【完結】愛しの魔王様~魔王(依存・執着)×勇者(積極的わんこ)~

黒夜須(くろやす)

文字の大きさ
24 / 38

24

しおりを挟む
突然、ルーシアに抱き上げられて驚いた。
「わっ……、ルーシア様」
ルーシアよりも体格良いのに軽々と持ち上げられて動揺した。
「大人しくしろ」
「はい。大人しくしています」
素直に従い、グリードの胸に身を寄せた。抱えられるのが、恥ずかしく感じたが同時嬉しさもあった。
少し前では考えられない状況だ。
広間につくと、テーブルに食事が用意されていた。
ルーシアが椅子座ると真横に座らせられた。大きな椅子に、ぴったりとルーシアとくっついた状態で座っている。心臓が速くなったが嬉しい気持ちが上回った。

少しして、ルーシアと同じ様に、頭に角がある人物が合わられた。黒く長い髪を持ち、細身で整った顔立ちをしている。「え、うわぁ」彼はグリードをみると眉をひそめた。
「いいだろ」ルーシアは嬉しそうに笑った。
彼の反応に少し不安になるがルーシアの嬉しそうな様子に安心した。
恥ずかしそうに自分の頭の角に触れながら「お邪魔しています。グリードです」名乗った。
彼は「僕はレッド」と名乗ったあと、ルーシアを怪訝な顔で見た。「え? その角って眷属? 本当ですか?」
少し考えてから、レッドはグリードを見る。
「貴方、勇者ですよね? いいんですか? 眷属は魔王の力の範囲から離れられません」
レッドは、周囲を見て目を細めた。
「ルーシア様」力強く、名前を呼んだ。「力の範囲を自分の範囲1メートルにしましたね。あぁ、貴方いつも数百キロに範囲を広げているではないですか」
呆れた言い方をするレッドにグリードは首を傾げた。何を言っているのかよく分からない。
「それは、遠隔透視でグリードを見るためだ」当たり前と言う様に答える。
ルーシアの気配をなんとくなく感じる事は確かにあり嬉しく思っていたがそれが『常に』だった事を知り幸せを感じた。
「ルーシア様。ありがとうございます」
心からの感謝を込めた眼差しでルーシアを見た。彼への愛がさらに深まった。
レッドは目を大きくした。「いやいや、『見ている』って。貴方の生活全てですよ。それこそ自慰も見ていましたよ。喜ぶ事じゃないですよね」
「自慰……」レッドの言葉に顔を真っ赤にした。恥ずかしさと興奮が入り混じり身体が熱くなった。「嬉しいです」
あ尻が渦つき、今すぐにルーシアに抱かれたくなったが我慢した。レッドらの前でそういうのを出すべきではない。
チラリとルーシアを見ると彼と目が合い、胸が熱くなる。
「それに力の範囲を1メートルにしているからグリードの行動範囲は魔王の半径1メートルですよ」レッドは力説する。
「ルーシア様から1メートル以内」考えながら笑みがこぼれる。「それって、ずっと近くにいられるってことですね」
グリードは満面の笑みで、レッドの方を見た。
「僕にとっては最高のことです」
レッドは呆れた顔をした。「まぁ、ルーシア様が素直になれて良かったです。グリードに冷たくたびに辛そうな顔をしていましたから」
ルーシアの顔が真っ赤になった。「それは」言葉につまる。「グリードは人間だから、今『好き』と言ってもいつか変わるだろ」
レッドは楽しそうに「だから、村に戻したり、国王の城に送ったりして、グリードの愛を試したんですよ」と話した。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ

BL
鍛えられた肉体、高潔な魂―― それは選ばれし“供物”の条件。 山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。 見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。 誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。 心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。

従僕に溺愛されて逃げられない

大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL! 俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。 その傍らには、当然のようにリンがいる。 荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。 高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。 けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。 当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。 居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。 さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。 主従なのか、恋人なのか。 境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。 従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。

【短編】淫紋を付けられたただのモブです~なぜか魔王に溺愛されて~

双真満月
恋愛
不憫なメイドと、彼女を溺愛する魔王の話(短編)。 なんちゃってファンタジー、タイトルに反してシリアスです。 ※小説家になろうでも掲載中。 ※一万文字ちょっとの短編、メイド視点と魔王視点両方あり。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

処理中です...