【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?

みちこ

文字の大きさ
100 / 143
第四章


 陛下はまだ来ないのかしら?

 陛下が来たら、ユーリ様との婚約を発表するから緊張するけど、ずっとお預けを食らってる今も緊張状態が続いて嫌なのよね。

 嫌なことはさっさと終わらせたい。

 陛下達が早く来ないかと入口をじ~っと見てると、レイチェルに腕をトントンされる。

「どうしたの?」

「ずっと睨んでくる人が居るけど知り合い?」

 レイチェルが指さしてる方を見ると、ミハイル様の婚約者候補の1人が睨みつけていた。

 あの子は相変わらずね。

「一応知り合いになるかしら?そこまで仲良くはないのよね。ずっと敵対視されていたから」

「そうなの!?どんな関係なの?」

「ミハイル様の婚約者候補の1人よ。私の1つ年下で侯爵令嬢のパトリシア様よ。候補者の中で唯一ミハイル様を本当に好きな方になるわね」

 ずっと私が婚約者に選ばれるって噂されていたから、ずっと嫌われてたのよね。

 私はもうミハイル様の婚約者候補を辞退したのに、まだあんなに敵対視されてるのね?

「あの方を好きな人が居たんだ。でも何で今もイリーナを睨んでるのかな?もうミハイル様とイリーナは関係ないのにね」

「本当にそうなのよね。私が婚約をしたのはまだ知られてないから、今も私がミハイル様の婚約者になるかもしれないって、勘違いしてるんじゃないかしら?私は王妃様からも評判は良かったですからね」

 王妃様は真面目な方で作法やマナーに厳しい。

 だけど頑張ってる人には優しいから、努力して頑張ってる人には、例えちょっと出来てなくても厳しいことは言わない。

 その後の成長を見てくれる人だから、厳しくても私は王妃様が好きだった。

 息子であるミハイル様には甘いところがあったけど、駄目なことは駄目って注意してるのを何度も見てきたけど、何であんな風に育ったのかしら?

 今は亡くなった母后様が孫にとても甘かったせいかな?

 母后様は嫁である王妃様への嫌がらせで、自分が亡くなるまでミハイル様を取り上げたと有名なのよね。

 ミハイル様が生まれてから7歳まで、ずっと母后様が甘やかしていたから、今のミハイル様の性格が完成してしまった。

 どんなに矯正しようとしてももう無理だったのよね。

 同時は前陛下が亡くなったばかりで、国もちょっと荒れてしまっていたから、国を治めるのに定一杯だったから陛下は子育てに協力できなかった。

 母后様と王妃様の仲を取り持つことも難しかったのよね。

「イリーナはミハイル様の婚約者候補から辞退したのに、相変わらず苦労しているんだね」

「そうですわね。でもそれも今日までじゃないかしら?数分後には私とユーリ様の婚約が発表されますから」

「そうだよね。パトリシアさんはリリヤとミハイル様が仲良くしてるのことを知らないのかしら?イリーナを敵視するよりも、今はリリヤの方を意識したほうが良いよね」

「確かにそうですけど、パトリシア様はまだ知らないんじゃないかしら?2人が親しくしてるって言っても、まだ学園内だけみたいですから、まだ学園に入学してないパトリシア様は知らないと思いますわ」

 ミハイル様は今まで色々な女性と関係を持ったりしてましたから、リリヤがミハイル様と仲良くしてても、またかって思われてあまり話題に上がらないのよね。

 ミハイル様は女性と仲良くしてても、1か月後には別の方と親しくしてるから誰も驚いたりしないけど、もしも数カ月経ってもリリヤと親しくしてたら、その時は話題になるかもしれないわね。

 次期王として女性関係にだらしないのは問題よね。

 私とレイチェルでパトリシアを見過ぎていたのか、本人がこちらにやって来るのが見えた。

「ヤバッ!?どうしよう。何か怒ってない?悪口言ってるって思われたかな?」

 面倒臭いことになりそうね。

 彼女は癇癪持ちなところがありますし、時と場所をわきまえるタイプではないですからね。

あなたにおすすめの小説

真実の愛で婚約を奪った義妹は除籍されましたが、私は公爵夫人としてすべてを取り戻しました

こもど
恋愛
伯爵家嫡女ヴィオレーヌは、卒業記念パーティの場で婚約者から突然の婚約破棄を言い渡される。しかも彼が選んだ“真実の愛”の相手は、健気な涙で周囲を味方につけた義妹だった。 だが、ヴィオレーヌは取り乱さない。 静かに婚約破棄を受け入れたその瞬間、彼女へ手を差し伸べたのは、公爵アルフォンス・ド・レーヴェ。彼はすでに、伯爵家が隠してきたある重大な歪みに気づいていた。 やがて明らかになるのは、義妹の身分詐称、学籍書類の偽装、そして本来ヴィオレーヌのものであるはずだった財産の流用。婚約を奪われただけでは終わらなかった。彼女は長いあいだ、家そのものから正しい立場を奪われ続けていたのだ。 公爵家の妻となったヴィオレーヌは、記録と事実を武器に、歪められた伯爵家を正しい形へ戻していく。 婚約を奪った義妹も、すべてを見て見ぬふりした父も、裏で糸を引いていた後妻も――もう二度と、彼女の席を奪うことはできない。 静かに、確実に、すべてを取り戻していく令嬢ざまあ恋愛譚。

