【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

文字の大きさ
2 / 143
第一章

しおりを挟む

 今日から両親を亡くした従姉妹が一緒に暮らすことになった。

 従姉妹のリリヤと私は今年で12歳になるけど、お母様の妹の娘であるリリヤとは今日初めて会う

 リリヤと私は従姉妹だけど、今までリリヤ家族は隣国で暮らしていたから会うことはなかった

 リリヤの父親と母親は仕事中の事故で亡くなってしまい、リリヤが頼れる親戚はリリヤの伯母である私のお母様しか居なかった

 私とリリヤの祖父母もまだ生きているけど、祖父母は叔母様と叔父様の結婚を反対していた

 理由は叔父様が下位貴族だったことと、叔父様がとても危険な仕事をしていたからだ

 叔父様と出会って叔母様も同じ仕事をするようになったから、祖父母は叔父様を今でもとても恨んでいる

 叔父様と似ているリリヤのことも嫌っていて、祖父母はリリヤを引き取ることを拒否した

 リリヤを施設に預けると聞いたお母様が、お父様にお願いして我が家で引き取ることが決まった

 引き取る時の条件でリリヤがサフィナ公爵家の養子に入ることは拒否されたけど、我が家で居候することは決まった

 リリヤにはサフィナ家の血は一滴も流れてないのだから、養子に入ることを拒否されるのは仕方ないわよね。

 爵位が上に行けば行くほど血統が重要視される、サフィナ家の血が入ってないリリヤが養子に入るのは不可能

 この事はどの貴族でも同じで、後妻の連れ子が再婚相手の養子に入れないことはよくある

 これは貴族の中で暗黙のルールになっている

 こんなルールが出来たのは、過去に色々問題が起きたからなのよね

 1番の理由はその家の血が流れてないものに、家を乗っ取られないようにするため

 その家の跡取りを守るための決まりでもある。

 貴族はどうしても政略結婚が多いせいで、親に愛されない子供が庶民と比べて多い傾向がある

 そのせいで前妻との間に生まれた子供に冷たく接して、血の繋がりはないけど再婚相手に似てる連れ子には、実の子供より可愛がる等の行為がよく起きる

 可愛がるだけなら良いけど、馬鹿な貴族が血縁関係もない連れ子を跡取りに指名してしまうことが大昔によく起きていたらしい

 今ではそんなことをする貴族が現れたら、周りの貴族から冷めた目で見られて、そのまま避けられるようになる

 馬鹿じゃないかぎり、このルールを破る人は居ないでしょうね

 改めてこれから一緒に暮らすことになるリリヤを見る、初めて会うはずなのに何処か見覚えがあるのよね

 何か思い出せそうな感じがして、ジッとリリヤを見るけど、何も思い出せないからモヤモヤする

「リリヤ•ミスキナです。不束者ふつつかものですがよろしくお願いします」

「ちゃんと挨拶が出来て偉いわね。私はオリガ•サフィナよ。貴女の伯母でリリヤのお母さんの姉よ」

「ママからオリガ伯母様のことを聞いたことがあります!!綺麗で頭が良くて完璧な方だと」

 リリヤはとても嬉しそうにお母様に抱きつく

 こういう人のことを天真爛漫って言うのかな?

 貴族令嬢には彼女みたいな方は居ないから凄く新鮮に感じるわね

「妹は私の話をしてくれてたのね。あの子がこの国を出て行ってから、一度も連絡をしてくれなかったから、もう何とも思われてないと思ってたわ」

「ママは勝手な行動をしたから、今さら伯母様に連絡出来ないって言ってました。伯母様は家のために好きでもない人と結婚したのに、自分は自分勝手に好きな人と結婚したから、申し訳なくて連絡出来ないっていつも泣いてました」

 何だろう…………

 今すごくイラッとした

 その言い方だと、我が家が愛情がない家庭みたいで嫌な気分になる

 確かに貴族の中には、政略結婚をして夫婦の仲が冷めきってる夫婦もいる

 私のお母様とお父様は政略結婚だけど、お互いが思い合っててとても仲が良い

「あの子はそんな事を気にしてたのね。確かに最初の頃は気不味かったけど、今では誰にも負けないぐらい旦那と仲良い自信があるのよ。あの子と連絡が取れてたら、罪悪感を持たせたまま亡くなることはなかったのに」

「伯母様大丈夫ですよ。ママならお空の上から私達を見守ってるはずです。だから誤解も今解決したはずです。仲良くしてる私達を見て、お空から私達を嬉しそうに見てると思いますよ」

 リリヤはそう言ってお母様を抱きしめる

「優しいあの子ならそうかも知れないわね。リリヤの考え方はとても良いわね。亡くなったものがお空から見守ってくれてるって考えたら、お別れも寂しくなくなるわ」

 あれ?

 亡くなった者がお空から見守ってるって考えは珍しい考えよね?

 何でリリヤがその発言をした時、全く違和感がなかったんだろう?

 その考え方が当たり前だって、心の何処かで納得してる私がいた

 亡くなったものは天国か地獄に行くものだと考えてた…………

 天国と地獄って何?

 普通は亡くなったらそこで終わり

 亡くなったものは、神様や精霊様や聖獣様の力の源になるために吸収されるって考えが普通なのに
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます

楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。 伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。 そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。 「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」 神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。 「お話はもうよろしいかしら?」 王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。 ※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

婚約破棄を申し入れたのは、父です ― 王子様、あなたの企みはお見通しです!

みかぼう。
恋愛
公爵令嬢クラリッサ・エインズワースは、王太子ルーファスの婚約者。 幼い日に「共に国を守ろう」と誓い合ったはずの彼は、 いま、別の令嬢マリアンヌに微笑んでいた。 そして――年末の舞踏会の夜。 「――この婚約、我らエインズワース家の名において、破棄させていただきます!」 エインズワース公爵が力強く宣言した瞬間、 王国の均衡は揺らぎ始める。 誇りを捨てず、誠実を貫く娘。 政の闇に挑む父。 陰謀を暴かんと手を伸ばす宰相の子。 そして――再び立ち上がる若き王女。 ――沈黙は逃げではなく、力の証。 公爵令嬢の誇りが、王国の未来を変える。 ――荘厳で静謐な政略ロマンス。 (本作品は小説家になろうにも掲載中です)

公爵家の末っ子娘は嘲笑う

たくみ
ファンタジー
 圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。  アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。  ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?                        それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。  自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。  このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。  それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。 ※小説家になろうさんで投稿始めました

婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。

黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」 豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。 しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。

義務ですもの。

あんど もあ
ファンタジー
貴族令嬢の義務として親の決めた相手に嫁いだが、夫には愛する人がいた。夫にないがしろにされても、妻として母として嫁としての義務を果たして誠実に生きたヒロインの掴んだ、ちょっと歪んだ幸せとは。

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

処理中です...