122 / 143
第五章
11
しおりを挟む本の仕分けが終わり、最終的に必要そうな本は14冊しかなかった。
魔法について書いてそうな本は11冊で、3冊は王家の歴史について書いてるものだった。
王家の歴史について書いてる本なら、もしかしたら魔法や魅了について書いてあるかもしれないから、調べる必要があるわよね。
3冊の内の1冊は本棚の隠し細工の中に隠されていたから、何か大切な事が書いてる予感がしている。
だけどこれを私が読んで良いのかしら?
隠されてなかった13冊は問題ないと思うけど、隠されていて内容が王家についての本を許可なく読んではいけない気がする。
しかも隠されていた本は古代語ではないみたいなのよね。
これだけはユーリ様に確認したほうが良いわよね。
それより禁書は300冊もあるのに、関係ありそうな本が14冊しか無いなんて少なすぎるわね。
魔法は1000年以上前の話だから仕方ないのかしら?
少ないからすぐに調べ終わるって喜ぶべきか、参考資料が少ないことを嘆くべきか迷うところよね。
隠されていなかった本から調べよう。
隠されていた本は後でユーリ様に確認すればいいわね。
本格的に本の内容を読むのは、タイトルを読むのと違って大変そうなのよね。
タイトルは似たり寄ったりだから、同じような単語が多かったおかげで苦労しないで読むことが出来たけど、中身の内容の方はそうはいかないわよね。
誰かに手伝ってもらいたい気持ちはあるけど、実際問題それは難しいわよね。
古代語の辞書は1つしか無いし、安全のためにつけてる魔導具も予備はないから、手伝ってくれた相手が危険よね。
はぁ~、
1人が頑張りますか……
まずはこの『魔法について』かな?
一冊読むのにどれぐらいの時間が掛かるのかな?
✻✻✻✻✻✻
やっと1冊目の半分が読み終わったけど、今は何時頃かしら?
ここは窓がついてないから、時計を見ないと分からないのよね。
懐中時計を取り出し、今の時間を確認するともう夕方になっていた。
やばい…………、お昼ご飯を食べてない。
私は空腹とか感じてないから問題ないけど、この事がお父様やお兄様やユーリ様にバレたら、絶対に怒られる気しかしない。
誤魔化せるよね?
1日ぐらい問題ないはず!!
……問題ないよね?
コンコンコンッ
ビクッ!?
「はい!!」
「イリーナ嬢、私だけど入っていいかな?」
ユーリ様だわ。
凄いタイミングで来るわね。
偶然よね?
「どうぞ~」
「お疲れ様。調べ物は進んでるかい?」
「微妙ですかね?古代語なので、辞書があるとはいえ難しいです」
「そうだろうね。私も手伝えたら良いんだけどね」
「陛下にまだ報告できるような成果は出てないですから仕方ありません。何も説明してないのに、宰相であるユーリ様に手伝いなんてさせられませんわ」
何か新事実が分かったら陛下に報告ができるけど、今は報告できるものが何も無い。
テイラー伯爵令嬢が魔法を使ってる証拠もない。
確証もないのに言っても混乱させるだけなのよね。
魔法について何か分かったら、確認をする方法があるんじゃないかって、思ってるんだけど大丈夫よね?
「焦る気持ちは分かるが無理をしてはいけないよ。今までの話を聞いてる感じだと、テイラー令嬢はイリーナ嬢に何か強い執着があるみたいだからね。君が不調の時に何かしてきたら、太刀打ちできなくなってしまうのだから、健康を第一に考えないとね」
ユーリ様から見ても、テイラー伯爵令嬢は私に執着してるように見えるのね。
そんな気はしていたけど、何で私に執着するのか分からないのよね。
私が悪役令嬢だから?
でもミハイル様はもうあの子に落ちてるんだから、私なんて必要ないわよね?
邪魔するつもりないですし、ミハイル様やテイラー伯爵令嬢に近付いてもないのだから、私がお2人の邪魔をするなんて、勘違いだって普通はしないわよね?
彼女が考えてることがわからないわ。
テイラー伯爵令嬢がミハイル様だけに執着して、周りを振り回さないなら、私も何かしようとは絶対に思わなかった。
犠牲になるミハイル様には悪いけど、1人が犠牲になるだけなら気にしなかった気がする。
ミハイル様が優秀でこの国に欠かせない人物なら、テイラー伯爵令嬢を王太子妃として教育する必要はあったかもしれないけど、ミハイル様が絶対に王太子にならないといけない訳では無い。
代わりが居るなら余計によね。
てか魅了魔法に気が付かなかったと思うのよね。
だけど彼女は周りを巻き込んで、関係ない人まで魅了してる可能性が出てきては、放置することも出来ない。
彼女はやり過ぎたのよ。
1,778
あなたにおすすめの小説
『悪役令嬢は、二度目の人生で無言を貫く。~処刑回避のために黙っていただけなのに、なぜか冷徹宰相様から「君こそ運命の人だ」と溺愛さています~』
放浪人
恋愛
「もう、余計なことは喋りません(処刑されたくないので!)」
王太子の婚約者エリスは、無実の罪を着せられた際、必死に弁解しようと叫び散らした結果「見苦しい」と断罪され、処刑されてしまった。 死に戻った彼女は悟る。「口は災いの元。二度目の人生は、何があっても口を閉ざして生き延びよう」と。
しかし、断罪の場で恐怖のあまり沈黙を貫いた結果、その姿は「弁解せず耐え忍ぶ高潔な令嬢」として称賛されてしまう。 さらに、人間嫌いの冷徹宰相クラウスに「私の静寂を理解する唯一の女性」と盛大な勘違いをされ、求婚されてしまい……!?