《完結》結婚式で「愛することはできない」と言った夫が、身重の女性を連れて帰ってきました。

さんけい
恋愛
結婚式の誓いの場で、夫となる青年に言い放たれた。 ――お前を愛することはない。 唖然とする列席者達の前で始まった、冷えきった夫婦生活。 実家から疎まれ、ようやく嫁いだ先でも歓迎されないはずだったアメリアは、若い継母グラディス、気の強い義妹ポーリーンとぶつかり合いながら、少しずつ家政と領地の実務を握っていく。 けれど、無責任な夫が不穏な秘密を抱えて戻ってきた時、止まっていたはずの歯車が動き出す… 家を守るのは誰か? 肩書きだけの当主か、それとも現実を見て働く者達か? これは、軽い言葉で花嫁を踏みにじった男の“物語”を剥がしながら、血のつながらない女達が家を立て直していくお話です。 全57回、6時、17時の1日2回更新です。 ※謎解き要素がありますので、感想欄は開いておきますが、作者がネタバレしそうなために今回は返信は無しといたします。ご了承ください。

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

夫の幼馴染に家も財産も奪われたので、彼女が捨てた兄妹を連れて出ていきます〜辺境伯家の住み込み家政婦になった今、戻れと言われてももう遅い~

他力本願寺
ファンタジー
夫の幼馴染に家も財産も奪われ、身一つで追い出されたアリシア。 しかし雨の宿場町で、その幼馴染が実子の幼い兄妹を置き去りにした現場を目撃する。 「私が守る」――血の繋がらないエミルとリリィを連れ、彼女は辺境伯家で住み込み家政婦として生き抜くことを選んだ。 帳簿と観察力、揺るぎない実務能力を武器に屋敷を立て直し、偏屈だが真っ直ぐな辺境伯ヴィルヘルムの信頼を得るアリシア。 子どもたちに「先生」と呼ばれ、家族のような温かさに包まれながら、彼との心の距離も静かに縮まっていく。 やがて王都から元夫と幼馴染が「戻ってきてほしい」と懇願してくるが――。 アリシアは静かに微笑み、こう告げた。 「もう、遅いわ」 追放された有能妻が、子どもたちとの家族愛と辺境伯との恋で本当の幸せを掴む、ざまぁと甘さの両方を味わえる完全復讐再生ラブストーリー。

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。

木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。 彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。 こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。 だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。 そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。 そんな私に、解放される日がやって来た。 それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。 全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。 私は、自由を得たのである。 その自由を謳歌しながら、私は思っていた。 悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

魔法? ただの暗算です ―公爵家の侍女見習い、王宮の帳簿を黙らせます―

pdf
恋愛
没落寸前の子爵家に生まれたキャル・キュレイションは、公爵家で侍女見習いとして働くことになる。 高位貴族から見れば、子爵令嬢など平民と大差ない。そんな弱い立場の彼女には、ただひとつ、とんでもない才能があった。 それは――暗算。 市場の会計をごまかす商人を見抜き、屋敷の帳簿の乱れを整え、誰も気づかなかった数字の歪みを拾い上げる。 その力はやがて公爵家の中だけに留まらず、領地経営、王宮財務局、そして国そのものを動かす大きな数字へと繋がっていく。 「魔法? ただの暗算です」 けれど、数字が見えるということは、見なくていいものまで見えてしまうということでもあった。 貴族社会の冷たい現実、王宮に渦巻く思惑、そしてなぜか彼女を放っておかない王太子。 立場は弱い。権力もない。 それでもキャルは、数字を武器に、自分の居場所を切り開いていく。 これは、公爵家の侍女見習いから始まった子爵令嬢が、暗算ひとつで王宮の帳簿を読み解き、成り上がっていくお仕事成長ファンタジーです。

「側妃を迎える。準備は王妃府で」そう告げた王は、二ヶ月後、王座を失いました

さんけい
恋愛
王妃フレイアは、五年間、王宮の見えない仕事を支えてきた。 儀礼、寄付、夫人同士の調整、外交の細かな配慮。誰かが困る前に整える仕事は、いつも王妃府へ流れてきた。 ある朝、王は告げる。 「側妃を迎える。準備は王妃府で」 相手はすでに懐妊しているという。 入内は十日後。南の離宮を望み、王宮医の診断もまだ。 そのすべてを、王は正妃であるフレイアに任せようとした。 「そなたならうまくやってくれる」 その言葉を聞いたフレイアは、父へ手紙を書く。 ――疲れました。 公爵家は娘を迎えに来た。 王は、少し休めば戻ると思っていた。側妃が来れば、王宮は明るくなるとも。 だが、王妃がいなくなった王宮は、二ヶ月ももたなかった。 茶会、寄付、外交、国境。正妃ひとりに押しつけられていた仕事が、次々と崩れていく。 そして王は知ることになる。 王妃は、王宮の欠けたところを埋めるための備品ではない。 もう、戻らない。 ※初日以外は6時・17時更新となります。

〔完結〕妃が微笑んだまま去った日、夫はまだ気づいていなかった

柴田はつみ
恋愛
「セラフィーヌ、君は少し、細かすぎる」 三秒、黙る それから妃は微笑んで、こう言った。 「そうですね。私の目が曇っていたようです」 翌朝から、読書室に妃の姿はなかった。 夫への礼は完璧。公務も完璧。微笑みも完璧。 ただ妻の顔だけが、どこにもなかった。