42 / 143
第一章
41
しおりを挟むオリガside
何で分かってくれないの?
私は間違ったことをしてないわ。
イリーナとセミュンのことを愛していた。
だけど今はリリヤを優先しないといけない時期なのに、誰も私の気持ちを理解してくれない。
だってあの子は親を亡くしたばかりなのよ?
明るく振る舞ってるけど、心のなかでは悲しみでいっぱいのはず、あの子の気持ちを分かってあげられるのは私だけなの。
大切な母親を亡くしたリリヤと、愛するマリアを亡くした私だけ
マリアなら娘を何より大事にしてたはず、だから私はマリアに変わってリリヤを1番に愛さないといけないの。
………マリアは何であんな男と結婚したのかしら?
絶対に選択を間違ってるのよね。
私が公爵夫人として忙しくしてる間に、マリアは悪い男に騙されてしまった。
私が気が付いた時には手遅れで、マリアは悪い男にベタ惚れだった。
私達がどんなに説得しても、マリアの気持ちが強くなる一方だった。
私がいつもみたいに一緒に居てあげてれば、あんな男に騙されることなんてなかったのに、そしたら我が家の家宝を盗んだりして、お母様たちから絶縁されることも絶対になかった。
私はマリアをあんな男に奪われるためにイワンと結婚したんじゃないのに、私が高位貴族であるイワンと結婚したら、マリアは好きな人と結婚出来ると思っていた。
イワンに好意的な感情はあったけど、恋愛感情があったわけではなかった。
最初にイワンに近付いたときも打算的な感情があった、イワンに選ばれたら妹と弟が政略結婚する必要はないと思ったのよね。
私が公爵夫人になれば二人が政略結婚をしなくても、私が実家の役に立てると考えた。
私が好きな人と結ばれることは絶対にない、だって私が好きだったのは実の妹だったのだから。
この気持ちが報われないことは分かってたから、それならマリアが好きな人と結婚出来るようにしてあげたかった。
これから私はどうなるのかしら?
イワンに離縁されて、お父様とお母様も凄い怒っていた。
修道院に入れられる?
それとも田舎で幽閉?
✤✤✤✤✤✤
リリヤside
何を間違ったの?
何でヒロインである私が公爵家から追い出されないといけないの?
何でシナリオ通りに進まないのよ!!
このままだとミハイルと結ばれないじゃない!!
他の攻略対象とも出会えないじゃないの!!
イリーナは絶対に私と同じ転生者だったんだわ。
完全に騙された!!
悪役令嬢として破滅したくないから、ミハイルの婚約者を辞めたに違いないわ。
私のことまであの家から追い出すなんて、悪役令嬢なのに生意気なのよ!!
絶対にこのままでは終わらせないわ。
私にはこのブレスレットがあるもの。
パパとママが遺跡から発掘した魔道具がある。
誰にも話してなかったけど、ママとパパが死んだのはこの魔道具のせいよね。
この魔道具を知ってる人物はもう私以外にはもう居ない。
仲間割れして全員死んでしまったから、2人は保険として私にこれを預けて仕事に行ったから、この『魅了ブレスレット』は無事だったのよね。
これでイワンとセミュンも魅了できたら良かったんだけど、一部の使用人と伯母様しか魅了できかったのよね。
うーん、未だに魅了できる相手の条件が分からないけど、これを使って私を保護してくれそうな貴族を探さないと
960
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
そんなに義妹が大事なら、番は解消してあげます。さようなら。
雪葉
恋愛
貧しい子爵家の娘であるセルマは、ある日突然王国の使者から「あなたは我が国の竜人の番だ」と宣言され、竜人族の住まう国、ズーグへと連れて行かれることになる。しかし、連れて行かれた先でのセルマの扱いは散々なものだった。番であるはずのウィルフレッドには既に好きな相手がおり、終始冷たい態度を取られるのだ。セルマはそれでも頑張って彼と仲良くなろうとしたが、何もかもを否定されて終わってしまった。
その内、セルマはウィルフレッドとの番解消を考えるようになる。しかし、「竜人族からしか番関係は解消できない」と言われ、また絶望の中に叩き落とされそうになったその時──、セルマの前に、一人の手が差し伸べられるのであった。
*相手を大事にしなければ、そりゃあ見捨てられてもしょうがないよね。っていう当然の話。
親友面した女の巻き添えで死に、転生先は親友?が希望した乙女ゲーム世界!?転生してまでヒロイン(お前)の親友なんかやってられるかっ!!
音無砂月
ファンタジー
親友面してくる金持ちの令嬢マヤに巻き込まれて死んだミキ
生まれ変わった世界はマヤがはまっていた乙女ゲーム『王女アイルはヤンデレ男に溺愛される』の世界
ミキはそこで親友である王女の親友ポジション、レイファ・ミラノ公爵令嬢に転生
一緒に死んだマヤは王女アイルに転生
「また一緒だねミキちゃん♡」
ふざけるなーと絶叫したいミキだけど立ちはだかる身分の差
アイルに転生したマヤに振り回せながら自分の幸せを掴む為にレイファ。極力、乙女ゲームに関わりたくないが、なぜか攻略対象者たちはヒロインであるアイルではなくレイファに好意を寄せてくる。
[完結]いらない子と思われていた令嬢は・・・・・・
青空一夏
恋愛
私は両親の目には映らない。それは妹が生まれてから、ずっとだ。弟が生まれてからは、もう私は存在しない。
婚約者は妹を選び、両親は当然のようにそれを喜ぶ。
「取られる方が悪いんじゃないの? 魅力がないほうが負け」
妹の言葉を肯定する家族達。
そうですか・・・・・・私は邪魔者ですよね、だから私はいなくなります。
※以前投稿していたものを引き下げ、大幅に改稿したものになります。
婚約破棄された悪役令嬢の心の声が面白かったので求婚してみた
夕景あき
恋愛
人の心の声が聞こえるカイルは、孤独の闇に閉じこもっていた。唯一の救いは、心の声まで真摯で温かい異母兄、第一王子の存在だけだった。
そんなカイルが、外交(婚約者探し)という名目で三国交流会へ向かうと、目の前で隣国の第二王子による公開婚約破棄が発生する。
婚約破棄された令嬢グレースは、表情一つ変えない高潔な令嬢。しかし、カイルがその心の声を聞き取ると、思いも寄らない内容が聞こえてきたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる