【完結】愛しの魔王様~魔王(依存・執着)×勇者(積極的わんこ)~

黒夜須(くろやす)

文字の大きさ
12 / 38

12

しおりを挟む
団長はグリードの様子を伺う様に話を続ける。
「魔王が、どういった条件で村や街を破壊しているか分からない」小さな声で「魔王は記憶を封印できるらしい。私も封印してもらいたない」と付け加えた。
団長の言葉に戸惑った。深呼吸して気持ちを落ち着かせようとする
自分の覚えている事に自信がなくなった。

町外れの馬小屋に来ると、立派な馬2頭がいた。
「グリードは馬にのれるか?」
「馬……」先ほどの話が頭に残りすぐに返事ができなかった。「はい、少しだけ乗れます。村で時々」
立派な馬を見て目を見開く「こんな立派な馬は初めてですけど」
グリードは勇気を出して一頭に近づく、優しく手を伸ばした。「こんにちは」
グリードは団長に向き直り「団長、もっと教えてください。僕の過去のこと、魔王様のこと。真実を知りたいんです」迫るように言う。
団長は困った顔をしたがすぐに切り替えた。
「さて、1頭はグリードのだ。王女が用意した」団長は眉を下げ続けた。「馬は高い、その資金はどこからくるのか」
意味深な言い方をした後、笑顔になり「まぁ、乗るといい」と誘った。
団長の表情の変化に気づき、馬を見つめ、眉をひそめる。
「そんなに高価なものをなぜ僕に……」馬に近づき、恐る恐る撫でる。「美しい子ですね……」
馬に乗ると、決意を込めた表情で団長を見る。
「団長、今日教えていただいたこと、じっくり考えます」
団長は眉を下げて笑う。
「私は悪い人間だ。グリードが困る話がしかしないよ」そう言いながら、団長も馬に乗った。「なにも知らないふりをすれば、王女の男妾として贅沢に暮らせる」
団長の言葉に驚き、馬の上で身体が固まる。
「男妾……?」
王女は『王族になる』という言い方をしてきたが、団長ははっきりと『男妾』と言葉にした。
王女の言葉の真意を理解し、顔が青ざめる。
「僕にはそんな生き方はできません。知りたくない真実なんてありません、団長」団長に馬の横にグリードの馬を付ける。「困る話でも、聞かせてください。贅沢より大切なものがあります。真実を知って、それでも前に進みたいんです。どうか、教えてください」
グリードが興奮して言うと、団長はため息をついた。
「教えて、教えてと君は幼子か?」
団長に咎められて、言葉を止める。
「申し訳ありません」
「自分で考える事も必要だよ」団長は優しく笑う。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~

双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。 なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。 ※小説家になろうでも掲載中。 ※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...