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第ニ章
6
しおりを挟む思ったことをそのまま言っただけなのに、ミネバお姉様は私の返答が気に入らなかったのか、顔を真っ赤にしている。
今の発言は駄目だったのか?
私なら同じことを言われても気にならなかったんだけど?
ミネバお姉様とは、とことん気が合わないみたい。
毎月会うたびにこれだから疲れるんだよね。
気に入らないなら放置してくれればいいのに、何で絡んでくるかな?
この場に居る大人達も子どもの喧嘩だからって放置だから、ミネバお姉様の気が済むまで絡まれるんだよね。
家族全員が集まる食事会は私にとってストレスでしかない。
私はまだ文句を言ってるミネバお姉様を無視して、他の兄弟達を観察する。
私は5人兄弟になるけど、皆の性格が全然違うんだよね。
長男のキールお兄様は14歳で穏やかな性格で、目立つのが苦手な人なんだよね。
キールお兄様の父親は商人だから、キールお兄様も商人を目指してるみたいだけど向いてない気がする。
次男のカイリお兄様は11歳でちょっと意地悪な人かな?
カイリお兄様の父親は騎士で、カイリお兄様は父親に憧れている。
騎士を目指して剣術を習ってるみたいだけど、あの性格で騎士としてやっていけるのかな?
長女のミネバお姉様は8歳で性格がとても悪い。
ミネバお姉様は本当に8歳なのか疑いたくなるぐらい、性格がねじ曲がっている。
でもミネバお姉様の環境を考えたら、ちょっと理解できる部分もあるんだよね。
ミネバお姉様の父親は聖職者で祖父が教皇だから、教皇の孫娘であるミネバお姉様は聖職者達からお姫扱いをされている。
母親が聖女ってのも特別扱いされてる要因かな?
そんな場所によく行くのだから、ミネバお姉様が我儘な性格になってもおかしくない。
三女のアイリーンは6歳でまだ子供なのにあざとい系の女の子、性格も良いとは言えないんだよね。
周りを操って虐めたり、嫌がらせをしてるから、性格が悪いのが分かりづらいんだよね。
普段はミネバお姉様を上手に煽って、私に嫌がらせをしてくる。
さり気なくミネバお姉様の評判を落としてるから凄い。
アイリーンの祖父は元宰相で今でもそれなりに影響力がある。
アイリーンの祖父は孫娘がアイリーンだけだから、とても甘やかしてるいるらしい。
そう考えると凄いな。
ミネバお姉様は聖職者や熱狂的な信者からお姫様扱いで、アイリーンは元宰相の祖父を慕ってる貴族からお姫様扱いされる。
そんな環境にいたら、傲慢になってもおかしくない。
私もそうならないように気を付けないと、私が外に出ることは滅多にないから実感はないけど、私は王様の孫で王太子の姪なんだよね。
しかも宰相の姪でもある。
改めて考えると、私の周りって凄い人ばかりだ。
本当に気を付けないと、親族が凄いからって私には関係ない。
私は何もしてないんだから、親族の成果を自分のことのように自慢するのは恥ずかしいことだよね。
虎の威を借る狐にはなりたくない。
「無視してるんじゃないわよ!!姉を無視するなんて生意気なのよ!!ちゃんと教育をされてないと一般常識もないのね。こんな妹が居るなんて恥ずかしいわ」
面倒くさいな~~。
女の子ってマウント合戦とかするから、前世の頃から女の子との付き合いって苦手なんだよね。
中身のない会話に堂々巡りの会話に無駄な集団行動、私には全くそういうのが馴染めなかったんだよね。
家族のこともあったから、軽く人間不信で誰かを信用することも難しかった。
女の子って秘密の話でもすぐに話しちゃう子もいるし、家のことを相談して学校中に広まったら、家でどんな目に遭わされるか怖くて、誰にも相談が出来なかったんだよね。
今も誰かと深く関わろうとしてないから、前世とそこまで生活環境はそこまで変わってないんだよね。
私にはミリーが居るから寂しくないけど、それ以外の人とはどうやって絡めばいいのか分からない。
「だから無視するんじゃないわよ!!」
「私のことが嫌いなら無視すればいいじゃん。何で自分から絡んでくるの?私だって自分のことを嫌ってる相手と関わりたくないんだけど」
一般的な意見を言ってるつもりなのに、ミネバお姉様は私の返答が気に入らなかったのか、ますます不機嫌な顔になる。
お母さんとお父さん早く来ないかな?
お母さんが来れば、ミネバお姉様はいい子の仮面を被るから、煩わしいこともなくなるのに
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