「君の沈黙は、愛の肯定だね?」(違います、怖くて固まっているだけです!) 「この国の危機を、一目で見抜くとは」(ただ臭かったから鼻を押さえただけです!)
怯えて黙っているだけの元悪役令嬢と、彼女の沈黙を「深遠な知性」と解釈して溺愛する最強宰相。 転生ヒロインの妨害も、隣国の陰謀も、全て「無言」で解決(?)していく、すれ違いロマンティック・コメディ! 最後はちゃんと言葉で愛を伝えて、最高のハッピーエンドを迎えます。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login
公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
冷遇王妃はときめかない
あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。
だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。
誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。
【完結】財務大臣が『経済の話だけ』と毎日訪ねてきます。婚約破棄後、前世の経営知識で辺境を改革したら、こんな溺愛が始まりました
チャビューヘ
恋愛
三度目の婚約破棄で、ようやく自由を手に入れた。
王太子から「冷酷で心がない」と糾弾され、大広間で婚約を破棄されたエリナ。しかし彼女は泣かない。なぜなら、これは三度目のループだから。前世は過労死した41歳の経営コンサル。一周目は泣き崩れ、二周目は慌てふためいた。でも三周目の今回は違う。「ありがとうございます、殿下。これで自由になれます」──優雅に微笑み、誰も予想しない行動に出る。
エリナが選んだのは、誰も欲しがらない辺境の荒れ地。人口わずか4500人、干ばつで荒廃した最悪の土地を、金貨100枚で買い取った。貴族たちは嘲笑う。「追放された令嬢が、荒れ地で野垂れ死にするだけだ」と。
だが、彼らは知らない。エリナが前世で培った、経営コンサルタントとしての圧倒的な知識を。三圃式農業、ブランド戦略、人材採用術、物流システム──現代日本の経営ノウハウを、中世ファンタジー世界で全力展開。わずか半年で領地は緑に変わり、住民たちは希望を取り戻す。一年後には人口は倍増、財政は奇跡の黒字化。「辺境の奇跡」として王国中で噂になり始めた。
そして現れたのが、王国一の冷徹さで知られる財務大臣、カイル・ヴェルナー。氷のような視線、容赦ない数字の追及。貴族たちが震え上がる彼が、なぜか月に一度の「定期視察」を提案してくる。そして月一が週一になり、やがて──「経済政策の話がしたいだけです」という言い訳とともに、毎日のように訪ねてくるようになった。
夜遅くまで経済理論を語り合い、気づけば星空の下で二人きり。「あなたは、何者なんだ」と問う彼の瞳には、もはや氷の冷たさはない。部下たちは囁く。「閣下、またフェルゼン領ですか」。本人は「重要案件だ」と言い張るが、その頬は微かに赤い。
一方、エリナを捨てた元婚約者の王太子リオンは、彼女の成功を知って後悔に苛まれる。「俺は…取り返しのつかないことを」。かつてエリナを馬鹿にした貴族たちも掌を返し、継母は「戻ってきて」と懇願する。だがエリナは冷静に微笑むだけ。「もう、過去のことです」。ざまあみろ、ではなく──もっと前を向いている。
知的で戦略的な領地経営。冷徹な財務大臣の不器用な溺愛。そして、自分を捨てた者たちへの圧倒的な「ざまぁ」。三周目だからこそ完璧に描ける、逆転と成功の物語。
経済政策で国を変え、本物の愛を見つける──これは、消去法で選ばれただけの婚約者が、自らの知恵と努力で勝ち取った、最高の人生逆転ストーリー。
【完結】これをもちまして、終了とさせていただきます
楽歩
恋愛
異世界から王宮に現れたという“女神の使徒”サラ。公爵令嬢のルシアーナの婚約者である王太子は、簡単に心奪われた。
伝承に語られる“女神の使徒”は時代ごとに現れ、国に奇跡をもたらす存在と言われている。婚約解消を告げる王、口々にルシアーナの処遇を言い合う重臣。
そんな混乱の中、ルシアーナは冷静に状況を見据えていた。
「王妃教育には、国の内部機密が含まれている。君がそれを知ったまま他家に嫁ぐことは……困難だ。女神アウレリア様を祀る神殿にて、王家の監視のもと、一生を女神に仕えて過ごすことになる」
神殿に閉じ込められて一生を過ごす? 冗談じゃないわ。
「お話はもうよろしいかしら?」
王族や重臣たち、誰もが自分の思惑通りに動くと考えている中で、ルシアーナは静かに、己の存在感を突きつける。
※39話、約9万字で完結予定です。最後までお付き合いいただけると嬉しいですm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる