーい」
「……?」
「いやいや、英雄殿に我が店に来ていただけるとは。どうぞごゆるりと」
「は、はあ」
変な空気になった。
書店の隅のテーブルに通された。
†††††
紅茶とワッフルが出された。
……そろそろ夕食なのだが。
「それでそれで? お兄さん、怪人ってどんなだったの?」
「これ、サラ! お客様に失礼だろう」
「ははっ、構いませんよ」
人懐っこい少女と老人両方の相手をすることに。
少女は初老の男の娘だろうか?
孫にしては大きいような……。
「いや、何の事はない。多少接触しただけなのだが……怪人は黒いボロボロのローブに不気味な白い仮面を付けていた」
「へえ……へえ!」
テーブルに身を乗り出して聞いてくる。
……顔が近い。
しかし、可愛らしい娘だ。
ベアトリクス様やケイト様のように気品ある顔立ちではないが、生命力に溢れたみずみずしさが彼女を魅力的に見せている。
サラ……おそらく平民。
セミロングの茶髪に発育もなかなか。
これは、攻略対象か?
つまらなそうな王都での生活に張りが出そうだ。
しばらくこの書店に通うか。
そう思っていた矢先……。
テーブルがバン! という大きな音を鳴らす。
「お客をほったらかしでお喋りとは感心しませんわ」
「……ベ、ベアトリクス様!」
主人とハモった。
テーブルを叩いたのはベアトリクス様だった。
何気に怪人襲撃のときから会ってなかった。
相変わらず美しい。
「何よベアトリクス。機嫌悪いわね」
「そんなことないですわ。サラ、それより私の使用人に不必要に近づかないで欲しいですわ」
「ふーん」
サラという娘はニヤリと笑うと、椅子に掛け直す。
何なのか。
「イーモン、帰りますわよ」
「は、はい」
袖を引っぱられる。
やはり機嫌が悪い。
あの時罵声した事を怒っているのか?
「じゃあねえ、ベアトリクス。新学期に学校で会いましょう」
「はいはい」
「……」
サラがヒラヒラと手を振るのが見えた。
……なんだ。
ベアトリクス様と同じ学園に通っているという事はサラも貴族か。
今後、態度を改めねば。
そしてまた攻略対象と思えた少女が肩透かし。
「あ、イーモン様。お待ちください」
今度は初老の店主に止められる。
「当店の宣伝もかねて、お近づきの印です。お納めください」
「あ、ありがとう……ごさいます」
対応に困る。
貴族と思われしサラを呼び捨てにしていた店主。
彼もまた貴族だろうか?
とりあえず今さらだがぎこちなく丁寧に対応した。
「ゴシップ誌?」
渡されたのは、新聞より多少上等な紙の束だった。
週一回、記事が書かれるシリーズだ。
たいていろくでもない事が書いてあるが、大衆に人気の一品。
「なになに……」
ゴシップ誌をベアトリクス様にヒョイと取り上げられた。
館に向かって歩きながら読み始める。
「第三王女様と靴磨きの禁断の恋……ふーん、こんな書物もありますのね。小説ではなく、新聞の一種かしら?」
「……」
これは……取られたな。
ベアトリクス様はゴシップ誌に夢中になりながら、ろくに前も見ないで歩き出した。
しばらくベッドに寝転んでいたが、外に出る事にした。
持ち運び用のランプに火を灯し、地上への階段を上る。
「いい匂いだ」
思わずつぶやいた。
大広間は肉と野菜とチーズを煮込んだような料理の匂いで埋め尽くされていた。
もしこれがだだっ広いクルック家別館の大広間なら、こうはいかない。
「ん? イーモン殿、どこかへ出かけるのか?」
エプロン姿のフィオナが厨房から顔を出した。
やはり彼女自らが料理しているのか。
「ええ、本屋に行こうかと思いまして」
「そうか、七時には帰ってきてきてくれ。その頃にはベアトリクス様も戻る」
「……は?」
「ああ、言い忘れていた。ヘザー男爵家では主一家と使用人が一緒に食事をする」
「ほ、本当ですか?」
「ああ、料理も庶民のものとさほど変わらん」
「……」
何かの冗談だろうか?
とりあえず玄関に向かう。
途中、壁に飾られた写真が目に入った。
貴族の服を着た中年の夫婦と美しい姉妹。
姉妹のほうはベアトリクス様とフィオナか。
……そして、中年の女性は別個に丸い額縁の肖像画が脇に飾られている。
これは、故人を表している。
†††††
ぶらぶらと貴族街を歩く。
しばらくして小さな本屋が視界に入る。
こんな店もまるで古城の一部のような建物だ。
ドアはない。
吹きさらしの入り口にそのまま入る。
「いらっしゃいませ。ご新規様でございますね」
丁寧に声をかけられた。
明らかに執事の訓練を積んでいるであろう、初老の男が店主だ。
身なりを整え、白髪はオールバックにし、片眼鏡をしている。
普通なら、いらっしゃい見ない顔だね、なんて声をかけられそうなものだが……。
「学生の教材を揃えたいのだが。閲覧させて欲しい」
「かしこまりました」
店主はこちらの事情を詮索もせずに、案内を始める。
「……?」
紅茶の良い香りがし始めた。
誰か来客だろうか。
「六年生の学生用がいい」
とりあえず注文を絞る。
貴族の通う学園は十才から十八まで、ベアトリクス様の学年用はどれだろう。
「さようですか。もしや教育用をお探しで?」
「はい、家庭教師を頼まれている」
「なるほどなるほど……それならこれがおすすめです」
「ありがとう」
信用できそうな店主だ。
とりあえずおすすめをそのまま買おう。
「それを貰う。ツケは大丈夫だろうか?」
「紋章をお見せいただければ」
「ああ、私の主人はヘザー男爵様だ」
フィオナから預かっていた紋章を見せた。
「……」
「……?」
なぜか店主は口をパクパクさせている。
何か気に障ったのだろうか。
「ヘザー男爵家の使いの方。あなた様は……もしやイーモン・ケアード様?」
「まさしくそうだが……」
「やはりですか!」
「ご老人、どこかでお会いしたかな?」
なんだろう?
この老人は感激の目で私を見ている。
「あなた様が怪人を撃退し、腰を抜かしたという……」
「……ああ、その件か」
「失礼します。握手などよろしいでしょうか? あなた様は男の鏡にごさいます」
「は、はあ」
とりあえず握手に応じる。
変な形で有名になったものだ。
「サラ! 一番高級なお茶菓子を用意しなさい」
「はーい」
「……?」
「いやいや、英雄殿に我が店に来ていただけるとは。どうぞごゆるりと」
「は、はあ」
変な空気になった。
書店の隅のテーブルに通された。
†††††
紅茶とワッフルが出された。
……そろそろ夕食なのだが。
「それでそれで? お兄さん、怪人ってどんなだったの?」
「これ、サラ! お客様に失礼だろう」
「ははっ、構いませんよ」
人懐っこい少女と老人両方の相手をすることに。
少女は初老の男の娘だろうか?
孫にしては大きいような……。
「いや、何の事はない。多少接触しただけなのだが……怪人は黒いボロボロのローブに不気味な白い仮面を付けていた」
「へえ……へえ!」
テーブルに身を乗り出して聞いてくる。
……顔が近い。
しかし、可愛らしい娘だ。
ベアトリクス様やケイト様のように気品ある顔立ちではないが、生命力に溢れたみずみずしさが彼女を魅力的に見せている。
サラ……おそらく平民。
セミロングの茶髪に発育もなかなか。
これは、攻略対象か?
つまらなそうな王都での生活に張りが出そうだ。
しばらくこの書店に通うか。
そう思っていた矢先……。
テーブルがバン! という大きな音を鳴らす。
「お客をほったらかしでお喋りとは感心しませんわ」
「……ベ、ベアトリクス様!」
主人とハモった。
テーブルを叩いたのはベアトリクス様だった。
何気に怪人襲撃のときから会ってなかった。
相変わらず美しい。
「何よベアトリクス。機嫌悪いわね」
「そんなことないですわ。サラ、それより私の使用人に不必要に近づかないで欲しいですわ」
「ふーん」
サラという娘はニヤリと笑うと、椅子に掛け直す。
何なのか。
「イーモン、帰りますわよ」
「は、はい」
袖を引っぱられる。
やはり機嫌が悪い。
あの時罵声した事を怒っているのか?
「じゃあねえ、ベアトリクス。新学期に学校で会いましょう」
「はいはい」
「……」
サラがヒラヒラと手を振るのが見えた。
……なんだ。
ベアトリクス様と同じ学園に通っているという事はサラも貴族か。
今後、態度を改めねば。
そしてまた攻略対象と思えた少女が肩透かし。
「あ、イーモン様。お待ちください」
今度は初老の店主に止められる。
「当店の宣伝もかねて、お近づきの印です。お納めください」
「あ、ありがとう……ごさいます」
対応に困る。
貴族と思われしサラを呼び捨てにしていた店主。
彼もまた貴族だろうか?
とりあえず今さらだがぎこちなく丁寧に対応した。
「ゴシップ誌?」
渡されたのは、新聞より多少上等な紙の束だった。
週一回、記事が書かれるシリーズだ。
たいていろくでもない事が書いてあるが、大衆に人気の一品。
「なになに……」
ゴシップ誌をベアトリクス様にヒョイと取り上げられた。
館に向かって歩きながら読み始める。
「第三王女様と靴磨きの禁断の恋……ふーん、こんな書物もありますのね。小説ではなく、新聞の一種かしら?」
「……」
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